• ISO9001は世界的190カ国で100万件以上の取得実績がある
  • 日本国内では建設業や製造業において取得が進められている

ISO 9001は、商品やサービスの品質 を向上させ、顧客満足度を高めるための国際規格 として、世界や日本において広く普及している規格です。社会的な信頼を獲得するために非常に有効な手段の一つであるといえます。そのため、取引先からの要求によって取得を目指す企業が多くあります。

そこで、本記事ではISO9001の取得企業数や取得するメリット、取得できる組織、取得事例について解説します。

ISO9001とは?

ISO9001とは、企業が提供している商品やサービスの品質向上を目的としている品質マネジメントシステムに関するISO認証 規格です。また、品質マネジメントシステムとは、商品やサービスの品質を継続的に改善する仕組みを表しています。

ここでいう品質とは、「高品質」であるかどうかではなく「顧客が要求している」商品やサービスかどうかです。そうした商品やサービスを提供し、顧客満足度を達成することがISO9001の最終目標となっています。

ISO9001では、Q(quality:品質)、C(cost:価格)、D(delivery:納期)をバランスよく改善していくことが求められています。そのため、ISO9001の要求事項を満たしていくことで、QCDの改善が見込め、顧客満足度の向上につながっていくことが期待できるのです。

ISO9001を取得するには、認証機関の審査を受けて通過することが必要です。

関連記事:ISO9001とはなにか?導入企業や他の規格との違いを徹底解説!
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世界のISO9001認証取得企業の数


まずは、2021年における世界各国のISO9001認証取得企業の数を見ていきましょう。ISOのホームページによると、取得企業数が多い10カ国は以下のようになっています。

国名 取得企業数
1 中国 426,716
2 イタリア 92,664
3 ドイツ 49,298
4 日本 40,834
5 イギリス 39,682
6 インド 36,505
7 スペイン 31,318
8 アメリカ 25,561
9 フランス 21,918
10 ブラジル 16,268

引用:ISO_Survey_2021_results_-_Number_of_certificates_and_sites_per_country_and_the_number_of_sector_overall

また、ISO9001認証は世界190カ国で100万件以上取得されています。その中でも、中国の取得企業数が群を抜いて多いことが分かります。経済的な成長が続いている中国では、世界的に進出した企業が多く、その品質を証明するためにISOの取得を奨励されたことが取得数の多さにつながっています。また、人口の多さや企業数の多さも取得企業数に影響しているでしょう。

その他ではヨーロッパ諸国において取得数の多さが目立つ一方で、アメリカの取得数はそれほど多くありません。アメリカにおいては、自国が主導している規格があることや、人口に比べて企業母数が少ないという産業構造によるものと考えられます。

関連記事:海外におけるISO9001の動向について

日本のISO9001認証取得企業の数

日本国内のISO9001認証数や取得企業情報は、公益財団法人日本適合性認定 協会(JAB)のホームページから、「適合組織検索」を選択することで確認することができます。企業数だけでなく、組織の国籍や産業分類ごとに検索が可能なため、自社の業界における企業の取得状況をいつでも把握できるようになっています。

2023年8月18日現在では、ISO9001を取得している企業は22,846件となっています。また、近年の取得件数の推移は以下のようになっています。

2012 36,598
2013 37,217
2014 38,101
2015 37,642
2016 36,636
2017 35,708
2018 34,446
2019 33,121
2020 30,371
2021 27,634

引用元:公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)「マネジメントシステム認証件数(2021年12月31日現在)」

ISO9001の取得件数は、2007年の43,023件をピークに減少をはじめ、2021年まで減少を続けています。この理由に、取得件数が多い業種である建設業における取得件数の減少が影響しているのです。建設業がISO9001認証を取得する目的の一つに、入札参加条件を満たすため、という目的があります。しかし、その条件を満たすために必須だったISO9001の取得が緩和されたためだと考えられます。

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ISO9001認証取得が多い業種

日本におけるISO9001認証を取得している企業のうち、取得数が多い業種や少ない業種、その特徴について解説します。

まず、2023年8月18日現在、ISO9001の取得数が多い業種は以下のとおりです。

  • 建設業:5,796社
  • 基礎金属・加工金属製品:5,277社
  • 電気的及び光学的装置:2,772社
  • ゴム製品、プラスチック製品:2,237社

ISO9001が商品やサービスの品質管理における規格であるため、建設業や製造業といったモノをつくる業界において積極的に取得が進められています。

次に、2023年8月18日現在、ISO9001の取得数が少ない業種は以下のとおりです。

  • ガス供給:5社
  • 電気供給:4社
  • 出版業:8社

※核燃料は0社となっています。

品質向上というイメージからモノをつくる業界での取得が多くなり、その他の業種においては取得につながりにくい傾向があるといえるでしょう。しかし、要求事項において求められている内容は、すべての産業分野において応用できるものになっています。そのため、自社の商品やサービスにおける顧客満足度を向上させたいと考えている企業は、一度取得を検討してみるのもおすすめです。

ISO9001を取得できる企業・組織


ISO9001を取得できるのは大規模な企業だけではありません。ここでは、ISO9001を取得できる企業・組織について解説します。ISO9001の取得にお悩みの組織の方は、プロのコンサルティング会社までご相談ください。

小規模企業

実は、ISO9001の取得企業の半数以上が、100人以下の組織であるといわれています。
大企業には知名度の高さや実績の豊富さによって消費者の信頼を得ることが可能です。しかし、中小企業や小規模企業の場合には、自社の製品・サービスの品質を担保できるものを探さなければなりません。国際規格であるISO9001であれば、信頼性を取引先や消費者にアピールできるため、多くの中小企業や小規模企業が取得に動いています。

