2015年版ISO経営で企業は変わる 第8講座~あるべき姿からの自己評価~

投稿日:

ISOプロ担当者

最終更新日: 2019年04月04日

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マネジメントシステムのあるべき姿からの自己評価

私はマネジメントシステムのあるべき姿を次のように整理し、あるべき姿からの自己評価を推奨しています。

経営計画と方針によるマネジメント

トップの想い⇒経営環境の変化に即応した未来志向の経営戦略⇒組織の目的・事業ドメインの確認・再定義⇒経営計画・ビジョン・中期的な経営展望⇒方針の設定・枠組み・重点課題⇒部門別・階層別の将来の伸び代を意識した自律的で創造的な目標の設定⇒部門間の連携⇒具体的な方策を含む達成計画の作成⇒要員個々人が達成への自らの貢献を認識⇒実業務での実施⇒達成度の把握⇒課題の抽出⇒達成計画の改善⇒戦略・目的への有効性の評価、までの一連の方針によるマネジメントのプロセスが機能しており、各層においては何らかの新規性を追究していて、マネジメントシステムに十分な経営資源が提供されている。

リーダーシップ

マネジメントシステムが計画、構築、運用され、トップマネジメントのそれへの理念、責任、指導力が明確であり、中間管理者層との意思疎通も漏れなく頻繁で十分であり、マネジメントシステムの組織展開の原動力となっている。

情報伝達

部門ごとのあらゆる情報は悪い情報を含めてトップマネジメントまで上がり、逆に指示情報は内容に応じて末端まで伝達される、その仕組みがマネジメントシステムの組織全体で体系化されており、必要な情報は確実に伝達され、経営の意思は確実に実作業に反映されている。

経営的レビュー

マネジメントレビューへのインプットと、そこからのアウトプットは、マネジメントシステムの内部コミュニケーションの最上位に位置し、必要な情報が提供され、戦略的にマネジメントレビューからのアウトプットが実施されており、長期間に亘ってシステムレビューの活動を定着させている。

文書化

マネジメントシステムの運営手段としての文書化は、規模や複雑さに応じて適切であり、効果的・効率的で価値は高く、要員のシステム指向の維持方策として不可欠な文書は作成され、適切な記録が作成されているが、いずれも必要最低限になっている。

教育・訓練

組織の活動に影響を与える要員の力量向上のため、主体的な問題解決手法を含めた教育・訓練が体系的に行われ、要員の自律性に立脚した学習を定着させていることは勿論、経営環境に基づいて創造的能力を含めて必要な能力を開発・獲得するための教育・訓練プログラムが実施され、知識創造のための知識の共有化が進んでいる。

間接業務水準

間接業務は要員の力量も明確にされており、管理項目と水準が設定され、主要業務遂行に対して効果的な状態であることを経営レベルも含めて確認している。
外部コミュニケーション:顧客及びステークホルダーとは常時双方向で、情報の性格に応じて確認できる仕組みがあり、顧客満足情報は将来の満足=ニーズやシーズの情報も収集及び分析、評価をしており、顧客重視の経営姿勢が顧客からも評価されている。

設計・開発

計画の各段階が明確であり、レビュー、検証、妥当性確認は、それぞれの目的が明確に認識され、それぞれが確実に実施されており、変更に関してもそれらが実施され、記録は維持されている。

品質向上

品質をプロセスで保証する源流管理と、不適合の未然防止が実施されており、顧客満足マーケティングのプロセスも適切に管理されていて、業務改善と知識創造及び開発、さらに新製品又は固有技術の開発、新技術の獲得が自己完結的で、顧客創造の成果が明確に認識されている。

日常的チェック

施設・設備・機器及び計測機器等の定期的な点検・校正、購買からリリースまでの日常的管理、プロセス及び製品の監視又は測定の情報が予防処置及び改善活動に反映され、チェック体制が管理状態にあることを、経営レベルを含めて確認している。

内部監査

内部監査は、規格適合を超えて組織固有の問題にまで範囲を拡大して展開できており、検証活動として問題を解決する結果を出すために客観的で自己完結的であり、組織学習の場として長期間に亘って定着させている。新たな内部監査員の養成及びその力量の向上による監査技術者育成を計画的に行う、または外部の専門家によるレベルの高い内部監査の実施、そうしたことによる監査パフォーマンスの向上を図っている。監査プログラムは策定され、そのプログラムは実際の監査を含めてマネジメントシステムの管理者に監視され改善されていることを、経営層のレベルを含めて確認している。

データ分析

全体の動向を確認するためのデータが体系的に加工されており、マネジメントシステムの予防処置と有効性改善、パフォーマンス改善に効果的に活用されている。

是正処置

クレームや苦情も自責のものや重大なものがなく、工程内不良を含めて問題発生の前兆をデータや客観的情報に基づいて早期に発見し、組織の活動そのものからの不適合の発生を未然に抑え、真の原因除去の是正処置の機能が有効に働いている。さらに全プロセスのシステムアプローチ的システムレビューは継続的に行われている。

継続的改善

有効性の改善結果が、品質特性・サービス機能等の改善に十分な結果を出していて、営業事務などの支援業務を含む業務システムの改善でも結果を出し、さらに組織の目的・方針成就の程度も改善され、組織の存続と発展の鍵となっている。

あるべき姿からの自己評価は、このようなマネジメントシステム像を基準に行います。さらに将来システムについても評価します。

将来システムも自己評価

将来システムは次のような項目について評価します。

  • 未来への創造的な想いが経営理念に表現されている。
  • 経営理念や方針の表現にユニークネスがある。
  • 活動ドメインの定義に未来への創造的な余地がある。
  • 経営の中期展望が知的基盤に基づいて明確に示されている。
  • 獲得すべき新しい知識や開発すべき能力が戦略的に明確にされている。
  • 知識や能力の伸び代が目標として設定されている。
  • 目標に対する要員の責任・期待・役割・機能が明確にされている。
  • 新規の取り組みに対して経営資源が割り当てられている。
  • 固有の知識・知見及び技術・技能の獲得・開発がされている。
  • 固有の知識と能力による新たな顧客の創出がされている。

将来システムはまさに機会=好機への取り組みです。

この記事の著者
清水正敏(ISO マネジメントシステム構築運用コンサルタント /ISO 品質システム&食品安全システム審査員)
平成15年ISO品質システム審査員登録、平成20年からQMS 審査員としていくつかの審査機関の審査に従事。システム論と問題解決技法とを統合したマネジメント手法によるマネジメントシステム構築と運用の支援を標榜し、コンサルタント及び研修講師、審査員を勤める傍ら、取材・文筆など多方面で活躍。主な著書は『竹輪の頭はどっち?!』(メタブレーン)『ISO 審査革命』(オンブック)など。

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