【品質マネジメント7原則】ISOにおける顧客重視とは

監修残田康平
著者:ISOプロ担当者
投稿日:
更新日:2020年05月18日

ISOの解釈は審査機関、審査員により異なる場合があります。この記事の解釈はあくまで著者の解釈ですので、ご注意ください。

ISO9001の最終目標である顧客重視。言葉の意味はそのまま「お客様が求める品質の製品やサービスを提供することで、お客様に満足してもらうこと」ということなのですが、具体的にどのようなアクションにつなげれば「顧客重視」につながるのでしょうか。

顧客重視という言葉の本質

顧客重視に関して、ISOの規定条文には以下のような記載があります。

トップマネジメントは、次の事項を確実にすることによって、顧客重視に関するリーダーシップ及びコミットメント を実証しなければならない。

a) 顧客要求事項 及び適用される法令・規制要求事項 を明確にし、理解し、一貫してそれを満たしている。
b) 製品及びサービスの適合、並びに、顧客満足を向上させる能力に影響を与え得る、リスク及び機会が決定し、取り組んでいる。
c) 顧客満足の向上の重視が維持されている。
【出典】JIS Q9001:2015(5.1 リーダーシップ及びコミットメント)

大きく分けると、以下のようなものが顧客満足になるということです。

  • 顧客の要求するものを理解し、顧客が望むものを提供する
  • トラブルやリスクに対応し、いかなる状況であっても顧客が望むものを提供する
  • 顧客の期待するQCD(品質・価格・納期)を満たし続ける

少し分かりにくいかもしれないので、いくつか例を挙げてみましょう。

皆さんは普段サービスを受けたり製品を購入したりする場合、どのようなことを基準にそのサービスや製品を選ぶでしょうか? 例えば車を購入する場合で考えてみましょう。皆さんはおそらく、以下のようなポイントを重視するでしょう。

  • 自動ブレーキやABSなど、安全性が保障されている
  • 外観が自分の好みのものである
  • 自分の予算に対して適正価格である
  • 自分がほしいと考えている機能を搭載している etc

皆さんが「自動ブレーキ機能がほしい」と考えて購入した車が意外にも自分好みの外観だった時、皆さんはおそらく「満足」するでしょう。ISOの規定条文でもあったように、「皆さん(顧客)が持つ要求事項(ほしいと思っている機能)が明確にされ、理解され、一貫してそれを満たされている」といえるのです。ただし、価格が予算をはるかに上回る、納車までに数年かかるなどがあると、満足したとは言えない状態になるでしょう。

別の例で考えてみましょう。皆さんはインターネット通販を利用して、ある商品を購入したとします。しかし、配達予定日に過去最大規模の大雨が降ってしまい、交通状況が悪くなってしまいました。皆さんは「近年稀に見る大雨だから、荷物が予定通り届かなくても仕方ない」と感じるかもしれません。しかし、配達業者がリスクを想定しており、配達予定通りに配達された時、皆さんは「満足」するはずです。これが「リスクに対応した顧客満足」です。

顧客重視で重要なポイントは3つ

さて、先の例でも述べたことですが、顧客重視で重要なポイントは、以下の3つです。

品質(Q)

皆さんが何かを購入する時、「しっかり動くだろう」ということを前提に購入すると思います。例えば、購入した電池が全く動かなかったら皆さんは「不満」を感じるでしょう。皆さんは電池を購入する時に「しっかり動くだろう」ということを望んで購入しているのです。――この「しっかり動くこと」が、「顧客の要求事項」です。

価格(C)

どれだけ品質が良くても、要求する以上の過剰品質になっているため、それに伴い価格が上昇してしまっては意味がありません。例えば、家庭で使用する電池を数百円で購入したいと考えている人に、カーバッテリーのような数千円~数万円するものは必要ないといったことです。

納期(D)

品質と価格が顧客要求事項を満たしたものであっても、希望する日までに手に入らなければ意味がありません。例えば、記念日に着用しようと考えていた服が、注文したものの当日に手に入らなければ、いくら品質が良く、価格が適正でも意味がありません。

これらQCD(品質・価格・納期)すべての項目で顧客要求事項を満たすことで顧客満足度は向上すると考えられています。当然、これら3つだけでは駄目なので、リスク及び機会を考慮し、不測の事態にも備えておく必要があります。

上記3つのポイントを目指すマネジメントシステムを構築できるようにしましょう。

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この記事の監修者情報
残田康平 ( ISOコンサルタント )
約5年間ISOコンサルティング会社で累計200社以上のISO構築に携わってきました。現在はISOプロのISOコンサルタントとして活動中。企業の得意・不得意を引き出しつつ、自社にピッタリなISOを構築することが得意です。これからISOに携わる人々にわかりやすい言葉で情報発信をしています。
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