書類大幅削減を実現した建設業が取り組む3規格運用

クライアントプロフィール

株式会社ヤマタケ
中森 様
課題
ISO9001、ISO14001は既に取得しておりできそうな人に任せていた
業種
建設業
規模
21~50名以下
規格
ISO9001,ISO14001,ISO45001

今回のISOプロが訊くは、三重県名張市で工事などの事業を行う『株式会社ヤマタケ』様です。ヤマタケ様は平成元年1月に創業した会社で土木、建築、電気・設備を手掛けています。自然との調和を目指した事業を進めている企業様で、環境のISO14001を始め、ISO9001を取得運用中です。
そしてこの度、従業員の安全を意識して労働安全衛生のISO45001を新たに取得されています。今回は株式会社ヤマタケ様の中森様に3つのISO取得の背景と取得後の変化について詳しく伺ってきました。

取得前課題
ISO9001、ISO14001は既に取得しておりできそうな人に任せていた
取得後
ISOのスリム化に成功し、自社負担が楽になった

ヤマタケ様とISO9001、ISO14001について

--早速ですが、ヤマタケ様はどのようなビジネス展開を行っている企業なのでしょうか?

中森さん:
弊社は、施工をメインに土木、建築、電気・設備などを手掛けている会社です。子会社のエコサービス21ではゴミ回収サービスを行っています。

--工事全般の業務をされていらっしゃるんですね。御社はISO9001、ISO14001、ISO45001の3つを取得されていますが、ISOの適用範囲は絞らずに全社に適用しているのでしょうか?

中森さん:
ヤマタケ全体としては、ISO9001、ISO14001、ISO45001を全事業に対して適用させています。子会社のエコサービス21はISO14001のみの取得ですね。

--ISO9001、ISO14001の2つに関しては、ISOプロが御社に関与する以前から取得していたということですが、どのような運用を行っていたのでしょうか?

中森さん:
ISO9001とISO14001は私が入社する前に取得しておりましたので、取得時のお話はできませんが、運用に関しては自社のISOに理解のある社員が運用していました。その社員もISO業務以外にも本来の通常業務もありましたので、四苦八苦していたかと思います。2015年にISO9001とISO14001の規格改訂があった際に、自社での対応はできないと判断しました。そこからISOコンサルタントを導入する話になった感じですね。

安全に対する姿勢からISO45001を取得

--ISO9001とISO14001の2015年度版の改訂対応でISOプロにご依頼いただいた後に、ISO45001取得をされていますが、ISO45001の取得を意識し始めたキッカケはどのようなものだったのでしょうか?

中森さん:
私たちの会社は工事全般を取り扱っている企業なので、安全に対する姿勢というものがよく見られます。ISO45001の取得もOHSASよりもISO45001を取得していた方が良く見えるということもあり、取得しました。

※OHSASは2018年3月にISO45001に置き換わる事になり、2021年3月11日までに移行しなければいけません。

--ISO45001は入札要件に入っていたりするのでしょうか?

中森さん:
弊社がある三重県では要件には入っていませんが、県によっては加点が5点~15点つくところもあります。この辺の絡みもあった方が良いと考えていました。

ISOプロについて

--ISOプロに依頼した理由についてお聞きします。他にもISOコンサルタントは数多く存在するかと思いますが、ISOプロに依頼する決め手はどのようなものだったのでしょうか?

中森さん:
最初のキッカケはインターネット検索ですね。ISOコンサルタントを探していたところ、ISOプロが一番最初に出てきました。4社ぐらい見積もりを取っていましたが、費用的に良かったのと評判や口コミで最終的にISOプロに依頼しました。

--実際にISOプロを利用してみてどうでしたか?

中森さん:
ISO9001とISO14001の2015年版をお願いした時に大きく変わったのがスリム化でした。以前ですとISOのために2週間から1ヶ月かけて10冊ぐらいの書類を作成していましたが、ISOプロに依頼したことで書類が簡素化され、社長や私が扱いやすい書類としてサーベイランス監査を受けられるようになりました。
また、従来の審査機関から建築に強い審査機関に変えたほうが良いなどアドバイスも頂き、運用しやすくなったと思います。ISOでわからないことがあれば相談できるのもISOプロさんの心強いところです。

--ISO取得後、従業員への浸透は進んでいらっしゃいますか?

中森さん:
全社員へ浸透させる難しさを実感しているところです。審査の時も土木や建築など部ごとに行っていますが対応するのが1人、2人なので他の社員がなかなかISOに触れる機会がありません。全社に浸透させるために、最近では全社員がISOに触れる機会を増やしたり、私がISOの教育を行ったりしています。

--全社に浸透させるのはどこの企業様も苦労されていると聞きます。浸透したらきっと強固な体制になっていそうですね。
私たちもISO事務局サポートとしてご一緒できればと思います。本日はお話を聞かせていただきありがとうございました。

まとめ

ヤマタケ様が取得した3つのISO規格はそれぞれ品質、環境、労働安全衛生の継続的な改善を目指すものです。ISOの取得は、同社が掲げる「人と未来の調和更には環境に優しい未来の構築」の達成を見据えての動きで、想いと行動に一貫性があるとお話を伺っていて感じました。

ISOのために2週間から1ヶ月かけて10冊ほどの書類を作成という「負担が重いISO」を経験され「ISOは負担が重い、大きい」というお話はあちらこちらで耳にしますが、今回中森様のお話を伺い、現場のリアルを知りました。

ISOのスリム化に成功し、運用しやすくなったことは審査対応のしやすさだけに留まらず、本業に集中できるリソースの確保にも繋がっています。今後はISOを社内により浸透させるため、全社員がISOに触れる機会を積極的に設けていくヤマタケ様。
こちらもまたヤマタケ様の目標の実現に繋がっていくのだと思います。

会社情報

社名 株式会社ヤマタケ
設立 1989年1月
資本金 5000万円
所在地 三重県名張市鴻之台1番町48番地1ヤマタケビル2F
URL http://www.yamatake-co.jp/

記事掲載日:2022年11月01日

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