• ISO9001は2015年版が最新
  • ISO9001は2026年9月ごろに改訂予定という説が有力

ISO9001は2015年版に改訂がされて以降、9年間にわたり改訂されませんでした。しかし2023年に改訂が確定し、2025年6月現在では改訂作業が進められています。

ISO9001を取得している企業はもちろん、今後取得を検討している企業にとっても、改訂時期や改訂内容について把握しておくことが大切です。新しいバージョンが発行されたのち、スムーズな対応につなげるために、定期的に最新情報をチェックしましょう。

そこで、この記事ではISO9001:2015の改訂における最新情報をまとめています。早期に対応できるよう、定期的に最新情報を確認することがおすすめです。

【2025年6月現在】ISO9001改訂の進捗

ISO規格の改訂は、各国加盟機関、専門委員会(TC)、分科委員会(SC)の幹事により決定します。ISO9001は、2023年8月3日に技術委員会176、第2分科委員会(TC176/SC2)を構成する国家規格機関によって行われた投票の結果、改訂が確定しました。

それ以降、ISO9001は改訂に向けて準備が進行しています。ここでは、ISO9001が改訂するまでの過程や現在の最新情報を解説します。

ISO9001の改訂日はいつ?

2025年6月現在、正式発表ではないものの2026年9月に改訂予定とされています。
予定通りに改訂作業が完了した場合、「ISO9001:2026」が発行され、日本においては国内規格である「JIS Q 9001:2026」が発行されます。

参考:ISO/TC176/SC2「ISO9001改訂」(外部リンク)

現在の改訂プロセス

ISO9001改訂のステップ

それでは、ISO9001は改訂作業のどの段階まで進んでいるのでしょうか。
ISO9001が改訂されて、国際規格として世界的に発行されるまでには、予備段階(PWI:予備業務項目)と以下の6つのプロセスを経る必要があります。

  1. 提案段階(NP:新業務項目提案)
  2. 作成段階(WD:作業原案)
  3. 委員会段階(CD:委員会原案)
  4. 照合段階(DIS:国際規格案/投票用委員会原案)
  5. 承認段階(FDIS:最終国際規格案)
  6. 発行段階(IS:国際規格)

2025年6月現在、「4.照合段階(DIS:国際規格案)の発行」に向けて取り組んでいる段階です。今後、数か月以内に発行予定と発表されています。

参考:ISO/TC176/SC2「ISO9001改訂更新」(外部リンク)

改訂の背景

そもそもISO9001が改訂されることになった背景には、現在の2015年版から10年が経過したことで、ビジネス環境や社会的責任が変化したことが挙げられます。

具体的には、以下の点が改訂の背景にあります。

  • グローバル化・デジタル化により、求められる品質管理の考え方や方法が変化していること
  • 環境問題や持続可能性といった社会的責任が重視されるようになったことで、品質管理にもこうした要因を取り入れる必要が出てきたこと
  • 現在の2015年版の運用によって得られたユーザーからのフィードバックを反映するため
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予想されるISO9001の改訂内容

2025年6月現在、ISO9001の改訂内容は未定です。ただし、改訂作業のインプットとして挙げられている項目を以下にまとめました。

  • 「附属書SL‐MSSのための調和させる構造」の改訂
  • グローバルに関連するビジネスと社会の変化
  • リスク及び機会の要求事項に関する改善
  • 文書化した情報に関する要求事項の見直し
  • サプライチェーンに関する課題
  • 可監査性(auditability)を考慮した改善
  • デジタル技術やデータ管理の重要性を反映
  • 持続可能性やESG(環境・社会・ガバナンス)への対応
  • リスクベースのアプローチのさらなる強化
  • 気候変動への対応(カーボンニュートラル、脱炭素化)

こうした項目への対応が改訂内容に含まれる可能性があります。

ISO9001改訂後に企業が対応すべきこととは?

仮に2026年9月にISO9001が改訂された場合、組織はどのように対応すべきなのでしょうか。これまでのISO9001改訂時の対応を目安にして、改訂後に組織が対応すべき内容をまとめました。

改訂への対応期間

基本的に、ISO規格が改訂された場合、改訂への対応期間は発表後3年間であることが一般的です。
今回の改訂においても同様であり、2026年9月に改訂された場合には、対応期間は2026年9月~2029年8月までとなります。その間に、企業は改訂内容に沿って品質マネジメントシステムを見直し、新規格での審査で認証される必要があるのです。

企業がやるべき対応

新規格が改訂された際、企業は以下のような対応が求められます。

  • 改訂内容を確認し、運用している品質マネジメントシステムとの間にギャップがないか確認し、見直しを行うこと
  • 改訂後の品質マネジメントシステムで約3か月運用すること
  • 改訂後の品質マネジメントシステムの内部監査・マネジメントレビューを実施すること

こうした対応を取る必要性を考えると、審査を受ける1年程度前から改訂の対応を始めることで、余裕をもって新バージョンに移行できるでしょう。

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まとめ

この記事ではISO9001:2015の改訂における最新情報をまとめました。
まだ改訂内容や改訂時期は明確ではないものの、2026年9月を目安にISO9001が発行される見込みです。

改訂後にスムーズな対応を実施するために、最新情報を定期的に確認したり、現状の課題について見直したりすることが大切です。

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