【内部監査員必見】ISO14001の内部監査をかんたん解説

監修残田康平
著者:ISOプロ担当者
投稿日:
更新日:2020年06月23日

  • 「規格の要求事項 が業務内で正しく守られているか」という適合性の確認と「監査の対象が環境マネジメントシステムの目的に準じて役立っているか」という有効性の評価が目的
  • 環境、社会、経済のバランスを取りながら、ビジネス全体のプロセスが妥当で持続可能な開発ができているか評価する
  • 内部監査は、監査計画に沿って実施しPDCAを意識して改善できるポイントがないか注目する

ISOにおける内部監査 とは規格の適合性有効性 の確認を行い、「マニュアルで決めた活動が計画通り実効されているか」確認を行うことです。

ISO14001の内部監査では、環境 保全や地球環境汚染の予防 といった業務の改善を重視しています。監査計画 に沿って実施し、問題点を明確化できたら改善しPDCAサイクルを回していくのです。

この記事は内部監査の目的と手順、ポイントについて解説していきます。

ISO14001の内部監査の目的は?

ISO14001の監査では、環境保全や地球環境汚染の予防といった観点から、業務改善を重視。そのため、エビデンスの管理や社員に環境アセスメントが定着しているかなど、「規格の要求事項が業務内で正しく守られているか」という適合性の確認が、監査の第一目的に挙げられます。

もう一つの目的は、「監査の対象が環境マネジメントシステムの目的に準じて役立っているか」という有効性の評価です。これには、環境マネジメントシステムの基本であるPDCAのA(Action=改善)として、改善を行うべき箇所の確認が含まれます。

そのため、単に規定が守れているか確認するだけではなく、「新しい取り組みができないか」「改善できることはないか」といった観点も重要です。たとえば、書類などの廃棄物が出た場合、適切にリサイクルすることも大切ですが、「初めから廃棄物を算出しないようにできることはないか」という観点で改善に取り組むことが重要になります。場合によっては外部とのコミュニケーションにより改善できることがあるかもしれません。

さらに、改善すべき領域の洗い出しも重要です。日常業務の範囲では対応しきれない、「運用や法規制への周知」「業務の目的や管理体制の確認」「緊急時の対応や不具合の是正」を行うよい機会と捉え、従業員および協力者の意識を高めていくことが求められます。問題点を明確化できたら、それを関係各所に連絡しPDCAサイクルを回していきます。

ISO14001内部監査のポイント

ISO9001は品質 に関する規定で、ISO14001は環境に関する規定です。つまり、前者は品質を高めて顧客満足度を高める規定であり、後者は環境に配慮して地域や社会の満足度を高めるものと捉えることができます。

ISO14001の監査では、環境、社会、経済のバランスを取りながら、ビジネス全体のプロセスが妥当で持続可能な開発ができているか、以下のような視点で評価します。

環境パフォーマンス の向上が図られているか
順守義務 を満たしているか
環境目標が達成できているか

2015年版のISO14001では、以前と比べ順守義務という言葉が多く盛り込まれました。順守義務とは、法令や条例をはじめとした業界基準、コンプライアンスなどを守ることを意味しています。また、外部コミュニケーションや順守評価についての規定事項も記載されています。

規格要求事項の中でもこれらについて文書化が求められているものもあります。
さらに、緊急時の対応が準備できているかについても、監査が必要です。避難訓練や消防設備点検など、組織が定めた緊急事態への予防や対応方法について問題がないか確認するということです。また、2015年版では「リスクおよび機会」という概念が追加されています。

たとえば、ある場所での調達が難しくなる可能性があるという情報があった場合、その悪影響を受けないよう原材料の調達場所や入手経路を見直したり設計に改良を加えたりして、市場的に優位に立つ取り組みを行うことが必要です。PEST分析、3C分析、SWOT分析など、既存のフレームワークを活用した分析を行うことで備えることができる場合もあります。

ISO14001内部監査の業務手順

監査の準備段階では、まず監査員を確保するとともに、管理責任者などの内部監査責任者が監査の計画を作成し、監査予定日や監査員を割り当てていきます。

さらに、監査員などとともに環境方針や環境に関わる側面(業務、力量 確保、外部との連携)、 法的要求事項 などを確かめて、内部監査実施計画書を作成します。

内部監査は、監査計画に沿って実施し、PDCAを意識して改善できるポイントがないか注目しましょう。

・各業務の目的や目標
・各運用の流れや役割、責任
・担当者の力量と業務への理解度
・緊急事態の想定と予防や対策状況
・業務上の不適合

管理ドキュメントの確認に加え、現場の担当者などが環境アセスメントについて理解しているか質問するなど、各監査項目について適合か不適合かを評価します。
これらを「内部監査チェックリスト」などに質問事項を具体的に記載しておくと監査員によるばらつきを抑えることができます。

現場の監査が終わった後は報告書を作成し、関連部門に周知しましょう。不適合箇所には、別途「是正指示・確認書」などを発行し、最終的に該当項目が適合となるようにフォローアップを行います。不適合の是正指示・確認書は、管理文書として保管しておくことが必要です。

まとめ

「環境マネジメントシステムの仕様」が定義されているISO14001の内部監査を行う際は、環境保全や地球環境汚染の予防といったISO14001の主旨に立ち返り、適合性と有効性を判断することが重要です。

監査の際は、PDCAを意識して環境方針や環境に関わる側面、法規制への対応状況や業務上の不適合について確認していきます。不適合が確認された場合は、「是正指示書・確認書」などを発行し、確実に改善できるようフォローアップしましょう。

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この記事の監修者情報
残田康平 ( ISOコンサルタント )
約5年間ISOコンサルティング会社で累計200社以上のISO構築に携わってきました。現在はISOプロのISOコンサルタントとして活動中。企業の得意・不得意を引き出しつつ、自社にピッタリなISOを構築することが得意です。これからISOに携わる人々にわかりやすい言葉で情報発信をしています。
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