品質マネジメント7原則の内容とそれぞれの意味とは

監修残田康平
著者:ISOプロ担当者
投稿日:
更新日:2020年05月18日

  • 品質マネジメント7原則は、品質マネジメントシステムを構築する上で重要な要素となる7つの原則
  • 品質マネジメント7原則はISO9001の2015年版から取り入れられた考え方

ISO規格は学校でのテストのように、「この課題をクリアしていればOK」というわけにはいきません。ISOで定められている要求事項に則ったルールを構築し、そのルールを継続的に改善していく必要があり、その仕組を構築する必要があります。

このため、ISOのマネジメント規格取得にあたっては、マネジメントシステムが、ISOの求める要求事項に適合しており、なおかつシステムが機能していることが求められます。

簡単に言い換えると、「要求事項(顧客・社内・法的・規格)に従ったルールを作る」「そのルールをみんなで守る」「できているのか、できていないのか、又は役に立っているのかを監視する」「問題がある、もしくはより良くできる点を改善する」というPDCAサイクルを回していくことが必要です。
ISO9001でもそれは例外ではなく、2015年のISO9001の改定以降、 適合性有効性 を維持したマネジメントシステムを構築するための骨格となる「 品質 マネジメント7原則」というものが示されることになったのです。

では、具体的に品質マネジメント7原則とはどのようなもので、それぞれどのような意味を持っているのでしょうか。

品質マネジメント7原則とは

品質マネジメント7原則は、文字通り品質マネジメントシステムの規格であるISO9001において、土台となる7つのガイドラインのようなものです。その内容は以下の通り。

  • 原則1:顧客重視
  • 原則2 :リーダーシップ
  • 原則3 :人々の積極的参加
  • 原則4 :プロセスアプローチ
  • 原則5 :改善
  • 原則6 :客観的事実に基づく意思決定
  • 原則7 :関係性管理

上記はそれぞれどのような意味を持つのかについて詳しくチェックしていきましょう。

顧客重視

顧客満足は組織を存続させていくための最終目的であるもので、組織は現在及び将来における顧客のニーズを理解し、顧客から求められる要求を満たし、顧客の期待のさらに上をいく努力をする必要があります。

ここでいう顧客とは、単に私達が日常的に「お客様」と呼ぶ人々だけでなく、組織が提供する製品やサービスに関わる全ての人のことを言います。このため、顧客(ステークホルダー)をマネジメントシステムの一部として捉え、全てのステークホルダーの要求と期待に応える必要があります。ISO9001要求事項の中では「利害関係者 」という呼ばれ方をしています。

リーダーシップ

組織におけるリーダー(トップマネジメント)は、品質マネジメントシステムを構築し、実施し、有効性の継続的改善を行う全ての責任を負います。トップマネジメントは組織が進むべき道を明確にし、それを組織や顧客に伝達する必要があります。品質マネジメントシステムにおいては、このようにトップマネジメントのコミットメント が求められるのです。これらを明文化したものが「 品質方針 」(組織によって名称は様々)であり、組織の方向性を示したものです。

人々の積極的参加

マネジメントシステムは、ただトップマネジメントが言語化し、成文化するだけでは意味がありません。マネジメントシステムは組織全体の構成員が参加して然るべきものです。顧客満足を高めるという目標に向かって、組織の構成員一人ひとりが何をできるかということを考え、実行していく必要があるのです。また、トップマネジメントは組織の構成員が最大限の成果をあげられるように、「組織図」等にて役割・責任・権限を割り当てる必要があります。

プロセスアプローチ

プロセスアプローチとは、組織内の仕事の流れを仕事単位で管理するというものですが、ISO9001では仕事単位(プロセス)で管理を行い、「無駄な作業が発生していないか」ということを再確認し、品質を高めるために継続的に改善していく必要があります。一般的に、「営業」→「設計」→「仕入れ・外注」→「製造・サービス提供」→「検査」→「不適合への対応」のように仕事の流れを分解し、考えていくことになります。

改善

顧客の期待に応えるために、組織は絶え間なく「さらに品質を高める方法はないか」ということを考え、マネジメントシステムを改善していく必要があります。問題があるときのにではなく、上手く行っているときにこそ、より良くする方法がないか考えることがとても大切です。

客観的事実に基づく意思決定

組織の目的達成のためにはデータや情報を分析・評価することで得られた「客観的事実」に基づく意思決定が必要になります。闇雲に経験と勘による経営を行うのではなく、データを活用して確かな根拠のもとマネジメントシステムに改善を加えていき、そのデータを蓄積していくことで確実に目標達成に近づくことができるのです。

関係性管理

組織とその利害関係者は対等で平等であり、製品やサービスに関わる全ての人が協力して顧客満足という目標を達成しようとする必要があります。「金銭を支払っているほうが偉い」のではなく、互恵関係にあることを理解し、良好な関係を築いた上で顧客満足を高めることが求められます。

まとめ

冒頭でもご紹介した通り、マネジメントシステム規格では規格の要求事項を満たしているという適合性だけでなく、定めたルールや運用が、組織の成長に役立つものとなっているかどうか、という有効性が求められます。
ISO9001においては2015年の改定によって、要求事項に従ってマネジメントシステムを構築していれば、組織が品質マネジメントシステム7原則を意識しなくても、自ずと7原則に基づいたシステムが出来上がるようになっていますが、7原則について理解を深めることで、ISO9001の求める要求事項に則ったマネジメントシステムがより構築しやすく、より効果の出やすいものになっていくことでしょう。

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この記事の監修者情報
残田康平 ( ISOコンサルタント )
約5年間ISOコンサルティング会社で累計200社以上のISO構築に携わってきました。現在はISOプロのISOコンサルタントとして活動中。企業の得意・不得意を引き出しつつ、自社にピッタリなISOを構築することが得意です。これからISOに携わる人々にわかりやすい言葉で情報発信をしています。
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