対象が全く異なる!ISOにおける「認定」と「認証」の違い

- 認証というのは、マネジメントシステムが規格に適合しているということを認めるもの
- 認定は、認証を与える審査を行う組織を認めるもの
- 認定機関とは、ISOのお墨付きを受けた各国に1つだけ存在する機関のこと
ISO
のマネジメントシステムの取得について調べると「認証
」や「
認定
」という似たような言葉が出てきます。
しかし、この2つの言葉は全く違う意味を持つ言葉で、認証はISOを取得する企業が対象です。
一方で認定は、企業にISO認証を行っている認証機関を審査する認定機関(日本ではJAB)を指します。これは審査の質や公平性を保つためです。
この記事ではISOにまるわる認証と認定の違いについて解説していきます。
認定と認証の違い
認定と認証は、インターネットで言葉本来の意味を調べると以下のように出てきます。
認定とは
事実・資格の有無、事柄の当否を、これだと認めて決めること。
認証とは
ある行為とか文書の成立・記載とかが、正当な手続きでなされたことを、公の機関が証明すること。
これだけ見ても、2つの意味の違いはないようにみえてしまいますね。――しかし、ことISOにおいては、これらの言葉は別の意味を持っているのです。以下ではISOではそれぞれどういう意味を持つのかということについてチェックしていきましょう。
認証とは
認証とは、ISO9001やISO14001のようなマネジメントシステム規格 に企業や組織のマネジメントシステムが適合していることを、審査期間によって認められること、あるいは、認められたという証のことを指します。
「ISO9001の認証を取得する」というフレーズからわかる通り、マネジメントシステムの規格適合性を認められた証という意味でも利用されることがあります。
認定とは
認定とは、ISO9001やISO14001のようなマネジメントシステムを審査する機関(審査機関)がJABやANABのような認定機関から「認証審査を行うに値する」ということを認められることを指します。

改めて2つの意味の違いとは
改めてになりますが、2つの意味の違いを整理してみましょう。まず始めに認定と認証は、対象の違いがあります。
認証というのは、マネジメントシステムが規格に適合しているということを認めるものであるため、ISO9001やISO14001の認証を取得しようとする企業が対象です。一方で認定は、認証を与える審査を行う組織を認めるというものであります。つまり、認定は審査機関が対象となるのです。
ISOはその信頼性と中立性を保つため、第三者認証という方式を採用していますが、審査の質や公平性を保つために2段階の認証を行う形式を取っています。わかりやすくいうと、認定機関(JABなど)から認定を与えられた審査機関によって、企業のマネジメントシステムは評価され、その評価によって「規格に適合している」とみなされた場合にISOマネジメントシステムの認証を取得することができるのです。
つまり、皆さんがISOを取得しようとしたときに審査に来る審査員も、しっかり審査された上で審査員として認定されているのです。
認定機関と認証機関
さて、先程認定機関という言葉を出してしまいましたが、ISOの認証が発行されるためには認定機関の存在が不可欠です。認定機関とは、ISOのお墨付きを受けた各国に1つだけ存在する機関のことです。日本ではJAB、アメリカではANABという機関が存在しています。
そして、認証機関とはズバリ、審査機関のことを指します。ISOには認証を取得しようとする企業を対象とした要求事項以外にも、認証機関(審査機関)を対象とした要求事項があり、これはマネジメントシステムごとに用意されているのです。
当然審査期間が企業から賄賂をもらったりして認証を与えているとISOのブランドにも傷がつくため、このような不公平がないように中立的な認定機関というものを設けているのです。

まとめ
今回は、認定と認証の違いについて解説してきました。皆さんが直接関係があるのは「認証」のほうですが、ISOがどのような形で中立性を保っているのかということについては、知っておくと良いかもしれません。

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