FAQISOのマニュアルに関するよくある質問

  • ISOを取得する場合は、必ずマニュアルの作成が必要ですか?

    ISOではマニュアル作成は必須ではありません。ただし、実際には組織が規格の要求事項を正しく理解・運用するために有効であるため、ISOマニュアルは実質的に必要な文書といえます。

    ISOプロ編集部

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  • ISOのマニュアル作成はどうやって進めるの?

    ISOマニュアルは、「目的の整理→適用範囲の決定→要求事項のマッピング→自社の業務フローへの落とし込み→確認・承認」という流れで作成することが一般的です。

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  • ISOマニュアルにはどのような項目を記載しますか?

    規格の構成に沿った10項目が基本です。 適用範囲、適用規格、用語の定義、組織の状況、リーダーシップ、計画、支援、運用、パフォーマンス評価、改善の10項目があります。 規格の構成をそのまま写すのではなく、自社の業務や組織体制に合わせて整理することが重要です。

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ISO9001やISO14001の取得を検討している企業では、マニュアル作成の必要性について疑問を感じることも多いでしょう。

マニュアル作成には、業務がスムーズに進行する側面がある一方で、管理に負担がかかる側面もあります。そのため、マニュアル作成のポイントを押さえることが大切です。

この記事ではISO9001やISO14001におけるマニュアル作成の必要性やポイントを解説します。また最後にサンプルも紹介しますので、作成時の参考にしてください。

ISOマニュアルとは?

ISOマニュアルとは、ISO規格に基づいて自社の業務ルールや運用方法を体系的にまとめた文書のことです。
ISO規格を取得するうえで、マニュアル作成は必須ではありませんが、多くの企業はマニュアルを作成しています。ISO規格では形式としてのマニュアル作成は求められていないものの、運用を円滑に進めるうえで重要な役割を果たします。

ここでは、ISOマニュアルの役割や作成メリット、ISO規格上の位置づけについて解説します。

ISOマニュアルの役割・作成するメリット

ISOマニュアルは、マネジメントシステムを運用する従業員に「企業の方針」「目標や組織構造」「業務プロセス」などの共通認識を与える役割をもっています。

以下に、具体的な作成メリットをまとめました。

業務フローや責任範囲の明確化
誰がどの業務を担当し、どの手順で進めるかが整理されるため、社員全員が理解しやすくなります。
教育や研修に活用できる
新入社員や異動者への教育資料として使えるため、ISOの運用理解を効率的に広げられます。
審査対応の効率化
ISO認証審査の際に、運用状況や体制を示す文書として活用でき、説明がスムーズになります。

作成は必須ではない?ISO規格上の位置づけ

最新のISO9001:2015では、要求事項に記載されていた「品質マニュアル」の規定は削除され、マニュアルの作成は企業の判断に委ねられており、ISOマニュアルの作成は必須ではありません。

しかし、実際には組織が規格の要求事項を正しく理解・運用するために、マニュアルにまとめておくことが有効であるため、ISOマニュアルは組織運用の効率化や審査対応を考えると、実質的に必要な文書といえます。

なお、ISO9001:2015の要求事項には、代わりに「プロセスの運用を支援するための文書化した情報を維持する」ことが要求事項に盛り込まれており、完全にマニュアル作成が企業に委ねられたとはいえないのが現状です。

関連記事:ISO規格における文書管理の目的や実施するポイントを解説
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ISOマニュアルの作り方・作成手順は?

ISOマニュアルは一般的に「目的の整理→適用範囲の決定→要求事項のマッピング→自社の業務フローへの落とし込み→確認・承認」という流れで作成します。

1.マニュアル作成の目的・適用範囲を決定する

まず、ISOマニュアルを作成する目的と、どの範囲に適用するのかを明確にします。

目的が曖昧なまま作成を進めると、必要以上に複雑な内容になりやすいため、「何のために作るのか(業務標準化など)」を整理することが重要です。
あわせて、対象となる事業所や部門、製品・サービスの範囲も明確にしておきます。

