ISO取得における目標設定の重要性

ISO 9001であれば品質 目標、ISO14001であれば環境 目標、 ISO27001 であれば 情報セキュリティ目的 。ISO認証を取得するにあたっては、目標設定というものが必要になります。この目標設定とは、なんのためにあるもので、なぜ行う必要があるのでしょうか？

今回は、ISOにおけるマネジメントシステムの目標設定の重要性についてご紹介していきたいと思います。

目標設定とは

目標設定とは、言葉の通り目標を設定することです。この目標設定はトップマネジメントによって行われる必要があります。

組織の活動や企業の事業というのは、必ず目標というものが必要になってきます。――なぜなら、組織や企業には多くの人が関わることになります。それの人々は従業員のような身近な存在だけではありませんし、役員のような重要な役割を担う人々だけでもありません。そして、組織がある目標を達成するためには、彼らの協力が不可欠です。

社会科学などでは、組織は以下のようにしばしば定義されます。

「共通の目的を持る2人以上の人の集合」

――つまり、経営学や社会学では「共通の目的を持っていない人の集合」は組織とはみなされないのです。――これほどまでに組織にとって目標は重要なものなのです。

実生活に置き換えてみよう

ビジネスの話に置き換えると分かりにくいかもしれませんが、実生活に置き換えてみればその重要性について理解しやすいかもしれません。

例えばある家族がいたとしましょう。この家族は2年後の結婚10周年に海外旅行をしたいと計画しています。しかし、長期休暇を取って海外旅行をするためには、資金が必要になります。
ここで、「2年後の海外旅行」という目標設定ができていなければ、家族の誰かが浪費してしまい、2年後までに資金が調達できなくなってしまうかもしれません。あるいは、海外旅行に行く前に有給休暇を消化仕切ってしまい、休暇がとれなくなってしまうかもしれません。

海外旅行に行くためには、「旅行にはいくら資金が必要なのか」「どれくらいの期間の休みが必要なのか」――といったことを　逆算して試算する必要があるのです。目標設定さえできていれば、「2年後に海外旅行に行く」という目的のもと、日常生活の資金を節約することもできますし、2年後までの計画を立てやすくなりますよね？これが、目標設定の重要性です。

目標設定を行うことは、PDCAにおいても重要

ISOのマネジメントシステム規格 というものは、、法的な要求事項 を満たすことは最低条件としてあるものの、基本的にはPDCAサイクルによるマネジメントシステムの継続的改善が最重要項目としてあります。このPDCAサイクルを回す上でも目標設定は非常に重要な役割を担っています。

PDCAサイクルとは、計画し、実行し、効果を検証し、改善するというサイクルを繰り返す活動のことを指しますが、目標が設定できていなければ「何に対して良し悪しを判断するのか」という認識がズレてしまいますし、「どの方向に改善していけば良いのか」ということに悩んでしまうことになります。

冒頭でも申し上げた通り、組織が何らかの目標を達成するためには、組織のステークホルダーの協力が必要不可欠です。そして、そのステークホルダーが目標を理解していなければ、その目標を達成することは困難でしょう。この組織を正しい方向に導くためには、

明確な目標を設定し
その目標を組織の構成員が正しく理解し
組織一丸となって、目標達成のために動く

ということが必要になるのです。ISOに限った話ではありませんが、マネジメントシステムにおいて目標設定を行うことは、、スタートラインに立つための最低条件であるといえるのではないでしょうか。

まとめ

今回は、ISOにおける目標設定の重要性についてご紹介してきました。目標設定は適当に行うものではなく、しっかりと熟考した上で行うものです。目標設定の重要性について正しく理解して、より良いマネジメントシステムを構築していきましょう。

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