ISOマネジメントシステム認証 は、日本では非常に多くの企業が取得しています。しかし、日本におけるISOマネジメントシステム認証 規格 は、外部の圧力によって取得させられたものが多く、これが原因でISO離れが起きてしまっています。

今回は、ISO離れが起きる原因と、せっかく認証を取得したISOを返上してしまう原因についてご紹介していきたいと思います。

ISO離れが起きる原因

ISO離れとは、ISOのマネジメントシステム認証をせっかく取得したにも関わらず、重たいマネジメントシステムを構築してしまったが故に認証を返上したり、更新を行わなかったりすることを言います。

そんなISO離れの原因は、「重いISO」です。日本でISO認証を取得している企業の多くは、ISO9001やISO14001の認証を取得しています。これは、ISO9001やISO14001の認証を取得することを取引先から求められたり、あるいは官公庁案件の入札加点ともなるため、マーケティング的なメリットを有線したりして取得されることが多いためです。

もちろん、マーケティング的なメリットを求めてISO認証を取得することは悪いことではありません。認証を取得しているほうが有利に営業活動を進められるのであれば、それは組織として合理的な選択であるといえるでしょう。――しかし、ISOは本来企業の自主的な品質に対する取り組みや環境 活動をサポートするものです。このギャップこそが重いISOマネジメントステムを構築してしまう原因といえるでしょう。

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重いISOとは

ISO認証を取得したことがある企業の中には、「なぜこんなに文書をたくさん保持しなければならないのか」「こんなことを記録して意味はあるのか」ということを考えたことがある企業も多いかもしれません。

確かに、ISOの認証を取得するためには、規格が要求することを満たしていく必要があるため、「文書化をやらされている」「意味のないことをやらされている」と思いながらマネジメントシステムを構築してきたかもしれません。――その結果、「とりあえず求められていることをやる」ことでマネジメントシステムを構築してしまい、重いマネジメントシステムを構築してしまうことになるのです。

なぜISOは重くなるのか

本来であれば、ISOの規格に沿って構築されたマネジメントシステムは、その企業にあったものであるはずで、ISOも中小規模の事業者でも構築しやすいようなマネジメントシステムを想定しているはずなのです。――しかし、外部の圧力によって認証を取得した企業や、マーケティング的なメリットだけを求めてISOを運用している企業は、規格の全容を理解しないままマネジメントシステムを構築してしまい、「やらされ感」から抜け出せないままISOを運用してしまうのです。

マネジメントシステム本来の意義を考えよう

マネジメントシステムは、品質や環境、情報セキュリティなどの分野において、それらを向上させていくためにシステマチックに組織として合理的な決断を下せるように支援するツールです。

なるべく個人の裁量に依存する形から脱却して、システマチック(組織的)に品質を改善していき、情報セキュリティ水準を高め、環境活動を行うことができるように、経営体制を整えてくれるものなのです。

私達の身近なものに置き換えると、料理が当てはまります。同じ料理を何度も作るシーンを想像してみてください。目分量によって「これくらい塩を入れて、これくらいのサイズに肉を切って…」と適当に作ったほうが確かに楽ですが、本当においしい料理を作るためには「このサイズに切ったら火の通りが甘かった。塩は小さじ1杯がちょうど良かった…」ということを記録していって、改善を加えていくほうがより良いものが出来上がることは、誰もが想像することができます。

マネジメントシステムもそれと同じで、経験と勘による経営を行うよりも、合理的な決断を下すことができる材料を集めて決断を下すほうが成長のスピードが早くなるのです。――合理的な決断を下すためには、正確なデータを集めて、そのデータを検証して、改善を加えていくことが必要になりますが、ISOのマネジメントシステム規格が要求する事項は、全てこの合理的決断を下すことに帰結します。

つまり、文書化にしろ、記録にしろ、全て品質を高めるため、効果的な環境活動を行うため、情報セキュリティ水準を高めるための決断を下すために行うものなのであり、これを理解するだけで「やらされ感」から脱却できるはずなのです。

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まとめ

マネジメントシステム本来の役割を意識し、なおかつ規格が要求するものを満たすためにはやはりISOのマネジメントシステム規格の全容を理解する必要があります。自社運用を行う企業は、ISOの全容をつかめないままマネジメントシステムを構築してしまいがちですが、そんな場合は一時的にコンサルタントを入れてマネジメントシステムのスリム化を行ってみるのも一つの手段かもしれません。

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