知っておきたいISOの審査で何が行われるのか!?

ISO のマネジメントシステム認証 を取得するためには、審査が必要になりますが、取得後も審査が必要なことをご存知でしょうか？ISOには複数の種類の審査や監査があり、初めての方は混乱するかもしれません。

ということで、今回はISOのマネジメントシステム認証に関わる審査についてまとめてみました。

ISOの審査の種類

ISOのマネジメントシステム認証には、複数の種類の審査があります。その審査の種類は以下の通りです。

• 登録審査
• サーベイランス審査（定期審査、維持審査）
• 更新審査

また、これらの審査は審査機関によって行われる審査でありますが、これ以外にも内部監査を行う必要も出てきます。以下では、これらの審査の内容についてそれぞれ解説していきたいと思います。

登録審査

登録審査はISOのマネジメントシステム認証を取得する際に必要になる審査のことです。審査は文書化された書類を審査する一次審査、審査機関が現地で審査を行う二次審査があります。

現地審査では担当者の立ち会いも必要になりますし、トップマネジメントへのインタビューも実施されることになりますので、通常1日～2日の期間を要する大掛かりな審査となります。もちろんマネジメントシステムの適用範囲 が広ければ、さらに長期間が必要となることもあります。

この登録審査が行われた結果規格 に適合している場合は認証取得ということになりますが、不適合箇所があった場合は是正処置を言い渡され再審査となってしまいます。しっかりと準備を行って審査に臨むようにしましょう。

サーベイランス審査

サーベイランス審査は定期審査、維持審査とも呼ばれる認証取得後に行われる審査のことです。通常1年に1回～2回程度の頻度で審査が実施されますが、この頻度についてはどの審査機関を選んだかによって異なります。

サーベイランス審査では、認証取得後もマネジメントシステムがキチンと運用されているかどうか、マネジメントシステムの有効性は保たれているか、期間が経過することで規格不適合が発生していないかどうかということがチェックされることになります。

規格不適合があった場合には是正処置を行う必要があり、通常は「次回審査までに是正処置を行うように」と言い渡されますが、場合によっては短期間で審査を行う必要が出てくることもあります。

マネジメントシステム認証取得後もしっかりと運用していれば問題のない審査でありますが、俗に言う「重いISO」の運用となってしまっている場合には注意しましょう。

更新審査

ISOのマネジメントシステム認証は、3年という有効期限が存在します。つまり認証取得から3年が経過するとその認証は無効化されてしまいますので、再度審査を行う必要が出てきます。これを更新審査と呼んでいます。

更新審査では登録審査時と同様に文書のチェックや現地での審査が入ることとなります。もちろん審査の結果、規格不適合があった場合には認証を更新することができなくなってしまいますので、注意しましょう。

更新審査に関しても、マネジメントシステム構築時からしっかりと運用のことを考えていれば問題はありませんが、規格が求めるマネジメントシステムの役割を理解しないまま構築してしまうと、更新審査時に痛い目を見ることになってしまうかもしれません。

内部監査

内部監査は、定期的に組織内の人間によって行われるマネジメントシステムの有効性や規格への適合性を監査する審査のことです。ISOのマネジメントシステム規格では、どの規格であっても内部監査を実施することを要求事項 としています。

内部監査を行うためには内部監査員を養成する必要があり、内部監査員養成セミナーなどもあるくらいですから、自社で運用を行う場合にはこの内部監査員の養成についても構築時から視野に入れておくと良いでしょう。

内部監査はコンサルタントが行うこともありますが、組織内部の内部監査員が退職してしまうリスクなどを考えると、コンサルタントを入れることも検討しても良いかもしれません。

まとめ

今回は、ISOの複数ある審査について解説してきました。ISOは認証取得後も様々な審査が必要になるため、大変だと感じた方も多いかもしれませんが、マネジメントシステム構築時にこういった審査や内部監査のことも考えておくことで、随分と運用が楽になることも事実です。

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