2.要求事項と自社業務を整理する

次に、ISO規格の要求事項と自社の業務内容を照らし合わせて整理します。

規格の条文をそのまま記載するのではなく、「自社ではどの業務がどの要求事項に該当するのか」を対応づけて整理することがポイントです。

この工程を丁寧に行うことで、過不足のない実用的なマニュアルにつながります。

3.自社ならではのプロセスを追加する

規格の要求事項だけでなく、自社独自の業務フローや運用ルールを具体的に落とし込みましょう。形式的な内容にとどまらず、実務に直結した内容にすることが重要です。

現場で実際に行っている手順や注意点を反映することで、「読めば業務がわかる」マニュアルになります。

4.ドラフトを作成し、レビューを行う

内容を整理したら、マニュアルのドラフトを作成し、関係者によるレビューを行います。
現場担当者や管理者の視点で、「わかりやすいか」「実際の業務とズレがないか」を確認することが大切です。

この段階で修正を重ねることで、完成度の高いマニュアルに仕上がります。

5.マニュアルをPDCAサイクルで運用する

マニュアルは作成して終わりではなく、運用と改善を繰り返すことが重要です。
実際の業務で運用する中で課題を洗い出し、内部監査やマネジメントレビューを通じて改善を行います。

PDCAサイクルを回しながら継続的に見直すことで、形骸化を防ぎ、実用性の高いマニュアルを維持できます。

ISOマニュアルに記載すべき内容

ISOマニュアルには、規格要求事項を満たすための取り組みを網羅的に整理しつつ、自社の業務に即した内容を記載することが重要です。

ISOマニュアルを作成する際は、以下のように規格の構成を参考にしながら、自社の業務や組織体制に合わせて内容を整理すると分かりやすくなります。

【ISOマニュアルに記載する主な10項目と内容】

1.適用範囲ISOマネジメントシステムを適用する事業所や工場などを記載する。
2.適用規格自社に適用する規格(ISO9001:2015など)を記載する。
3.用語の定義自社に適用する規格と同様の定義を適用することを記載する。
4.組織の状況会社内外の課題や利害関係者からのニーズを明確化し、適用範囲を決める旨を記載する。
5.リーダーシップ
  • 品質方針や環境方針などを記載する。
  • 組織図などで組織の役割を記載する。
6.計画
  • 品質目標や環境目標などを記載する。
  • 目標達成のための計画やルールなどを記載する。
7.支援
  • 必要な環境や資源、設備を記載する。
  • 従業員に必要な力量を明確にし、教育訓練について記載する。
  • 文書化した情報管理について記載する。
8.運用品質目標や環境目標を達成するための日々の業務の運用についてのルールを記載する。
9.パフォーマンス評価
  • 内部監査のプロセスや監査・測定に必要なものを記載する。
  • マネジメントレビューに必要なインプット項目、アウトプット項目について記載する。
10.改善不適合における是正処置の手順やマネジメントシステムの継続的改善について記載する。

製造業のISOマニュアルに記載する内容

製造業のISOマニュアルでは、製造工程や品質管理など、自社の製品を安定して生産するための業務を具体的に反映することが重要です。

例えば、以下のような内容をマニュアルに整理します。

  • 原材料の受け入れから製造、検査、出荷までの工程
  • 各工程の担当者と確認方法
  • 製造設備の点検・管理方法
  • 不適合品が発生した場合の対応方法
  • 作業者に必要な力量や教育訓練の方法

このように、製造現場で実際に行っている業務や管理方法を反映することで、規格要求事項と日常業務を結び付けやすくなります。

サービス業のISOマニュアルに記載する内容

サービス業では、顧客へのサービス提供や問い合わせ対応など、サービス品質を維持するための業務を中心にマニュアルへ反映します。

例えば、以下のような内容を整理します。

  • 顧客からの問い合わせを受け付けてから対応するまでの流れ
  • 問い合わせやクレームの記録・管理方法
  • サービス提供時の確認事項
  • 担当者に求められる力量や教育訓練
  • 顧客からの意見をサービス改善につなげる方法

サービス業では製造業のような製造工程がないため、自社のサービス提供プロセスに合わせて要求事項を具体化することがポイントです。

建設業のISOマニュアルに記載する内容

建設業では、工事ごとの品質管理や施工管理など、自社の業務プロセスに合わせた取り組みをマニュアルへ反映することが重要です。

例えば、以下のような内容を整理します。

  • 工事の受注から施工計画、施工、検査、引き渡しまでの流れ
  • 各工程における責任者と役割
  • 使用する資材や施工品質の確認方法
  • 工事中に発生した不具合や不適合への対応方法
  • 現場担当者に必要な力量や教育訓練

