【最新】ISO14001の改訂内容・時期の予定を詳しく解説

深刻化する地球環境問題において、組織は環境への負担を低減させ、リスクを抑制させることが社会的責任として求められるようになっています。世界中で持続可能な社会の実現に向けて取り組まれていますが、その際に活用したい仕組みにISO14001(環境マネジメントシステム)があります。
ISO14001は、世界情勢や社会的なニーズの変化、技術の進歩などによって改訂されます。最近では2015年に改訂され、2026年にも改訂予定であるという情報も出ています。
そこで、この記事では2025年1月現在のISO14001改訂における最新情報を解説します。
ISO14001発行と改訂の背景
ISO14001が発行された背景は、1992年の地球サミットで持続的発展のために創設された産業界会議(BCSD)の依頼により、ISOが環境に関する国際標準化に取り組むこととなりました。
その結果、1993年に環境マネジメント専門委員会(TC207)の新設を決定しました。TC207では6つの分科会が設置され、SC1という部分が環境マネジメントシステムの標準化を担当。1994年に発刊されたのがISO14001です。
現在はISO14001:2015が最新バージョンですが、世界情勢や社会的なニーズの変化などに対応するため、基本的に5年ごとに見直されています。

【2025年1月現在】ISO14001改訂の進捗
ここでは、ISO14001の現在の進捗状況について解説します。
改訂における6つのプロセス
ISO14001が改訂されるプロセスには、予備段階(PWI:予備業務項目)と以下の6つの工程が挙げられます。
現在の進捗状況
2025年1月現在、ISO14001の改訂における修正案は改訂プロセスのうち4番目にあたる「照合段階(DIS:国際規格案/投票用委員会原案)」に登録された段階です。
改訂は2025年10月までに実行される予定で進められています。ただし、変更される可能性もあるため、定期的に最新情報を確認すると良いでしょう。
ISO14001の改訂内容
ここでは、ISO14001の改訂内容について解説します。
改訂は限定的
今回改訂にあたっては、委員会の専門家が調査を実施した結果、2023年にISO14001全体に関する包括的な改訂ではなく、現在のバージョンを補完するための改訂を行うことが承認されました。
具体的な変更点
具体的な追加変更点の内容は、現在明らかにされていません。しかし、作成されている草案では、以下のテーマについて検討されています。
- 戦略、ビジネスプロセス、統合管理システムアプローチの調整
- 状況とリスクと機会を理解する
- ライフサイクルの観点
- ISO14002シリーズが気候、廃棄物、水などの側面に関するガイダンスを開発する中で、技術的なトピックに焦点を当てている
- 外部報告
- 環境責任への取り組みと文化
- アウトソーシングされたプロセスとサプライチェーン
新しい要件は「附属書SL‐MSSのための調和させる構造」で要求されているものに限定される予定です。

まとめ
この記事では、ISO14001が発行された背景や2025年1月現在のISO14001改訂における最新情報を解説しました。
現在、ISO14001:2015が最新バージョンです。今回の改訂では大幅な修正ではなく、限定的な変更が行われる予定です。
ただし、改訂内容はまだ明確にはなっておらず、改定時期も2025年10月までに改訂される見込みですが変更される可能性もあるため、定期的に最新情報を確認しましょう。

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