これぞ従業員の意識改革!製造販売業が取り入れた総合マネジメントシステム

クライアントプロフィール

旭精工株式会社
品質管理課 松永昭彦様

課題:
お客様の要望があった
業種:
製造業
規模:
201~300名以下
規格:
ISO9001,ISO14001,ISO45001

ISOプロがISOを取得した企業にインタビューする『ISOプロが訊く』。今回は、コインメカニズムに関する商品を生み出し、業界の最先端を駆け抜ける旭精工株式会社品質管理課の松永様にインタビューを行ってきました。旭精工様は、ISO9001※1、ISO14001※2、ISO45001※3の3つを取得しており、この3つを統合した“統合マネジメントシステム”を運用しています。日本国内のみならず、全世界向けに商品を生み出している旭精工様のISOに対する考え方について統合マネジメントシステムを軸にISOの取得で苦労したポイント、ISOを取得して何が変わったのかお話しいただきました。

  • ※1 ISO9001:品質マネジメントシステムのこと。顧客満足度向上のため、製品やサービスの品質を保つ国際規格。
  • ※2 ISO14001:環境マネジメントシステムのこと。自然環境や労働環境など向上させるための国際規格。
  • ※3 ISO45001:労働安全衛生マネジメントシステムのこと。組織で働く人が安心して働ける環境づくりの国際規格。

取得前課題

お客様の要望があった

取得後

3つのISO規格を取得したことで、統合マネジメントシステムが実現

貨幣処理装置を手掛ける旭精工株式会社

【ISOプロ】
旭精工様は改めてどのようなことを行っている企業でしょうか?

【松永さん】
弊社は、貨幣処理装置などコインハンドリング製品、システム開発メーカーです。1969年に創業し、常に業界のリーダーカンパニーとして、常に高品質で使いやすい製品・システム開発に挑戦しています。貨幣処理装置やコインハンドリング製品と聞くとピンとこないかもしれませんが、自動販売機や自動釣銭機、アミューズメント施設、コインランドリーなどのコイン入出金まわりの技術です。お金を取り扱うわけなので、そのお金が本物なのかどうか判断する技術も含まれます。

昨今では、決済方法が電子マネーやスマートフォンを使用する時代へと大きく変化しておりますので、現在におけるキャッシュレス決済機器、システムもお客様にご提案し、柔軟に対応できるシステムを展開しています。

【ISOプロ】
海外展開にも力を入れているとのことですが、どのような場所で展開していますか?

【松永さん】
海外で高い評価を受けているコインリサイクラーは、世界54ヶ国の硬貨に対応しております。特に、欧州地域向けにビジネス展開を行っています。欧州地域の銀行向けの機器やスーパーマーケット、小売店向けのセルフ・チェックアウトマシン(セルフレジ)用の組込用途などです。欧州銀行向け機器は、欧州中央銀行の認証が必要でして、弊社の製品は7年連続で認証を受けております。

【ISOプロ】
日本と海外とでは使用する硬貨がことなりますが、仕組みとしては大きな違いなどあるのでしょうか?

【松永さん】
選別装置の基本構造は同じです。硬貨の種類は200以上もあり、大きさや材質もさまざまです。これらの多種多様な硬貨を適切に取り扱うため、きめ細やかな仕様の確認・調整をする技術が必要となります。

ISO9001取得後にISO14001、ISO45001を追加取得した理由

【ISOプロ】
ISO14001、ISO45001を取得する前にISO9001を取得していらっしゃいましたが取得にはどのような経緯があったのでしょうか?

【松永さん】
弊社は、2001年に海外展開を拡大した際に品質に関しての国際規格(ISO9001)が必要となりました。海外のお客様との取引条件の1つに要求されたのがキッカケですね。この年に埼玉にある岩槻工場で取得をしました。2007年に本社営業部にてISO9001を取得。そして2019年に国内の全事業所、全部門でISO9001、ISO14001、ISO45001を取得しました。

【ISOプロ】
今回、ISO14001とISO45001の取得理由について教えて下さい。

【松永さん】
こちらも海外のお客様からの要望が強く、取引拡大のため労働安全(ISO45001)と環境(ISO14001)の国際規格認証が必要でした。

【ISOプロ】
既に取得をしていたISO9001の運用で当時の課題などありましたか?

