ハザード評価、管理手段の選択評価

ハザード評価、管理手段の選択評価では、洗い出したハザードをのうち可能性の大の、明確にしたそれぞれの食品安全ハザードについて、その除去または許容水準までの低減が安全な食品の生産に不可欠であるかどうか、またその管理が規定の許容水準を満たすために必要であるかどうかを決定するために、ハザード評価を実施します。

ハザード評価、管理手段の選択評価は、それぞれの食品安全ハザードについて、健康への悪影響の重大さ及びその起こりやすさに従って評価し、採用した評価方法及び確立した評価手順は記録。また、この食品安全ハザード評価の結果は記録して、保持します。

ハザード評価、管理手段の選択評価の次の手順は、これらの食品安全ハザードの予防、除去または許容水準への低減を可能にする、管理手段の組み合わせを選択することです。
選択にあたっては、プロセス解析表に記述したそれぞれの管理手段について、明確にした食品安全ハザードに対する有効性をレビューします。

選択した管理手段が、オペレーションPRPプラン、またはHACCPプランによって、管理する必要があるかどうかを分類し、決定します。つまり食品安全ハザードを特定し、明確に記述。各ハザードの設定可能な許容限界と根拠を記述し、それぞれの現状の管理手段を記述し、それぞれのハザードをディシジョンツリーで評価してその判定が管理点か非管理点か、さらにオペレーションPRPかCCP か、の判定結果を記述し、その判定内容を記述します。これらの記録は、オペレーションPRPプランとHACCPプランの規定書の元となります。

⑧抽出ハザードの分析・判定表

ハザード評価、管理手段の選択評価は、規格 7.4.2.1にあるように、7.3で収集したデータや情報、今までの経験、専門的学問的な外部情報、フードチェーンからの情報などから総合的に判断して、ハザードを特定し、頻度は高・中・低で、影響度は大・中・小で判定し、最終的にディシジョンツリーで評価判定をします。影響度の判定とディシジョンツリーの判定が合致しないこともありますが、主観的・経験的な影響度の判定よりも、論理的・合理的なディシジョンツリーの判定を採用します。

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判定はディシジョンツリーで

抽出したハザードが、管理点(CP)かまたは非管理点(No CP)かを判定するディシジョンツリーはISO 22004より作成し、CCPかまたはオペレーションPRPかを判定するディシジョンツリーはIQCS/FSMS/06より作成してあります。

CCPかまたはオペレーションPRPかの判定はディシジョンツリーで実施しますが、その違いは、工程の中で危害要因の発生を予防する、もしくはそれを発見して除去または低減する手段が取れる管理項目の管理点がCCPであり、危害要因の発見が事後の検査などでしかできない管理項目はOPRPになるということです。

⑨抽出したハザードが管理点かを判定するディシジョンツリー

一般的によく設定されているCCPは、微生物を死滅する加熱殺菌工程(温度、時間)、微生物の繁殖を制御する急速冷却工程(温度、時間)、微生物を防御する精剤等投入工程、密封シール工程、異物混入を発見し排除する金属探知機、X線検査機、近赤外線検査機などです。
しかしその工程の全てがCCPになるということではありません。発生の頻度が極めて低いけれども、顧客要求であったり、念のためだったりして設置している検査機は、ディシジョンツリーの結論はCCPになりません。

CCPとは

CCPとは、食品安全ハザードを予防もしくは除去し、または低減させるための処置がとられるプロセスの段階、項目、手順における工程内の必須管理ポイントのことを言います。食品製造においては、品質を含めて数多くの管理ポイントがありますが、その中で比較的少数が食品安全に決定的に関わります。CCPとその他の管理ポイントは、いずれも食品安全ハザードと関連します。しかしCCPは食品の安全性を直接的に脅かすハザードだけに焦点を置きます。危険性と深刻性が高いハザードを、そのオンラインで監視し、情報を得て、逸脱したら直ちに除去、低減のいずれかの制御をしなければならない必須の管理ポイントだけがCCPとなります。

OPRPとは、管理手段はPRPだが、その管理ポイントにおいてPRPをオペレート=働かすことを言います。PRPは製造工程全般を対象としていますが、オペレーションPRPは管理ポイントを特定しているということです。

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