【HACCP対応施設 第9講座】従業員食堂及び飲食・喫煙場所の指定区域について

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従業員食堂及び飲食・喫煙場所の指定区域

食堂・食品保管・飲食・喫煙は製造区域に影響のない場所を指定区域とし、全ての食品・飲料・医薬品は指定の場所に保管し、医薬品は指定区域内での使用の管理手順を実施します。飲食(菓子・ガム等を含む)・水以外の飲料・喫煙は指定区域に限り、水を飲む場所はこぼれ・汚染を防ぎ、全ての指定区域は清潔に保ち、廃棄物の処分は清掃・洗浄可能な蓋つき容器を用い、喫煙の廃棄物処分には適切な容器を提供します。

作業服及び保護衣については、製造・保管区域の要員は汚れていない良い作業服を着用し、私服とは区分します。作業服・他の防護は髪の毛・汗・外れる物が、原料・中間製品・製品を汚染しないように覆うものであり、手袋は良い状態のものを使用します。個人用保護具は汚染を防止し衛生的な状態を維持します。

疾病及びケガについては、要員はケガ・疾病に関する指針に従い、食品を通じて感染する疾病の感染者・保菌者は製品の取り扱いを禁じ、医師の検診を受け、軽度の切り傷などすべてのケガは直ちに処置をし、包帯類は管理し取り換え、絆創膏は色によって区別するなど製品を汚染しないものを使います。

要員の清潔度については、製造区域の要員は

  1. 製品取り扱い作業の前
  2. トイレ・食事・喫煙・水以外の飲料を飲んだ直後
  3. 汚染の可能性のある材料を取り扱った直後

には、必ず手を洗うことを励行します。食品安全に適した、無臭などの手洗い用製品を使い、要員は原料・中間製品・製品に向かってくしゃみ・咳を控え、唾吐きは禁じ、指の爪は清潔で、整っている状態を維持します。
人の行動については、文書化した手順に製造・保管区域の要員に求める行動を記載し、方針(行動指針)には次のことを網羅します。

  1. 喫煙場所の限定、飲食ができる場所、宝飾品類・腕時計・目立つピアスの禁止、着用を認める宝飾品類のタイプの定め。
  2. 喫煙用品・医薬品等私物の携帯を許可する場所。
  3. マニキュア・つけ爪・つけまつげの禁止。
  4. 筆記用具・外れる物が、原料・中間製品・製品を汚染する恐れのある区域での制限管理手段。
  5. ゴミ・汚れた着衣のない個人ロッカーの維持。
  6. 製品に接触する道具の個人ロッカーへの保管禁止。

手直し品

手直し品は製品の食品安全性能・品質・トレーサビリティ・規制への適合を維持するように保管・取り扱い・使用します。手直し品の保管、識別及びトレーサビリティについては、隔離して保管し汚染から保護して、明瞭に識別してトレーサビリティが可能で、ラベル表示をし、記録を維持し、また分類・手直しを指定した理由を記録します。(例:製品名・製造日・シフト・原因となったライン)

手直し(品)の使用については、手直し品が製造工程に再投入される場合、使用できる数量・タイプ・条件を規定し、その方法を、事前処理を含めて決めます。また手直し工程では食品に接触しない材料による原料・中間製品・製品の汚染を防止する手段を実施します。規定の手直し工程により、規制・顧客要求事項への適合を維持することを実証するため、妥当性確認の記録を維持します。

回収手順

不安全な製品は識別をし、その時点での所在場所を突き止め、サプライチェーンから全て確実に回収できるシステムを構築し、そのシステムは適時にシミュレーションを実施して、記録します。

保管及び輸送

原料・中間製品・製品は埃・結露・煙・臭い・その他の汚染を回避する方法で保管し取り扱います。

製品の保管は製品によって温度・湿度・他の環境条件を効果的に管理し、廃棄物・化学薬剤(清掃/洗浄製品・潤滑油・殺鼠/殺虫剤)は別途に保管します。不適合製品の出荷・配送を回避する手段(電子的・物理的)を実施し、指定した在庫ローテーションシステムを実行します。

車両・輸送車・コンテナは仕様・契約の要求事項に一致する補修状況・清潔度・状態を維持して、製品の損傷・汚染を防止し、必要なら温度・湿度の管理をして記録し、車両・輸送車・コンテナを容易に利用できるようにしています。輸送車両は荷積み・荷降ろしの前に確認し、清潔で異物/有害生物/臭気がない使用に適した状態で、荷積み作業中は製品を汚染から保護し、自ら要求する場合は、バルク用コンテナは特定製品専用とします。

パレットは使用前に検査し、適切で清潔で異物/有害生物/臭気がなく、原料・中間製品・製品を汚染しない状態を維持します。

食品容器包装に関する情報及び顧客とのコミュニケーション

食品安全の要求事項・合意した仕様への適合を実証します。提供する製品は意図した用途に適しており、食品安全要求事項を満たすことを判断できる情報を入手し、製品に変更を加えた時は適合性に関するあらゆる影響を評価します。

製品の適用可能性・使用制限についての情報を顧客に伝え、また更新します。情報は表示・WEBサイト・広告・他の手段で提供し、製品保管の指示を含めます。加工食品の安全に関する情報がその容器包装の製品上に示される場合は、必要な情報が網羅され、読み易く、誤植がないように管理します。

食品防御及びバイオテロリズム

妨害・破壊行為・テロリズムによるリスクを評価し、防護手段を講じ、セキュリティに関する出来事の管理を行う手順を整備して、次のことをします。a)許可ない入場を防止する建物・インフラの設計b)要員の身元照会c)機密情報の管理d)保管・製造区域のセキュリティe)輸送・配送。現場のセキュリティ評価は最新のものを維持し、要員にはセキュリティ手段の教育・訓練を実施します。

この記事の著者
清水正敏(ISO マネジメントシステム構築運用コンサルタント /ISO 品質システム&食品安全システム審査員)
平成15年ISO品質システム審査員登録、平成20年からQMS 審査員としていくつかの審査機関の審査に従事。システム論と問題解決技法とを統合したマネジメント手法によるマネジメントシステム構築と運用の支援を標榜し、コンサルタント及び研修講師、審査員を勤める傍ら、取材・文筆など多方面で活躍。主な著書は『竹輪の頭はどっち?!』(メタブレーン)『ISO 審査革命』(オンブック)など。

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