工程の段階及び管理手段の記述

工程の段階及び管理手段の記述のためには、まずハザード分析に必要な関連情報の収集のための、プロセスアプローチ に基づいて作業の全ての段階をプロセスに分解して解析する、プロセス解析を行います。現存の管理手段、適用される工程のパラメータ(または厳密さ)または食品安全に影響する可能性のある手順を、ハザード分析を実施するために必要な範囲でプロセス解析表により記録し、保持します。管理手段の選択及び厳密さに影響を与える、外部要求の管理事項も管理項目として記述します。

工程の段階及び管理手段の記述をプロセス解析表で作る場合は、現存の工程をプロセスに分けてみる必要があります。(ISO22004)一つの製品アイテムまたは製品分類の製造工程を、例えば大部屋ごとの一次プロセスと、一人で常時直接的に管理できる小さな範囲の二次プロセスに分解し、二次プロセスのそれぞれに関わる作業のあらゆる要素を洗い出して整理し、ハザード分析に必要な工程の情報を網羅しておくことが、食品安全においては重要です。

これはプロセスアプローチのプロセスの定義に沿って分解をする方法です。そしてこの解析表は、工程の段階及び管理手段の記述、になります。工程の段階及び管理手段の記述を入出力手順書として書く方法もありますが、プロセス解析表は工程の全ての要素を網羅しますので、ハザード抽出に役立つ表になります。

ただし、FMEAによって綿密に分析するべき工程がある場合は、その工程について入出力手順を5W1Hで記述して、分析評価することになります。
プロセスの定義を正しく理解していないと実施できません。

④プロセス解析表

累計ダウンロード5,000件突破!ISO22000&FSSC22000丸わかり説明資料

プロセスの定義

プロセスの定義とは、各プロセスにはインプット する何かがあり、処理のための方法、手順、力量 ある要員、合否判定基準、責任者、管理項目と管理手段、記録が決められ、処理のための 環境 と機器や器具、仕様書や 規格 書、記録があり、目的が実現された製品などの成果と廃棄物のアウトプットがある、ということです。これらの要素を解析して、プロセスの全ての要素を記述した表がプロセス解析表です。

表を作成した後に、各プロセスの基本作業手順とフローダイアグラムとの整合性を確認しなければなりませんが、構築手順としてはプロセス解析を先に実施してから、これに基づいてフローダイアグラムを作成する手順の方が、作業はスムーズだと思います。

設備・機械・器具の中で製品に接触する可能性があるものをリストアップし、設備機械は点検の方法と頻度の台帳を、器具類は数量、管理手段、保管場所の管理台帳を作成します。
このリストがハザード抽出の有効な参考資料になります。

⑤プロセスの定義

入出力手順書

入出力手順書の事例も紹介します。一つの基本作業を、誰が何をいつどこで何故どのようにすると、5W1Hで詳しく記述する方法です。このように詳しく記述することで、作業中の人と物の動きがよく分かります。

⑥入出力手順書(工程の各段階と管理手段の記述事例)

不安全行動と不安全状態を特定することができます。

累計ダウンロード5,000件突破!ISO22000&FSSC22000丸わかり説明資料

ISOプロでは御社に合わせたHACCP・ISO22000取得・運用支援を実施中

ISOプロではHACCP、ISO22000、FSSC22000、JFSなどの各種食品安全規格の認証取得から運用まで幅広くサポートしております。

また、マニュアル作成など御社に合わせたムダのない運用を心がけており、既に認証を取得しているお客様においてもご提案しております。ぜひご相談ください。

ISO22000&FSSC22000、100,000円/月から作業工数ほぼ0実現!ISO新規取得・運用完全サポートならISOプロ