ISO14001におけるライフサイクルアセスメントとは?

著者:ISOプロ担当者
投稿日:
更新日:2020年01月13日

ISO14001の規格にはライフサイクルというキーワードがよく出てきます。このライフサイクルとはどのようなものなのでしょうか? また、ライフサイクル視点、ライフサイクルアセスメントとは何なのでしょうか?

今回は、ライフサイクルという概念やライフサイクル的思考について解説していきたいと思います。

ライフサイクルとは

ライフサイクルとは、製品を製造するにあたって原材料を調達する過程から、その製品が消費者に購入され、使用され、製品が廃棄されるまでを一つの生涯(ライフサイクル)とみなす考え方のことを言います。

自動車を例にしてみると、様々な部品が構築され、それらが組み立てられ、その自動車が消費者に購入され、色々な場所で動かされ、何らかの理由で廃棄されるというライフサイクルがあります。

環境 マネジメントシステムの中におけるライフサイクル的視点とは、こういったライフサイクルを総合的に考慮して環境負荷の低減を目指すことを指します。ISO14001では、こういったライフサイクル的視点を考慮して環境側面 を決定する必要があると記載されています。

環境側面を決定するとき,組織は,ライフサイクルの視点を考慮する。これは,詳細なライフサイクルアセスメントを要求するものではなく,組織が管理できる又は影響を及ぼすことができるライフサイクルの段階について注意深く考えることで十分である。

ライフサイクルアセスメントとは

ISO14001では上記でご紹介した通り、ライフサイクルアセスメントという言葉が出てきます。このライフサイクルアセスメントとはどのようなものでしょうか?

ライフサイクルアセスメントとは、製品のライフサイクル全体あるいは特定段階における環境負荷を定量的に評価する手法のことです。「詳細なライフサイクルアセスメントを要求するものではなく…」というのは、ライフサイクル全体を通して定量的な評価を行う必要はないということです。——ただし、環境側面を決定する段階においては、その製品のライフサイクルをある程度考慮する必要はあります。

どの程度ライフサイクルを意識すれば良いのか

ライフサイクル視点とは言っても、組織が管理することができることには限界があります。例えば、先程の自動車の例で言えば自動車を製造している過程で与える環境影響に関しては管理することができますが、「どれだけ自動車が使用されるか」「どのように廃棄されるか」ということまで管理することは非常に困難です。

例えばノーマイカーデーなどを推奨したとしても、様々な観点から完全に管理しきることは難しいでしょう。このため、ISO14001では先程も紹介した通り、「詳細なライフサイクルアセスメントを要求するものではなく…」という記述があるのです。管理できないものに関しては、詳細に環境影響を評価する必要がないためです。

——では、どの程度ライフサイクルを意識すれば良いのでしょうか。それは、「組織が管理することができる程度の検討」という答えが正しいでしょう。このため、組織によってマネジメントシステム上に適用することができるライフサイクルの段階は変わります。

組織が管理することができるライフサイクルの段階とは

組織が管理することができるライフサイクルの段階とは、逆に言えば組織が管理すべきライフサイクルの段階でもあります。例えば自動車が道の真ん中に廃棄されるという習慣があったとしたら、それは製造者が廃棄に関しても管理する体制を構築するべきであるといえるでしょう。

環境マネジメントの運用ガイドラインであるISO14004には、以下のような記述があります。

ライフサイクルにわたって及ぼす影響の程度。例えば,設計者は,製造者の生産方法だけに影響を及ぼし得るが,製造者は,設計,及び製品の使用方法又は処分方法にも影響を及ぼし得る。

基本的には廃棄というライフサイクルの段階に関しては消費者に責任があるものの、製造者は廃棄という段階にも影響を及ぼします。——ISO14001:2015では、こういったライフサイクル視点に関しても考慮する必要があるため、注意しておきましょう。

まとめ

今回は、ISO14001におけるライフサイクルという考え方やライフサイクルアセスメントについてご紹介してきました。ライフサイクルという概念が導入されたのはISO14001:2015からであるため、以前の規格を取得していた方はなかなか慣れないかもしれませんが、今後の環境マネジメントシステムでも重要になってくる考え方であるためチェックしておきましょう。

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