小規模企業であっても、ISO9001が要求するマネジメントシステムを構築し、有効に運用することで取得は可能です。

単独企業以外の組織

ISO規格は単独企業以外の組織も取得可能です。
共同企業体や事業組合、もしくは法人の会社以外も取得実績はあります。例えば、商店街や清掃事業組合がISO規格を取得しています。

取得するには、組織のISO9001の認証取得範囲が明確であること、且つISO9001のマネジメントシステムの要件を満たすことが必要です。

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ISO9001を取得するメリット


取得審査を通過することで、第三者機関から認められた品質マネジメントシステムを構築・運用しているISO9001認証企業として活動することができ、対外的に示すことができます。

その結果、以下の5つのメリットを受けられるでしょう。

  • 企業の安心感・信頼感の醸成
  • 作業手順の明確化
  • 従業員教育の効率化
  • 品質の継続的な改善
  • 取引先の拡大

以下の記事で、ISO9001を取得するメリットについて解説しています。あわせてご覧ください。

関連記事:ISO9001認証取得のメリット・デメリットをそれぞれ解説

ISO9001を取得するデメリット

ISO9001を取得するにあたり、以下のデメリットが考えられます。負担となる側面や負担の低減方法についても理解したうえで、認証取得の準備を行いましょう。

  • 管理者への負担
  • コストや手間がかかる
  • 運用の継続が負担になる

以下の記事で、ISO9001を取得することで発生する可能性があるデメリットについて解説しています。あわせてご覧ください。

関連記事:ISO9001認証取得のメリット・デメリットをそれぞれ解説
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ISO9001を取得する流れ

ISO9001を取得するには、品質マネジメントシステムを構築・運用したうえで、審査機関による審査を受けることが必要です。そのための手順は以下のとおりです。

  1. 品質方針、品質目標の作成
  2. 文書構築(マニュアル、手順書等)
  3. 帳票整備
  4. 運用+運用記録作成
  5. 内部監査
  6. マネジメントレビュー
  7. 是正処置
  8. 第一段階審査
  9. 第二段階審査
  10. 是正処置(該当する場合)
  11. 認証取得

以下の記事で、ISO9001を取得する流れについて解説しています。あわせてご覧ください。

関連記事:ISO9001認証を取得する方法と流れを知ろう

ISO9001取得企業の事例


それでは、最後にISO9001取得企業の事例をご紹介します。ISO9001を取得することにより、どのような変化があったのか、ぜひ参考にしてください。

ブルーコンシャスグループ株式会社

ブルーコンシャスグループ株式会社は、2011年に創業した太陽光発電システムや蓄電池システムを中心に事業を営む総合エネルギー事業の会社です。

業種 総合エネルギー事業
企業規模 201~300名以下
取得前の課題 事業規模拡大のために、マネジメントシステム構築の必要性を感じた
取得後の変化 品質マネジメントを中心に内部体制が強化され、社会的信用も高まった

事業規模の拡大に向けて、企業として品質を大切にするためにマネジメントシステム規格を取得しました。その結果、内部体制が強化され、社員が目指すベクトルが揃ってきました。また、ISO9001取得により、大手企業とのつながりをもてるようになり、取引先からの見られ方も変わってきたという実感されています。

ブルーコンシャスグループ株式会社のISO9001取得事例の詳細は、以下の記事をご覧ください。

関連記事:大手企業との提携!加速するブルーコンシャスグループの多角化

ハイキス株式会社

ハイキス株式会社は、1997年に創業した半導体の部品製造や難削材の加工などを手掛ける製造業の会社です。

業種 製造業
企業規模 21~50名以下
取得前の課題 営業面でのPRや社員教育を強化し、事業をステップアップさせたい
取得後の変化 社員の意識が高まり、業務が円滑に進むようになった

ISO9001と情報セキュリティマネジメントシステムに関する規格であるISO27001を同時取得。取得後には、社員が業務に取り組む姿勢が変化しました。また、これまで曖昧だったルールや仕組みが、ISO取得過程で明確になり、業務がより円滑に進むようになりました。

ハイキス株式会社のISO9001取得事例の詳細は、以下の記事をご覧ください。

関連記事:あいまいなルールを明確化!取得過程を教育にも活用したハイキス

株式会社野崎造園

株式会社野崎造園は、1983年に創業した造園業を営む会社です。

業種 造園業
企業規模 20名以下
取得前の課題 元請けに方向転換したことで、内部統制が統一できなくなった
取得後の変化 社内のルールをつくり、内部統制の統一に向けて動き出せた

もともと、大手建築会社の二次下請けとして事業を開始しましたが、最近元請けに方向転換しました。その結果、現場により手法や進行具合が大きく異なる事態が発生し、社員の離職につながってしまいました。
そのため、属人的な事業体制を変革する必要があり、ISO9001に則った内部統制づくりを実施。品質の安定化と事務の書式・管理方法の統一などを実現し、会社全体で業務フローの進行が安定したのです。

株式会社野崎造園のISO9001取得事例の詳細は、以下の記事をご覧ください。

関連記事:従業員の想いが一つに。社内ルール統一に踏み切った野崎造園の決意
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まとめ

ISO9001の取得企業や取得におけるメリット・デメリットについて解説しました。
品質マネジメントシステムは、すべての業種において応用が可能な仕組みとなっています。

自社における商品やサービスの品質を向上させ、合理的な管理体制を築きたい組織の方は、ISO9001の取得について検討してみてはいかがでしょうか。

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