ISOのマネジメントシステム認証取得におけるコンサルタントの選び方

ISO のマネジメントシステム認証 を取得するために、コンサルタントを入れることを検討する企業も少なくはないと思います。取得し、有効なマネジメントシステムを運用するためには、マネジメントシステムの 規格 の理解や専門知識を有する人材が不可欠だからです。

では、そんなISOコンサルタントを入れる際にはどのようなことに注意しておけば良いのでしょうか。今回は、ISOコンサルタントの選び方について解説していきたいと思います。

まずは取得にあたっての課題をチェックしてみよう

ISOコンサルタントを入れる前に、必ずチェックしておかなくてはならないのは、「自社にはISO認証を取得するにあたって、何が不足しているのか」ということを理解することです。頭ごなしにコンサルタントを入れることは避けたほうが良いでしょう。

ISOの認証を取得するためには、マネジメントシステム規格を正しく理解し、その規格に沿ってマネジメントシステムを構築し、内部監査員 を養成し、内部監査を行い、審査機関を選定して審査依頼を行う必要があります。

そもそもマネジメントシステム規格が難しくて理解できないのか、構築まではできるけど内部監査員を養成することができないのかによっては、コンサルタントに依頼する業務も異なります。

どこまでをコンサルタントに依頼して、どこまでを自社でできるのかを明確にすることで、余計な費用を使わなくて済むことになるでしょう。

どこまでフォローをしてくれるのかをチェックしよう

ISOコンサルタントの中には、構築するまでをフォローしてくれるコンサルタントもいれば、認証取得後の運用までをサポートしてくれるコンサルタントもいます。ISOのマネジメントシステム認証は、運用のことを考えずに構築してしまうと重たい運用となってしまうことも往々にしてあります。

――もちろん、運用までフォローしないコンサルタントが悪いというわけではありませんが、認証取得の目的を明確にしてどこまでフォローを行ってくれるコンサルタントなのかということはチェックしておきましょう。

コンサルタントの考え方に注意してみよう

上記の話と少し共通する部分ではありますが、ISOの認証取得に対してコンサルタントがどのような考え方を持っているのかということは非常に重要です。なぜなら「取得さえできれば良い」と考えているようなコンサルタントは、すでにあなたの組織に存在するマネジメントシステムを無理やり規格に適合させて、運用をし難いマネジメントシステムとしてしまう可能性があるからです。

ISOのマネジメントシステムは、規格が求める要求事項を満たしており、さらに有効に機能するものでなくてはいけません。ただイタズラに規格に適合するようなマネジメントシステムを構築しても、本来のマネジメントシステムが意図した成果というものは得られなくなり、重たいISOとなってしまう可能性もあります。

できる限りスリムな文書で、負担が少なく成果を出せるマネジメントシステムを構築できるコンサルタントを選ぶほうが、今後のためになることは間違いありません。

業界への理解度

次にチェックしておきたいのは、ISOコンサルタントのその業界への理解です。これは審査機関にも共通して言えることですが、業界に詳しくない人間はトンチンカンなことを言ってしまうことがあります。

例えばWEBアプリケーションを構築する業務を行っているような会社では、アプリケーションの仕様を検討し、要件定義を行い、プログラミングを行い…といった業務の流れが一般的でありますが、こういった流れを理解していなければ本当に価値のあるマネジメントシステムを構築することはできないでしょう。

そのコンサルタントが過去にどのような業界のコンサルティングを行ってきたのかということはチェックしておくようにしましょう。

まとめ

今回は、ISOコンサルタントの選び方やコンサル選びの注意点について解説してきました。ISOの認証取得ということを目的としていると、認証取得までのことについつい目が言ってしまいがちで、「できるだけ安く済ませたい」と考えてしまいますが、しっかりと運用時のことも考えて質の高いコンサルタントを入れられるようにも検討するようにしておきましょう。

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