【HACCP対応施設 第3講座】購入材料の購買、交差汚染、物理的汚染、清掃・洗浄、有害生物

haccp-course_3-1

購入材料の管理(マネジメント)

原材料は要求を満たす能力のある供給者から購入し、管理し、受入で適合を検証します。

購入材料の供給者の選定及び管理のマネジメントについては、供給者としての許可・モニタリングのプロセスを決め、リスクとa)能力・期待値・仕様に適うことを評価し、b)評価を記述し(例:供給者側の監査・第三者証明)、c)継続承認を保証しパフォーマンスをモニタリングして、購入材料の供給者をハザード分析して決定を正当化します。

受入れる購入材料のうち原材料(原料/材料/包装資材)の配送車両は、荷降ろし前・最中に材料が輸送の間に品質・安全性が維持されたことを検証し確認します。(例:シールが無傷、虫がいない、温度記録)受理・使用前に受入検証をし、検査・試験を行うか、又はCOA(成績証明書)により担保して、受入検証の方法は文書化しますが、検査頻度・範囲はリスク評価によって異なります。仕様に適合しない購入材料の原材料は、手順を文書化して取り扱うマネジメントをします。バルク材料受入れラインの搬入口は、識別し、蓋をし、施錠します。その荷揚げは、受入検証の後に実施します。

交差汚染の予防手段

汚染の防止・管理・検知のために、物理的・アレルゲン・微生物学的汚染を防ぐ手段を含む予防プログラムを行います。

交差汚染が存在する区域(空気由来・動線など)を識別し、分離し(ゾーニング)、計画を実施します。区域の区分は、取り入れる空気の管理レベルに基づく空気由来、及び人と物の動線について考慮し、有害動物対策、防虫対策の有無で決定します。つまり、空気の清浄度、人と物の入場手順、排水溝の水封ストラップ、防虫カーテンや光学捕虫器、などのレベルと実施事項で区分を決めるということです。潜在的汚染源・製品の感受性・各区域の管理手段決定のためにハザード評価をします。各区域は、原料置場・障壁、壁、別棟等の構造的に分離した区域・更衣室、入室準備室・人々、材料、装置、器具の動線、置場、配置・気圧差について計画します。

アレルゲンの管理については、まず製品に存在するアレルゲンについて、交差接触を含めて、製品の表示・添付文書に明示します。現場では清掃・洗浄、ラインの交代、製造順序による意図せぬ交差接触から製品を保護します。交差接触は、技術的限界から残る、前の製造品の痕跡、また別のライン/隣接区域で製造の製品/材料との接触から生じます。また手直しは、同じアレルゲンを含む製品のみとし、またはアレルギーを引き起こす材料の除去・破壊が実証された工程でのみ行います。従業員のアレルゲンへの認識・製造手順について特定の訓練を実施します。

物理的汚染

壊れやすい材料の製造用品などを使う場合、定期点検・破損時の手順を決め混入を予防します。

ガラス・硬質プラスチック部品などは装置の材料としては避け、ガラス破損の記録を維持し、ハザード分析に基づき、潜在的汚染の防止・管理・検知のため手段を実施します。その手段としては、暴露された材料/製品のため、暴露を防ぐ装置/コンテナの覆い、混入物を除去するスクリーンメッシュ・マグネット・篩・フィルター、混入製品を除去する金属探知器・X線検知器・排除装置の使用などがあります。潜在的汚染源は、製造装置内部・包丁・木製パレット・道具・用具・ゴムシール・防護服・装置などにもあります。

清掃・洗浄及び殺菌・消毒

装置・環境を衛生的に維持するために清掃・洗浄及び殺菌・消毒プログラムを策定し、継続的に適合性・有効性を監視します。

薬剤及び道具については、施設・装置の清掃・洗浄/サニテーションを容易にする条件を維持して、用いる薬剤は識別し、食品グレードとし、隔離して保管し、メーカー指示の使い方でのみ使用します。製造に用いる道具・装置は衛生的であり、外部からの潜在的汚染源はありません。

清掃・洗浄及び殺菌・消毒のプログラムは、施設・装置のすべての部分を、清掃・洗浄装置を含めて、決めたスケジュールで実施し、妥当性を確認します。そのため、区域/装置/用具名・責任者・方法/頻度・モニタリング/検証手順・実施後の点検・開始前の点検、以上をプログラムで規定します。

CIPシステムは稼働中の製造ラインから分離して行い、そのパラメータは特定し、使用する化学物質の種類、濃度、接触時間、温度を監視します。清掃・洗浄及びサニテーションプログラムは、継続的な適合性・有効性を、決めた頻度でモニターし評価します。

有害生物【そ(鼠)族、昆虫】の防除

衛生、清掃・洗浄、受入検査、モニターの手順は、有害生物の活動を誘引しないように実施します。

防除プログラムでは、防除活動の管理と契約専門家とに対応をする者を指名し、その専門家によるプログラムは、標的の特定、実施の計画と方法、スケジュール、管理手順、訓練を文書化してあります。それには承認された化学薬剤を含みます。

有害生物のアクセス(侵入)の予防のため、建物はよく手入れをし、穴、排水管、ほか侵入ポイントを塞ぎ、外窓、扉、換気装置の開口部は侵入を最低限に抑えるようにします。

有害生物の棲みか及びその出現をなくすため、餌や水を与えることのないように保管区域を設計し、被害があったときは他の材料、製品、施設への汚染を防止し、有害生物の棲みか(穴、植栽、保管品等)となりそうな場所は取り除き、また原料や半製品を屋外で保管する場合は、天候、鳥の糞などによる汚染から保護します。

専門業者による有害生物の防除モニタリングのプログラムは、検知器、捕獲機の設置を含み、丈夫でいたずらなどによる汚損に耐え、標的生物に適切なものを、材料、製品、その他の汚染を防止するために配置し、その配置図を維持して、活動の様子を確認できる頻度で点検をし、結果を分析します。駆除手段は、出現が分かったら直ちに実施し、殺鼠・殺虫剤の使用・適用は、訓練された熟練者に限り、危険がないように管理して、使用した種類、量、使用濃度を記録し維持します。

この記事の著者
清水正敏(ISO マネジメントシステム構築運用コンサルタント /ISO 品質システム&食品安全システム審査員)
平成15年ISO品質システム審査員登録、平成20年からQMS 審査員としていくつかの審査機関の審査に従事。システム論と問題解決技法とを統合したマネジメント手法によるマネジメントシステム構築と運用の支援を標榜し、コンサルタント及び研修講師、審査員を勤める傍ら、取材・文筆など多方面で活躍。主な著書は『竹輪の頭はどっち?!』(メタブレーン)『ISO 審査革命』(オンブック)など。

ISOプロからのお知らせ:セミナー開催!

今回ISOプロではHACCPをはじめとした食品安全マネジメントシステムのセミナーの開催を予定しております。

消費者の食品に対する安全・衛星への要求が高まってきている現代で、厚生労働省が食品製造業を対象にHACCP導入の義務化の動きが出てきています。
今のうちからできる事や費用感であったり、セミナーを通じてHACCPの導入のあれこれを細かく解説していきます。

関連するおすすめ記事