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HACCPが日本で義務化されるのはいつ?

ISOプロ担当者

HACCPが日本で義務化されるのはいつ?

1970年代にアメリカで始まったHACCPは、食品の衛生管理手順を「見える化」し、大規模に管理する方法のことです。今では多くの国でHACCPが義務化されており、HACCPは食品衛生管理の国際基準となっています。

しかし、日本でHACCPを導入している食品製造業者は3割弱にすぎず、その大部分を大企業が占めている状況にあります。

つまり、小規模な業者にはHACCPの考え方自体が十分に周知されていないということです。

とはいえ、海外と食品を取引する際には、HACCPの基準に則った管理が行われていることが必須となる場合もあります。

そのため、日本でも全業者を対象にしたHACCPの義務化が課題となっているのです。

ここでは、日本では今HACCP義務へ向けたどのような取組が行われているのか、いつ実現されるのかを詳しく見てみましょう。

2020年頃?HACCPが日本で義務化されるのはいつ?

HACCPの考え方は、アメリカのアポロ計画の中で宇宙食の安全性を確保するために発案されたものですが、その後様々な食品に適応され世界各国に広がっていきました。

1993年には、国際食糧農業機関と世界保健機関から派生する食品規格委員会によって、HACCPのガイドラインが示されました。

先進国を中心にHACCPを義務化する国も増えており、今やHACCPは食の安全性を維持する国際基準となっています。

日本でも、海外との食品取引の際には国際基準に則った衛生管理が求められ、大企業を中心にHACCPを導入する業者が徐々に増えつつある状況です。

しかし、小規模な業者の導入率は悪く、全体的には数ある先進国の中でも導入率が非常に低い状況にあります。

そのため、日本では段階的にHACCPの導入を義務化しようとする動きがあり、2018年の国会では、HACCPの義務化を含めた食品衛生法の改正案が提出され、審議される予定です。

特に2020年に行われる東京オリンピック・パラリンピックは、世界中の注目が日本に集まる機会であり、国内外に日本の徹底した衛生管理を示すためにも2020年までの義務化が目標とされています。

HACCPを導入する目的は?

HACCPは、食品を製造する工程でどのような食品汚染の危険があるのかを事前に予期し、その危険を回避するために行うべき対策を分析して、実際に行われた管理方法を記録することです。これによって食品汚染が生じた場合に、どの工程で汚染が生じたのかを明確化することができます。

そして、管理方法にどのような問題点があったのかを再分析し、より良い管理方法を見出すことにつながる効果が期待できるというわけです。

従来の衛生管理では、「抜き取り検査」という手法が用いられてきました。これは、数多く製造された商品のいくつかをランダムに抜き取って、汚染の有無を確認するという検査です。

しかし、この方法では抜き取って検査対象になった商品以外のものに関しては、汚染を見過ごすことも珍しくありませんでした。また、どこで汚染が生じたのかを分析するのは困難だったのです。

それに対し、HACCPは、科学的に実証された各工程の厳密な安全管理方法を実行できなかった商品は、汚染の危険があると考えて未然に流通を阻止することができます。

そのため、原因の追究も比較的容易に行うことができるのです。

HACCPを導入するメリットとしては、食品衛生の確保や国際取引での要求に応じることができる点、各業者の衛生管理意識を高められる点などが挙げられるでしょう。

HACCPの導入には、衛生管理に関する専門知識を持つ人員がチームを編成する必要があります。

これにより、各業者内で研修会などを利用して知識のある人を育成する必要が出てくるため、各業者の衛生管理意識と、技術の向上が期待できるのです。

HACCPの対象となる範囲は?

HACCPの対象となる業者は、フードチェーンを構成する食品の製造・加工、調理、販売などの食品を扱うすべての業者です。

現在、食品衛生法では、営業するのに許可が必要な業種が34ありますが、HACCPは食品衛生法では許可が必要ないすべての業種も対象となります。

義務化を前に導入するメリットは?

日本でのHACCP導入は目前に控えていますが、義務化を前に導入を試みる業者も年々増えています。

HACCPは、食品の安全性を確保するだけでなく、管理方法を徹底して記録に残すため、各業者の人員への教育にもつながります。正しく導入することで、食品汚染を大幅に防ぐことが可能になるわけです。

食品を扱う業者にとって、食品の汚染事故は最も避けなければならないものであり、HACCPの導入はその危険を軽減することが期待できます。

そのため、業者はHACCPを導入することで、自社製品の食中毒や異物混入などの事故をいち早く予防することができるのです。

また、HACCPを行う際に重要な管理方法の記録は、各業者の人員がそれぞれ経験を積むことで取得する技術であり、その体制作りも業者が担う重要な任務です。

これらは一朝一夕で整うものではなく、義務化に向けて今からでも取り組んでおくべき課題であるといえるでしょう。

したがって、HACCPを義務化前に導入することは、一般化される制度の事前訓練となり、義務化後のより円滑な業務の遂行へとつながります。さらに、最近ではHACCPの考え方が普及してきたため、義務化前の導入は自社ブランドのPRにもなり得ます。

様々な手順によって試行錯誤を重ねて行われるHACCPに対して、煩雑というイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、HACCPの導入にはメリットが多くあります。

2020年まで待たずとも、ぜひ早めの導入を検討してみましょう。

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