現場ごとに条件が異なる場合は、ISOマニュアルでは共通する基本的な管理方法を定め、現場ごとの具体的な内容は施工計画書などの関連文書で管理する方法があります。

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ISOマニュアルのテンプレートを活用する方法

ISOマニュアルのテンプレートは、記載項目や全体の構成を整理するためのひな型として活用できます。

ゼロからマニュアルを作成するよりも必要な項目を把握しやすくなりますが、自社の業務や組織体制に合わせて内容を変更することが重要です。

ISOマニュアルのテンプレートを使うメリット

ISOマニュアルのテンプレートを使うと、マニュアルに必要な項目を整理しながら、作成にかかる時間や負担を抑えやすくなります。

何もない状態から整理するには手間がかかるため、あらかじめ構成が用意されたテンプレートを土台にすると効率的です。

テンプレートを利用する主なメリットは、以下のとおりです。

  • マニュアル全体の構成を把握しやすい
  • 規格に関連する記載項目を整理しやすい
  • 一から構成を考える手間を減らせる
  • 自社で不足している項目を確認するきっかけになる
  • 担当者間でマニュアルの作成方針を共有しやすい

ただし、テンプレートはあくまで作成の土台です。テンプレートに沿って項目を埋めるだけでは、自社の業務で使えるISOマニュアルにはなりません。

テンプレートをそのまま使ってはいけない理由

ISOマニュアルのテンプレートは一般的な組織を想定して作られているため、そのまま使用すると、自社の業務実態とマニュアルの内容が合わなくなる可能性があります。

また、テンプレートの文章をそのまま使用すると、実際には行っていない業務や自社には存在しないルールがマニュアルに記載されてしまうことがあります。反対に、実際に行っている業務が記載されていなければ、現場でマニュアルを確認しても具体的な行動につなげにくくなります。

そのため、テンプレートは「完成したマニュアル」ではなく、自社のマニュアルを作成するためのひな型として利用することが大切です。

ISOマニュアルのテンプレートを自社向けに変更する方法

ISOマニュアルのテンプレートを自社向けに変更するには、まず現在の業務や組織体制を整理し、テンプレートの内容と照らし合わせることが重要です。

具体的には、以下のような流れで変更します。

自社の業務プロセスを整理する
商品・サービスの提供に至るまでの業務の流れを整理し、どのような管理を行っているか確認します。
テンプレートと自社の業務を照らし合わせる
テンプレートの各項目について、自社ではどの業務や仕組みが該当するのかを確認します。
実際の業務に合わせて内容を変更する
担当部署や責任者、業務手順、管理方法などを自社の実態に合わせて具体化します。
関連する文書や記録との関係を整理する
マニュアルにすべての手順を記載するのではなく、必要に応じて規程や手順書、記録などの関連文書を参照できるようにします。
現場で確認してもらい、必要に応じて修正する
実際に業務を担当する従業員が内容を確認し、現場で理解・運用できる内容になっているか確認します。

なお、テンプレートとサンプルは役割が異なります。

テンプレートは「何をどのような構成で書くか」を整理するためのひな型で、サンプルは「実際にどのように記載するか」を確認するための具体例です。

テンプレートで全体の構成を確認し、サンプルを参考にしながら自社の業務に合わせて書き換えると、マニュアルを作成しやすくなります。

ISOマニュアル作成でよくある失敗例

ここでは、ISOマニュアル作成でよくある失敗例を解説します。

現場で使われないマニュアルになる

マニュアルを作る際に、規格条文をそのまま書き写すだけで、現場の業務フローや具体的手順を反映しないケースがあります。

この場合、実務担当者がマニュアルを読んでも「自分の仕事にどう関係するのか分からない」と感じ、結果としてマニュアルが使われなくなる要因になりかねないため、注意が必要です。

更新が止まり形骸化する

ISOマニュアルは作成して終わりではなく、業務の変化や規格改訂に合わせて更新する必要があります。

しかし、更新ルールが曖昧だったり、マニュアル更新の責任者が決まっていなかったりすると、作ったマニュアルが古いまま放置されるケースがよくあります。実際の業務と乖離していると、現場で使われることがなくなり、形骸化してしまう要因になります。

ISOプロ編集部

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ISOマニュアルは、要求事項を網羅することを意識しすぎると、実際の業務とかけ離れた内容になり、現場で活用されなくなることがあります。