【松永さん】
ISO9001の運用は以前利用していたコンサルタントの方から教えていただいたやり方で運用していました。その結果、承認行為や手順、記録作成などが増え続け、業務上の負担へと繋がってしまっていました。

今回、ISO14001とISO45001の取得サポートでISOプロさんにお願いをしたところ、ISO9001運用についてもスリム化への柔軟なやり方についてご提案を頂きました。これにより、軽くなったISO9001の運用は従業員の業務上負担を軽減へと繋がったのです。実際に審査でも特に指摘を受けることはなく、この方法にいち早く気づくべきだったと思っています。

3つのISOの相乗作用について

【ISOプロ】
私が旭精工様で気になったのはISO9001、ISO45001、ISO14001の3つを統合した“統合マネジメントシステム”ですが、こちらについて詳しく教えて下さい。

【松永さん】
統合マネジメントシステムとは、多様化するお客様と社会へのニーズに応えるため、品質のISO9001、環境のISO14001、そして労働のISO45001のマネジメントシステムを統合したものです。ISO規格を3つ統合させることで、相乗作用によるパフォーマンスの良いシステム運用を実現しました。

【ISOプロ】
ISO14001とISO45001は以前から取得する計画はあったのでしょうか

【松永さん】
環境のISO14001については、以前からお客様からお声を頂いており、いつか取得しないといけない認識だったのですが、なかなかタイミングが合わず、今回取得した感じですね。労働のISO45001も品質のISO9001を取得した時点では規格化されておらず、ISO14001と一緒に同時取得した流れです。

取得した目的としては、お客様からの要望もありましたが、社会的ニーズに応える、社会的信用が得られる企業になることを目指した部分もありました。ISO14001に関しては、環境に対する負荷を低減させるため、環境管理活動を推進する目的があり、弊社のような製造業の場合は、化学物質や電力、燃料、資源など関わっていますので、環境側面は関係ない話ではありません。省エネ活動を実施することで、環境の保全と調和に努めています。

ISO45001の労働も、弊社は“人こそ最大の資産”である考えがあり、従業員が健康で安全と希望と誇りが持てる職場づくりを目指す意味合いで取得しています。

【ISOプロ】
統合マネジメントシステムを運用し始めて従業員の意識変化などありましたか?

【松永さん】
正直なところ、運用したばかりということもあり、社員に広く浸透している実感はありません。しかし、若干の変化は見られております。例えば、今まで情性で行っていた安全審議会でも意見が出るようになり、危機管理を意識し始めているのではないでしょうか。

まとめ

今回、旭精工の松永様のお話を聞いて、ISOの運用について2つのことを考えさせられました。

1つ目は「負担が大きいISOを運用する大変さ」であり、スリム化できていないISOの運用は、従業員の工数をいたずらに増やしてしまいます。ISO認証は、会社の信用を高めることに繋がりますが、従業員の負担をいたずらに増やすことは長期的な目線で見てみるとマイナスになることもあります。

2つ目は「統合マネジメントシステム」。統合マネジメントシステムの運用はこれからのISOのことを考えると面白い試みです。3つのISO規格による相乗作用と効果的なシステム運用はこれから必要不可欠な存在ではないでしょうか。ワールドワイドに展開する企業にとって海外の取引先との関係性を築く上で信用を勝ち取る武器なのだと感じました。

他社では見られない「統合マネジメントシステム」は非常に面白い試みだと思いますので、旭精工様の次なる発展に期待しています。

会社情報
社名 旭精工株式会社
設立 1969年11月
資本金 1200万円
所在地 東京都港区南青山2-24-15 青山タワービル2F
URL https://www.asahiseiko.com
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