『現場に合ったHACCP』を導入した食品製造業が伝える3つの変化

クライアントプロフィール

スルガ商事有限会社
森岡信和 様
課題
学校給食メインで動いているのでHACCP対応が求められていた
業種
食品製造業
規模
20名以下
規格
HACCP

今回の「ISOプロが訊く」は、神奈川県川崎市の川崎北部市場にある『スルガ商事有限会社』様にお話を伺ってきました。スルガ商事様は海産物や農産物などの食料品を取り扱い、販売を行っている企業です。ISOプロは、スルガ商事様のHACCP導入のサポートを行いました。スルガ商事様がどのような理由でHACCPを導入したのか、HACCPを導入して仕事内容や取引先との関係の変化などを詳しく伺ってきました。

取得前課題

学校給食メインで動いているのでHACCP対応が求められていた

取得後

従業員個人の意識も向上した

スルガ商事様について

ISOプロ:簡単ではありますが、スルガ商事様の事業内容を教えて下さい。

森岡様:主に鰹本節やイワシ削りなどの食材を取り扱っております。店頭での一般販売も行っておりますが、主に学校給食をメインに病院や保育園、老人ホームに食材を提供しております。会社の歴史としても先代の頃から続けており、以前は小分けにせず納品を行っておりましたが、現在ではデットストックをなるべく出さないようにとお客さまからの要望もあり、必要な分だけ小分けにして納品を行っております。これが弊社の強みではないかと思います。

ISOプロ:先程、店頭を拝見したのですが、店頭に並べられている商品も御社で袋詰を行って販売をしているのですか?

森岡様:はい。こちらも弊社でパッケージングを行っております。現在は店舗兼工場になっていますが、飲食店の方が店頭で購入していく需要がだんだんと減ってきたので、将来的に店舗の方は少し縮小して加工場として運営を考えております。

HACCP義務化に向けての動き

ISOプロ:今回、HACCP導入に至った経緯を教えて下さい。

森岡様:弊社は先程お伝えしたとおり、東京都や神奈川県の学校給食の下請けを行っており、卸先の問屋さんが学校給食の方から「スルガ商事はHACCP認証を取得しているのか?※」という質問を受けことから、HACCPの導入を意識しはじめました。

※2021年のHACCP完全義務化は「HACCPの導入」を指しており、HACCP認証までは求めていません。しかし、HACCP認証を取得することで取引先などへの対外的なアピールに繋がるため、経営戦略としてHACCP認証を取得する企業様もいます。

ISOプロ:今回はコロナ禍での導入だったかと思いますが、なぜこのタイミングでの導入をされたのでしょうか?

森岡様:今回の質問があったのは2019年の12月で、2020年はHACCP義務化もありましたので、導入をしなければいけないなと思っていました。その矢先にコロナの影響で学校が休校となってしまい、学校給食がなくなってしまったのですね。時間があるこの機会に導入しようと考え、ネットで色々と調べていた時にISOプロを見つけました。

HACCP取得から変わったこと

ISOプロ:HACCP導入を行ったことで何か変化はありましたでしょうか?

森岡様:仕事の内容が大きく変わりましたね。ここは市場ということもありますので、売り場と加工場を遮るものがなく、ほかの市場をみてもそれが当たり前になっていました。HACCPの導入にあたって、売り場と加工場を透明のカーテンで遮るようにしました。そこから意識は変わっていきましたね。

ISOプロ:作業内容も変わりましたでしょうか?

森岡様:例えば、1Kgの大袋のごまを小分けする際に、開封した日付やいつの賞味期限のものなのかをすべて記録に残すようになりました。また、HACCPによってすべて管理しているため、小分け作業で小エビ以外の小魚が混入してしまったときなど、どの工程で混入したのか、原因特定ができるのですごく助かっています。手引書通り書類を作って記録を残すものだと思っていましたが、省けるところは省いて現場に合った不安のない運用の仕方を提案していただきましたので、思っていた以上に負担は少なかったです。コンサルタントの方にも運用方法をご提案いただいたのは助かりました。

ISOプロ:通常業務と乖離した記録方法が増えると無駄な工数が発生してしまいますよね。負担が少なく感じられるのは、御社の業務に合った運用が実現できているからこそだと思います。

ISOプロ:HACCPを導入したことで取引先様との関係など対外的な変化はありましたか?

森岡様:身近な変化としては、HACCPを導入したことでお客様から評判が良くなったと思います。また、ISOプロという第三者の組織が間に入って認証をしてくれたことは自分たちでHACCPを運用するよりも信用度が高まったかと思います。

ISOプロ:信用度が高まったと感じる具体的なエピソードはありますか?

森岡様:弊社がHACCPを取得したことで大手企業と同じ衛生管理の考え方を行うことができるようになりました。これにより取引先様と大手企業と同じレベル感で話ができ、弊社に対する信用度も高まっております。

ISOプロ:森岡様。お忙しい中インタビューにお答えいただきありがとうございます。

まとめ

HACCPに沿った衛生管理の完全義務化が迫る中、取引先様からの要望をキッカケにHACCP導入・認証取得に踏み切ったスルガ商事様。コンサルタントの提案を取り入れながら、自社に合った負担が少ない運用を実現し、その効果を実感されていました。
インタビューでお店に訪れた際、商品売場と加工場をカーテンで隔離されていたり、外出時には外から菌を入れないよう靴の履き替えを行ったりなど、衛生管理への意識の高さが伺えました。

今回の義務化では、小規模事業者であれば各業界団体が出しているHACCPの手引書に沿って衛生管理を行えばいいとされ、認証は不要とされています。ただ今回のスルガ商事様のように第三者から認められたHACCPの有効性も無視できないものだと思います。
ひと目でHACCPを導入していることを対外的に示せるHACCP認証の取得を検討してみてはいかがでしょうか。※
※HACCP認証制度は認証元に拠り、内容や難易度・基準が異なります。今回義務化で求められている基準に満たない場合もあるため、信頼できる機関・会社の認証かどうか注意が必要です。

会社情報

社名 スルガ商事有限会社
設立 1998年8月
資本金 300万円
所在地 神奈川県川崎市宮前区水沢1-1-1 川崎北部市場内 関連売場棟55番
URL http://www.surugashoji.com/

記事掲載日:2020/12/07

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