規格に合わせて業務を無理に変更するのではなく、現在の業務を整理したうえで、要求事項をどのように満たすかをマニュアルへ反映することが重要です。

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ISOマニュアルを作成するポイント

ここでは、ISOマニュアルを作成するポイントを解説します。

リスク管理のための対策になっているか

ISOマニュアルには、自社が抱えるリスクを把握したうえで、リスクを管理するための取り組みを反映することが重要です。
例えば、ISO9001においては「不良品の発生」「品質の低下」など、ISO14001では「環境汚染」「資源枯渇」などのリスクが考えられます。

こうしたリスクに基づいたアプローチをマニュアルに取り入れることで、組織の目標達成につながります。そのため、潜在的なリスク要因を洗い出したうえで、その対策となる取り組みについてマニュアルを作成しましょう。

関連記事:【具体例あり】ISOの「リスクと機会」とは?目的や概要を解説

マニュアルの管理方法は適切か

作成したマニュアルを適切に管理することは、マニュアルの形骸化、ひいてはマネジメントシステムの形骸化を防ぐために重要です。
例えば、「最新バージョンがどのファイルかわからない」「最終更新者が誰かわからない」といった状態になると、マニュアルの役割である認識の共有が難しくなります。

そのため、以下のような方法で文書を管理します。

  • 版数や改訂日を記載する
  • マニュアルの管理責任者を明確にする
  • 最新版を識別できるようにする
  • 閲覧・編集できる従業員の範囲を適切に設定する
  • 改訂した内容を必要な従業員へ周知する

また、組織変更や業務内容の変更、規格改訂などがあった場合には、マニュアルの内容と実際の運用にずれが生じていないか確認することも大切です。

誰が見てもわかる内容か

ISOマニュアルは、特定の担当者だけでなく、実際に業務を行う従業員が読んで内容を理解できるように作成することが重要です。特に、新入社員や他部署の従業員がマニュアルを確認した場合でも、必要な業務やルールを理解できる内容にすることを意識しましょう。

専門用語が多くなったり、実際の業務との関係がわかりにくくなったりする可能性があるため、以下のような工夫を取り入れましょう。

  • 一文を長くしすぎない
  • 専門用語には必要に応じて説明を加える
  • 重要な情報は箇条書きにする
  • 業務の流れはフローチャートで示す
  • 作業内容は写真や図を使って説明する

外部コンサルにサポート依頼する

ISOマニュアルを自社だけで作成すると時間と労力が大きくかかり、担当者への負担となります。また、はじめてISO9001認証を目指す企業の場合、「どこまで文書化すべきか」「規格要求事項をどう反映させるか」といった判断が難しく、過剰に分厚いマニュアルを作ってしまうケースも少なくありません。

そこで、多くの企業がISOコンサルタントにサポートを依頼しています。ISOコンサルタントに依頼することで、文書作成にかかる時間や労力を大幅に削減できるだけでなく、自社の業務プロセスに即したシンプルかつ実用的なマニュアル作成が可能になります。

「自社のノウハウが不足している」「マニュアル作成にかかる負担を軽減したい」といった場合には、まずISOコンサルタントに相談することがおすすめです。

【製造業】製造工程をマニュアルに反映する

製造業のISOマニュアルでは、製品の品質を安定して維持するために、製造工程や品質管理の方法を具体的に反映することが重要です。

製造工程では、原材料の受け入れから加工、検査、出荷まで複数の工程が関係するため、各工程における管理方法や担当者の役割を明確にしておく必要があります。

例えば、以下のような内容をマニュアルに整理します。

  • 原材料や部品の受け入れ時の確認方法
  • 製造工程ごとの作業手順や管理基準
  • 製造設備の点検・保守方法
  • 製品検査の方法や判定基準
  • 不適合品が発生した場合の対応手順
  • 作業者に必要な力量や教育訓練の方法

また、実際の製造現場で行っている管理方法を反映することで、従業員が同じ基準で作業できるようになり、品質のばらつき防止にもつながります。

【建設業】現場ごとの品質管理や責任体制を明確にする

建設業のISOマニュアルでは、工事ごとの品質を確保するために、施工管理の方法や責任体制を明確にすることが重要です。

建設業では、工事内容や現場環境によって管理方法が異なるため、共通する基本的な管理ルールと、現場ごとに作成する施工計画書などの関連文書を整理しておく必要があります。

例えば、以下のような内容をマニュアルに整理します。

  • 工事の受注から施工、検査、引き渡しまでの流れ
  • 各工程における責任者や担当者の役割
  • 使用する資材や施工品質の確認方法
  • 施工中に発生した不具合や不適合への対応方法
  • 現場担当者に必要な力量や教育訓練の方法

