ISO認証取得は大変そう?取得の難易度について解説します
「ISO のマネジメントシステム認証 って、取得が難しいのではないか?」「大企業くらいじゃないと取得ができないのはないか?」と考えて認証取得をためらっている企業も多いのではないでしょうか?
確かに一昔前のISOのマネジメントシステムというのは、1~100まで要求事項を満たしているのかどうかをチェックしたり何日も審査に費やしたりしていたため、取得難易度は高かったかもしれません。――しかしISOの審査も日々進化しており、中小規模の企業であっても比較的容易に認証が取得できるようになっているのです。
ということで今回は、ISOのマネジメントシステム認証の取得難易度についてご紹介していきたいと思います。
「ISOは難しい」はもう古い!?
昔のISOについてよくご存知の方は、ISOのマネジメントシステム認証といえば、「細かく形式張った審査がされて、無理やり規格に適合するように指導されたりするもの」という印象をお持ちかもしれません。確かに一昔前のISOではそれに近い審査のやり方を行っていることもありましたし、今となっても審査機関によっては、柔軟性のない審査をしてしまうこともあるかもしれません。
――しかし、要求事項に改定が加えられていたり、審査員に対する要求事項も変わってきていたりします。現在のISOのマネジメントシステム認証は規格が求める要求事項にマネジメントシステムが適合しているかどうかをチェックすることはしますが、その要求事項のほとんどは現時点で組織が運用しているマネジメントシステムだけでほとんど満たすことができるようなものばかりです。
もちろん、新たに文書化する必要があるものもあるかもしれませんし、規格が求める要求事項を全く把握しなくても良いというわけではありませんが、「小規模で労力を割けないから認証を取得できない」なんてことは決してないのです。
ISOが求めるマネジメントシステムとは
ISOの原文や日本語に和訳したJIS Q 9001 などの文書だけを見るとISOはとても難しいもののように感じてしまうかもしれません。――しかし、ISOが求めるマネジメントシステムは、「PDCAサイクルを回し、継続的改善を実行すること」全てはここに帰結します。
どういうことなのか、以下で整理していきましょう。
PDCAサイクルを回すマネジメントシステムとは
PDCAサイクルとは、計画(Plan)、実行(Do)、確認(Check)、改善(Act)というサイクルを繰り返すことで、何かしらの目標を達成するために継続的改善を行うことです。ISOのマネジメントシステムが最も重要視するのはこのPDCAサイクルであり、全ての要求事項はこのためにあると考えても良いでしょう。
例えば品質 マネジメントシステム規格であるISO9001 の場合は、品質の改善による顧客満足の向上を最終目的としています。この顧客満足という目標を達成するためには、どのようなことが必要でしょうか? 製品やサービスの種類によっても異なるかもしれませんが、例えば、以下のようなことが必要になるでしょう。
- 品質に関する目標を定めて、品質改善の計画を立てる
- 品質改善計画を実行し、計画どおりに言っているかを監視する
- 監視した結果をもとに、データを収集する
- 収集したデータをもとに初めに定めた目標と照らし合わせ、レビューする
- レビューの結果をもとに目標の見直しや計画のテコ入れを実施する
細かい部分については省きましたが、こういった流れを実行するためには「品質目標 を文書として残し、組織内に共有する」といったことや「データを収集し、マネジメントレビューを行う」といったことが必要になってきますよね? ――ここまで整理してみると、これはどれもISO9001の要求事項に含まれるものなのです。
ISOのマネジメントシステムは合理的にPDCAを回すフレームワーク
ISOのマネジメントシステム認証は、品質マネジメントシステム規格でなくても大きくは上記のような流れを構築するために様々な要求をしています。
- 信頼できるデータを収集するために、測定器のメンテナンスは定期的に行いましょう
- 目標を立てたのであればそれを組織内に共有しましょう
- 目標は定期的に見直しをしましょう
こういったことを規格は要求しているのです。もちろん、審査のために文書化する必要がないものまで文書化する必要が出てくる場合も多少なりともありますが、基本的に要求事項というものは「あー、確かに合理的に経営判断を行うためにはそれは必要だね」といったものばかりなのです。
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