ISOにおけるサーベイランス審査(定期審査)とは

監修残田康平
著者:ISOプロ担当者
投稿日:
更新日:2020年05月18日

  • ISOにおけるサーベイランス審査とは、1年に1回~2回程度行われるマネジメントシステムの適合性や有効性を評価する審査のこと
  • サーベイランス審査は定期審査、維持審査とも呼ばれることがあるが、これらは同義のものである
  • ISOのマネジメントシステム認証では、認証取得時の審査、サーベイランス審査、更新審査の3種類の審査が存在する

ISOの認証 取得後に、サーベイランス審査(審査機関によっては維持審査、定期審査と呼ばれることもあります)というものを行う必要があります。このサーベイランスとはどういう意味なのでしょうか?
今回は、ISOにおけるサーベイランスとは何なのか、サーベイランス審査とは何をするものなのかということについて解説していきたいと思います。

サーベイランスとは

サーベイランス(surveillance)とは、一般的には経済や感染症などの動向を調査する場合に使用される単語のことで、「調査監視」という意味を持っています。例えば、ある国の経済政策や経済活動が適切に行われているかどうか、ある地域で発生した感染症がどのように発生して、どのように拡がっていくかということを第三者機関が継続的に調査することを言います。

ISOにおけるサーベイランスとは

ISOにおけるサーベイランスとは、企業や組織が導入したマネジメントシステムが適切に運用されており、認証の維持が可能かどうかということを継続的に調査していくこと―—つまり、ある程度期間が空いたあともマネジメントシステム規格の認証を取得できる状態にあるかどうかをチェックする審査のことを指します。このサーベイランス審査は定期審査、維持審査とも呼ばれます。

マネジメントシステムの認証というのは、厳密な審査のもと、「規格に適合しているか」ということがチェックされますが、一度規格に適合したからといってISOの規格に準じたマネジメントシステムを捨ててしまっては、「認証」の意味がないですよね?

このため、マネジメントシステム規格の認証は、一定期間(ISOの多くの規格では3年)のマネジメントシステム規格認証有効期限が設けられており、その有効期間内でマネジメントシステムが維持されているかを確認するためにサーベイランス審査を受ける必要があるのです。3年に一度のタイミングで更新審査(再認証審査)を受審する必要もあります。

ISO認証の審査プロセス

サーベイランス審査の目的

サーベイランス審査は、以下のような目的で実施されます。

  • マネジメントシステムの有効性のチェック
  • 前回審査の改善点を確認

最も重要な目的は、「ISO規格に則って構築されたマネジメントシステムが、その組織内で機能しているかどうか」ということを確認することです。全く機能していなければ、そのマネジメントシステムは「有効性がない」と判断されてしまいます。
次に、「前回審査の改善点の確認」ですが、ISOの規格というのは、規格に適合したからといって改善点がないわけではありません。つまり、認証を取得した段階で改善するところのないマネジメントシステムではないということです。

規格の認証を取得できたとしても、「改善の余地あり」と判断された場合には、その改善策を実行する必要があります。サーベイランス審査では、そのような改善点もチェックされることになります。

サーベイランス審査でのチェック項目

では、サーベイランス審査ではどのようなことをチェックするのでしょうか。詳しくは、以下のようなことを確認していきます。

  • 1) 内部監査及びマネジメントレビューの実施状況
  • 2) 前回審査で特定した不適合についてとられた処置の確認
  • 3) 苦情処理
  • 4) マネジメントシステムが企業の目的達成のために機能しているか
  • 5) 継続的に改善していく上で、PDCAサイクルが回せているか
  • 6) 継続して実施している業務の運用
  • 7) マネジメントシステムの変更点の確認
  • 8) ISO認証の使用方法の確認

サーベイランス審査を行うタイミング

ISOのマネジメントシステム規格認証では、サーベイランス審査は1年に1回実施することになっています。拠点数が多いことや、社内の調整が難しい規模の場合など、年2回以上実施することもあります。ただし、これはあくまでオーソドックスな認証機関の場合で、認証機関によっては条件を設けている場合もありますので注意しましょう。

審査を行う時期に関してですが、一般的には認証取得日の前後1ヶ月で行うことになっています。もちろん、審査の結果要件に達していない場合には是正処置を行い、是正報告を行う必要があります。場合によってはフォローアップ審査を受ける必要もあります。

まとめ

今回は、ISOのサーベイランス審査について解説してきました。ISOは認証取得後もマネジメントシステムを維持するための業務が必要になってきます。——ISO取得後もコンサルタントが入るのは、このためです。

せっかくISO認証を取得しても、サーベイランス審査で再審査となってしまっては意味がありませんから、ISO認証取得の際には、維持運用のことまでしっかり検討した上でマネジメントシステムの構築に取り組むと良いでしょう。

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この記事の監修者情報
残田康平 (ISOコンサルタント)
約5年間ISOコンサルティング会社で累計200社以上のISO構築に携わってきました。現在はISOプロのISOコンサルタントとして活動中。企業の得意・不得意を引き出しつつ、自社にピッタリなISOを構築することが得意です。これからISOに携わる人々にわかりやすい言葉で情報発信をしています。
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