特に、複数の現場を同時に管理する企業では、責任範囲や確認方法を明確にすることで、現場ごとの品質のばらつきを抑えられるため、安定した施工品質の維持に役立ちます。

【テンプレート】ISO9001・ISO14001マニュアルの具体例

それでは、最後にISO9001・ISO14001マニュアルのサンプル・テンプレートとして、一部分を紹介します。マニュアル作成時の参考にしてください。

ISO9001

ISO9001マニュアルのテンプレートの一部をまとめました。

以下は、一般的な企業の基本的なマネジメントシステムを想定した文章になっているため、[ ]の部分を自社の情報に置き換えたり、実際の運用に合わせて一部を修正したりして活用できます。

項目テンプレート
4.1 組織及びその状況の理解
  • 当社は、顧客に要求される品質を安定して提供するため、事業活動に影響を与える外部及び内部の課題を明確にします。
  • 外部の課題として、法令・規制の変更、顧客ニーズや市場環境の変化、原材料・資材の価格変動などを考慮します。
  • 内部の課題として、人材の確保・育成、業務の効率化、設備の維持管理などを考慮します。
  • これらの課題は、事業活動や品質マネジメントシステムへの影響を踏まえて定期的に見直し、必要な対応を行います。
4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解
  • 当社は、品質マネジメントシステムに関係する利害関係者として、顧客、従業員、取引先、行政機関などを特定します。
  • 顧客からの品質・納期などの要求事項、従業員に関する要求事項、取引先との契約上の要求事項、法令・規制上の要求事項などを把握し、事業活動及び品質マネジメントシステムに反映します。利害関係者の要求事項は、必要に応じて見直します。

【ISO9001マニュアルのサンプル「4.組織の状況」】

4.組織の状況
4.1組織及びその状況の理解
当社は、組織の目的及び戦略的な方向性に関連し、かつ、その品質マネジメントシステムの意図した結果を達成する当社の能力に影響を与える、外部及び内部の課題をISO事務局の議論により明確にし、経営計画書で文書化する。
当社は、これらの外部及び内部に関する情報をISO事務局で監視し、経営会議でレビューを実施する。

4.2利害関係者のニーズおよび期待の理解
当社は、顧客要求事項及び適用される法令・規制要求事項を満たした製品及びサービスを一貫して提供する組織の能力に影響又は潜在的な影響を与えるため、以下の事項を経営計画書で明確にする。

  • 品質マネジメントシステムに関連する利害関係者
  • 品質マネジメントシステムに関連する利害関係者の要求事項

また、これらの利害関係者及びその関連する要求事項に関する情報をISO事務局で監視し、レビューを実施する。

ISO14001

ISO14001マニュアルでは、環境マネジメントシステムの適用範囲などを明確にします。例えば、「適用範囲」は以下のような形で作成できます。

項目テンプレート
1.適用範囲
  • 当社は、事業活動に伴う環境への影響を適切に管理するため、ISO14001の要求事項に基づく環境マネジメントシステムを構築し、運用します。
  • 本マニュアルは、当社が行う[製品の製造・販売/サービスの提供など]に適用します。対象となる組織は、[本社・○○事業所など]とします。
  • 環境マネジメントシステムの運用にあたっては、事業活動に関係する環境側面や法令・規制などを考慮し、環境目標の設定、運用管理、評価及び継続的な改善を行います。

【ISO14001マニュアルのサンプル「1.適用範囲」】

1.適用範囲
当社は「環境マネジメントシステム要求事項」に準拠した環境マネジメントシステムを構築する
本マニュアルは、当社の環境マネジメントシステムの確立、導入、運用、監視、見直し、維持および改善の枠組みを規定する

(1)運用事業
・産業機械の部品製作および組み立て
・取付具、金型の製作設計

(2)適用組織
別紙、組織図で示す組織

(3)適用事務所
事務所名:株式会社サンプル製作所
事務所所在地:東京都港区芝浦○丁目○番○号XXXXビル

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まとめ

この記事では、ISO9001・ISO14001のマニュアル作成のポイントを解説し、サンプルを紹介しました。

ISO規格では、マニュアルの作成は義務ではないものの、従業員が共通認識をもつことが可能であることから、ほとんどの企業がマニュアルを作成しています。現場が使いやすいマニュアルを意識することで、形骸化を防ぎ、業務の進行やマネジメントシステムの運用をサポートしてくれる存在になるでしょう。

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