初回審査から更新審査まで主なISOの審査の流れについて詳しく解説
ISO のマネジメントシステム 認証 は、一度取得したからといってそれで終わりではありません、認証を取得してからも、定期審査や更新審査と呼ばれるものが定期的に行われています。認証を発行したマネジメントシステムが、時間が経過しても 規格 の要求事項を満たしており、有効に機能しているのかということが審査されることになるのです。
今回は、そんなISOのマネジメントシステム認証がどのような審査の流れをしていくのかということについて解説していきたいと思います。
ISOの審査の目的
ISOのマネジメントシステム認証は、国際的に策定されたルールに基づいて運用されるものであります。ISOの認証を取得するだけで官公庁案件の入札加点となったり、取引先から信頼を獲得できたりするというメリットは、この審査のシステムにあります。
まず、ISOは第三者認証というシステムを採用しています。「うちのマネジメントシステムはね、他社よりすごいよ。」と自ら発信するよりも、「第三者からしっかりと認められたものです。」といったほうがよく聞こえることは言うまでもないでしょう。――しかし、その第三者機関の信用力がなければその信ぴょう性は薄れてしまいます。
つまり、適当なマネジメントシステムの運用を行っている会社に適当な審査を行っていたのでは、ISOのマネジメントシステム認証そのものの信頼性を失ってしまうことになるのです。
このため、ISOのマネジメントシステム規格では、各マネジメントシステム規格のルールに基づいて審査機関が定められたルールに従って審査を行こない、定期的にそのマネジメントシステムが規格の求めるものから逸脱していないかということをチェックする必要があるのです。
ISOマネジメントシステム認証の審査サイクル
ISOの審査には、大きく分けて登録審査(初回審査)、定期審査(サーベイランス)、更新審査の3つが存在します。これら一つ一つについて解説していきましょう。
初回審査
初回審査はマネジメントシステムの認証を取得するときに行う審査です。初回審査では規格に沿って構築されたマネジメントシステムを3ヶ月程度運用した時点で審査を行います。初回審査では、文書審査(規格要求事項が文書化 を求める書類の審査)と現地審査を行います。文書審査では規格が文書化を求める書類がしっかりと文書化されているかどうか、規格の要求事項を満たしているかどうかということが審査されます。現地審査ではマネジメントシステムが現場にまで浸透し、しっかりと有効な状態にあるかどうかということがチェックされることになります。特に現地審査では担当者やトップマネジメントへのインタビューも実施されることになるので、しっかりと準備を行っておきましょう。
定期審査
定期審査はサーベイランスとも呼ばれる審査のことです。サーベイランス審査は初回審査ほど厳密にチェックされることはありませんが、1年に1度(あるいは2度)程度のペースで行われます。
この定期審査では、前回審査で課題となっていた部分の是正措置が行われたかどうか、マネジメントシステムが有効に機能しているかどうかがチェックされ、問題があった場合は是正措置を行う必要が出てきます。
定期審査のタイミングは審査機関によってもまちまちであるため、認証取得時に審査機関を選択するときにはこのあたりにも考慮しておくと良いかもしれません。
更新審査
ISOのマネジメントシステム認証は基本的に3年という有効機関を持ちます。つまり、3年に1回のペースで更新審査が入ることになります。更新審査では定期審査で課題となっていた部分を重点的に、初回審査と同じように文書の審査と現地審査が行われます。
更新審査で審査機関によって規格要求事項を満たしていない、あるいは有効性が維持できていないと審査された場合には、認証の更新を行うことができなくなってしまいます。このため認証を維持したい場合はできるだけ早いタイミングで更新審査を行い、問題点を指摘されても迅速に是正措置を行うことができるように体制を整えておきましょう。
まとめ
今回は、ISOマネジメントシステム認証の審査の流れについて仮設してきました。マネジメントシステムは一度取得するまでが大変ですが、本当の意味で役立つマネジメントシステムを構築するためには運用のことも十分に考慮する必要があります。マネジメントシステム構築の時点から文書のスリム化や無理のないマネジメントシステムの構築を心がけておくと良いでしょう。
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