ISO14001の内部監査を行うときに心がけておきたいポイント
ISO 14001の要求事項 を満たしたマネジメントシステム を構築すれば、 認証 を得るまであと少しです。あとは内部監査を行い、審査を受けるのみ…。しかし、ISO認証を取得したことのないと、「内部監査って具体的にどんなことをすれば良いの?」という疑問を持ってしまいがちです。
今回は、ISO14001の内部監査を行うときに抑えておきたいポイントについて解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください!
目次
まずはISO14001のスタートに戻ってみよう
内部監査を行う上で最も大事なことは、マネジメントシステムの適合性はもちろんのこと、有効性 を意識して監査を行うことにあります。有効性とは、「マネジメントシステムが 環境 方針や 環境目的 を実現するためにうまく機能しているかどうか」ということです。簡単に言えば、「マネジメントシステムがちゃんとした状態にあるか」ということを評価することを言います。
さて、「ちゃんとしているか」を評価するためには、「マネジメントシステムの目的」をしっかりと思い出す必要があります。さもなければ、その監査は本質とは関係のないものになってしまいます。
内部監査を行う際には、ISO14001の要求事項に則って構築した環境マネジメントシステムの全体像を見渡し、環境方針 ・環境目標 ・実施計画が正しく構築されていて、PDCAをうまく回して行ける体制が整っているかどうかということを見返してみましょう。
特にコンサルタントを入れずにマネジメントシステムを構築された場合は、構築段階で目的を見失ってしまい要求事項を満たすためのプロセスをシステムに組み込んでしまいがちです。スタートに立ち返ってみることを意識しましょう。
環境側面の追加・変更の必要はないかチェックしよう
次に環境側面 についても今一度洗い出してみましょう。——EMS構築段階では気づけなかったような環境側面も、規格 を読み解きながら気づくことができるかもしれません。そのような環境側面の中にも、有害な 環境影響 をもたらす側面があるかもしれません。
PDCAサイクルはうまく回せるかどうかチェックしよう
ISO14001における環境マネジメントシステムはPDCAを意識して構築されるため、PDCAの観点からマネジメントシステムを評価することはとても重要なことです。具体的には、以下のような項目に着目すると良いでしょう。
Plan
- 著しい環境側面は確かなロジックのもと決定されているか
- 環境方針、環境目標、汚染の予防は整合性を保った状態であるか
- 法的要求事項を満たす計画が策定されているか
Do
- 運用計画は環境方針と整合性を保っているか
- 文書化された手順の中に不要なものがないか
- 手順の中に著しく力量に左右されるものがないか
- 実行するにあたって教育訓練が必要になるか
- 手順を逸脱して運用されていないか
Check
- 特性を監視できているか
- 監視・測定は正しく行えているか
- マネジメントレビューで報告されているものは、正しい項目か
- 環境影響評価は正しく、行われているか
- 評価を行うにあたって、定量化されていないものは定量化できないか
また、これらすべて「いつ」「誰が」「どのように」「何を」「どこで」「どれくらい」という5W1Hを意識してチェックするようにしましょう。
その他
上記の項目以外にも、以下のようなポイントは抑えておくことが望ましいです。
環境保全のためにできる新たな取り組みがないか模索する
目的を達成するための計画は、誰もが最初から正しいものを策定することができるわけではありません。逆に100%のものを策定することができるのであればマネジメントシステムは不要なのです。
常に新しく実行できる取り組みがないかという疑問は持ち続けることが望ましいです。
従業員が主体的に取り組むことができているか
従業員や外部の協力者が主体的に環境方針を達成する意識を持っているかどうかをチェックしましょう。もしそれができていないのであれば、自覚を持ってもらうためにはどのような方策があるかどうかを検討し、組織に所属する人間が自覚を持てるように働きかけることも重要です。
まとめ
今回は、ISO14001の内部監査を行う上で抑えておきたいポイントについて解説してきました。上記でご紹介したようなことを意識して、認証取得のためのマネジメントシステムとならないように内部監査をしっかりと実施しましょう。
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