これからISO 22000の認証取得を考える企業にとって、どのような流れで認証取得に向けて動くのか気になるポイントではないでしょうか?
この記事では、現役のISOコンサルタント監修のもと、ISO取得の流れをきめ細かくステップに分けてご紹介しております。各ステップで重要なポイントの解説はもちろん、全てのステップをどのくらいのスケジュールで進めるのかも解説をしていますので、ぜひ御覧ください。

ISO22000を取得するための9の手順

ISO22000の認証を取得するためには、PRPs=一般衛生管理 プログラムを確立し、ハザード分析をしてHACCPシステム構築をし、マネジメントシステム を構築し、3か月以上の運用をし、 内部監査マネジメントレビュー を実施して、一次と二次の登録審査を受ける必要があります。具体的には以下のステップを踏むことでISO22000認証を取得することが可能になります。

  1. 状況の理解、組織能力の課題、リスク及び機会への取り組み、経営基本方針、食品安全方針、重点課題、食品安全目標の策定
  2. システム文書構築(マニュアル、ハザード分析準備書等)
  3. 運用+運用記録作成
  4. 内部監査+マネジメントレビュー
  5. 内部監査の是正処置
  6. 第一段階審査
  7. 第二段階審査
  8. 登録審査の是正処置
  9. 認証取得

また、ISO22000 の認証取得後も認証を維持するために1年ごとに1回の維持審査(サーベイランス審査)、3年に1回の更新審査を受ける必要があります。以下では、認証取得後のステップも合わせて詳しく解説していきます。

1.状況の理解、組織能力の課題、リスク及び機会への取り組み、経営基本方針、食品安全方針、重点課題、食品安全目標の策定

食品安全衛生方針とは、組織の目的に適切で、食品安全マネジメントシステムを運用するための活動方針のことです。そして食品安全目標とは食品安全方針と整合性が取れ、リスク及び機会への取り組みを考慮した、組織が達成すべき計測可能(判定可能)な具体的な目標のことです。食品安全方針の中核となる部分なので、組織の目的や内外の課題、組織の全体的な方針(経営理念や企業目的)と整合した目標を策定するように心がけます。

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2.システム文書構築(マニュアル、ハザード分析準備書等)

ISO22000では、下記の事項を満たす文書を作成する必要があります。

4.3 食品安全マネジメントシステムの適用範囲の決定
4.4 食品安全マネジメントシステム
5.2 食品安全方針
6.2 食品安全目標及びそれを達成するための計画策定
8.1 運用の計画及び管理

一般的には上記の内容を含む手順をそれぞれ確立しますが、必ずしも文書として作成しなければならないわけではありません。ISO認証のための文書としてではなく、実際に本業で活用することができる形で確立することが望ましいでしょう。(※手順書、マニュアルを作成することを規格は要求していません。)

3.運用+運用記録作成

PDCAサイクルのP(計画)の部分に該当する基本文書を整備することができたら、食品安全目標の達成を確実にするようにマネジメントシステムを運用し、食品安全目標達成計画を実行していきます。運用フェーズはPDCAサイクルのD(実行)の部分に該当します。活動の証拠である運用の記録や検証の結果を文書化 した情報として保持し、後から振り返りができるようにしておきます。運用を始めたら、審査機関に審査を申請します。

4.内部監査+マネジメントレビュー

ある3か月以上運用して記録も作成できたら、PDCAサイクルのC(チェック)の部分の内部監査を行います。内部監査とは、コンサルタントを含む組織内部の人間によってマネジメントシステムを監査し評価することです。内部監査では内部監査員 としての力量 を身に着けた、コンサルタントを含む1~数名が「マネジメントシステムが規格の要求事項 を満たしているか(適合性)」ということだけでなく、「マネジメントシステムのPDCAサイクルが周り、継続的に改善して、目標を達成し、組織の目的を実現していける状態にあるか(有効性 )」を主に評価します。また、意図した通りにマネジメントシステムが現場で運用されているか(複雑すぎて形骸化していないか)についても確認しておくと良いでしょう。

