ISO 9001は品質顧客満足)に関する国際規格 で、商品やサービスを提供している企業や組織が ISO9001 を取得することで、提供する商品やサービスが顧客満足を達成できる品質だと認められている証になります。
取引先やお客様などに対する対外的なメリットだけではなく、企業や組織内の商品を製造するプロセスにも影響し、無駄を省いた製造工程の確立や社員教育への影響など体内的なメリットも生まれることになります。
今回は、ISO9001 認証 を取得するにはどのような流れで進行するのかを説明していきたいと思います。

現状把握

ISO9001の取得認証までの期間は、組織規模や形態、業種によって違いはありますが、10ヶ月から1年程度で取得できるケースがほとんどです。もちろん書類の不備や不承認となれば、再度認証までシステムを整えないとなりませんので、取得までの期間は長引きます。ただしもっとも短くて5ヶ月程度で取得できるケースもあります。第2段階審査までで最低3ヶ月、その後の取得までの1ヶ月程度であり、審査前の準備段階で多くの時間を使います。ただ取得まではどれぐらいで認証されるべきとは決められてませんので長引いても問題ないですが、あまり長くなると社内の意識が薄れたり、書類が多くなり把握しにくくなったりするなどの問題があり、良くありません。まずは、ISO9001の取得範囲の決定、取得するというキックオフ宣言を行い、ISO構築の中心人物や担当者を決めます。また同時にISO9001に関する知識も身につけていかないとなりません。

・現状把握
そして重要なのが現状把握です。従来業務のあり方を再認識する段階であり、業務フローの作成、資源台帳作成、顧客満足度調査などを行ないます。部署がいくつか分かれていれば部署ごとにヒアリングを行なって、業務の流れを整理します。また同時に行なうのが、社内文書の確認であり、社内の規定や文書フォームを確認し、管理方法も確認します。

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顧客ニーズの調査

認証までのステップでは、運用していくためのルール作りも行なわないとなりません。規格要求事項に対して、どのように対応するのか、何が不足しているのかなどを把握し対処し、ルール作りを行なっていきます。この選定したルールでの運用を目指し、厳しすぎるまたは甘すぎるなどと、社員全員で調節を行なっていきます。ここはとても重要であり、自分たちでしっかりと運用していけるようなルールでなくてはならず、運用できないようなマネジメントシステム では、ルール作りを行なうのは無駄となります。

・顧客ニーズの調査
さらに重要なのは顧客ニーズの調査であり、品質マネジメントシステムが顧客ニーズを満たしていることです。顧客満足度を調査し、品質方針品質目標などのシステムや文書に適用していきます。いくら社内システムが良くても、品質管理がずさんであり、顧客満足を満たせないようでは、会社としては信頼に関わります。どのような会社でもクライアントや消費者などを対象に営業しますので、顧客ニーズを満たすことは重要です。

品質文書の策定

規格要求事項を確認し理解した後は、次は品質文書の策定です。現状を把握し組織に合った点順を確立し、それを文書化します。この文書化の目的はもちろん、業務を行うにあたって品質を維持していくためであり、品質マネジメントシステムを最適化することです。

ISO9001は、優れた品質の製品やサービスを継続的に提供し、顧客満足を向上させることを目的とした規格です。そのためも、ISOを導入するとなると、顧客満足を向上させることを目指し、それには品質管理が欠かせません。

・方針と目標
品質文書の選定のみならず、さらには品質方針の制定と、目標と計画も行なわねばなりません。自社の目的にあった品質方針を決定し、組織の手順に従い品質方針を実現するための具体的な目標と計画を策定します。

このようなステップによって最終的な認証取得までの準備が整います。
・不適合成品の管理方法を決める
是正処置の対象と処置手順を決める
このようなことも必要であり、ISO9001を取得し運用していくには、行なわねばならないことです。そうして準備が整うと、運用開始となり審査を待つことになります。

準備・構築・運用という3つのステップを踏んでいくと、審査に入り認証か不認証かが決定されます。この認証決定は、第三者機関によって行なわれ、もしも認証されるとISO9001の取得となります。ただ、取得後は毎年正しく運用されているかの審査もありますので、取得後も気を抜いてはいけません。

ISO9001を取得しようと考えているなら、まずは社内の業務の現状把握から始めることとなります。これは品質マネジメントシステムを構築していくためには、まずは社内のことを社員が知っていかないと構築は行えません。そうしてISO9001に関する知識を学んでいき、規格要求事項に応じたルールなどを策定し、準備を行ない、整うと運用となります。運用が開始されると認証機関による審査となり、認証されると、これではじめてISO9001の取得が出来ます。

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