内部監査が完了したら、内部監査の結果に基づいてマネジメントレビューを実施します。マネジメントレビューとは、トップマネジメントによって行われる食品安全マネジメントシステムの精査のことです。マネジメントレビューでは、内部監査の結果や食品安全目標と食品安全目標達成計画との乖離、利害関係者 からの フィードバック をもとに、「改善の機会」および「マネジメントシステムのあらゆる変更の必要性」、「資源の必要性」について アウトプット します。また、マネジメントレビューの記録も残します。

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5.内部監査の是正処置

内部監査やマネジメントレビューの結果、PDCAサイクルのA(改善)の部分の是正処置が必要な場合(不適合があった場合)は処置を行います。是正処置とは不適合があった場合にその原因を除去し、再発を防止するために行うことです。ここで注意しておきたいことは、取り急ぎ不適合品を適合品にし、また現場のパラメータを戻して不適合の拡大を回避するための「修正」と是正を混同しないようにすることです。有効な是正処置を行えるようにすることも内部監査の重要な役割です。

6.第一段階審査

是正処置まで完了して、マネジメントレビュー記録ができたら、第一段階審査(一次審査)です。文書審査とも言われており、マニュアルや手順書が要求事項を満たしているかどうかが確認されます。現地確認が行われることも多いものです。一次審査では、通常は不適合ではなく、運用上で懸念される部分が提示されます。

7.第二段階審査

一次審査の結果、文書類が要求事項を満たしていると判断された場合に二次審査に移行します。二次審査では一次審査で提出した文書類をもとに現地審査が行われます。現地審査では食品安全チームリーダーやトップマネジメントだけでなく、食品安全チームメンバーや現場の作業員にも質問がされるため、質問に対して適切に答えられるように、いつも自分が実施している業務を整理して準備をしておきましょう。

8.登録審査の是正処置(該当する場合)

第二段階審査で不適合があった場合に是正処置を行います。指摘事項に対して有効な是正処置を行い、その証拠を文書で通知することで、認証取得を行うことができます。

9.認証取得

二次審査の結果、食品安全マネジメントシステムがISO22000規格要求事項を満たしていると判断された場合、認証が発行されます。二次審査から一ヶ月程度で認証が発行されます。不適合があった場合は是正処置を行う必要があるため、場合によっては認証取得予定日がずれ込んでしまうこともあります。

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認証取得までのスケジュール

取得のスケジュール例
ISO22000の認証を取得するまでの期間は、会社規模や適用範囲、自社独自で取得するかコンサルタントを入れるかで、大きく異なってきます。
適用範囲が広ければ、その構築や審査に時間を要します。
経験の多いコンサルタントへ依頼することで、経験のない自社での構築よりも適切で早いという違いも出てきます。取得したい時期や費用感などを踏まえて、最適な選択をする必要があります。

取得後の運用・審査も意識しておこう

ISOマネジメントシステムは認証を取得してからのPDCAの運用が重要で、また年に1回行われるサーベイランス審査、3年に1回行われる更新審査に備える必要があります。運用や更新審査が負担にならないよう、構築時から適切にスリム化した運用を行うことで、低コストで認証を維持できるようになります。

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ISO22000の取得に関してのQ&A

ISO22000を取得するメリットはどのようなものですか?

ISO22000の考え方には食品安全の見直しがあります。食品工場であれば、組織運用における課題の発見や今後の組織運用などにも繋がり、食品安全に対して従業員の意識向上にも影響します。これにより、取引先などから信用を得ることも可能です。

各地に食品工場を所有していますが、ISO22000を認証取得する場合はすべての工場で取得しないといけないのでしょうか?

ISO認証の対象範囲は組織が決めることができます。そのため、一部の工場のみ認証取得ということも可能です。但し、A工場の半製品をB工場の材料に使う場合は、両方を対象範囲としなければなりません。

古い設備を使っていますが、ISO22000の取得は可能ですか?

古い設備を使っている場合でも、客観的に食品安全が確保できる環境であれば、問題ありません。食品安全マネジメントシステムを構築できる環境であれば、取得可能です。そのため、最新の対応設備を別途に導入する必要はありません。

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