• QCとは製造現場における品質改善にかかわる活動のこと
  • QC活動を適切に行うと、業務効率化や顧客満足度の向上などのメリットが期待できる

QC活動とは、品質改善 にかかわる活動のことです。主に製造現場で実施されてきた手法で、日本製品の品質向上に貢献してきました。自社の製造現場をより合理的に管理していきたい場合に、使用されています。

しかし、具体的にどのようなメリット・デメリットがあり、どのようにQCサークル活動を実施するのかわからないという企業も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事ではQCサークル活動の概要やメリット・デメリット、進め方について解説します。

QCとは

QC(Quality Control)とは、品質管理に取り組む活動のことです。QCは10人程度の少人数で行うことから、QCに関する活動は、「QC活動」や「QCサークル活動」とも呼ばれています。

1950年にアメリカで生まれた手法ですが、日本に伝えられてから独自の進化を遂げて日本の品質に貢献してきました。そのため、国際的にも注目されている品質改善における仕組みです。

日本におけるQCサークル活動

日本において、多くの企業のQCサークル活動の参考になったのは、トヨタ自動車の活動でした。
1961年にTQC(Total Quality Control)を導入したのち、全職層でQC活動が推進されました。スタッフが取り組む「QCチーム」、現場の作業者が参加する「QCサークル」と、全社員参加で展開され、品質向上のための取り組みを実施しました。

2004年からはG-QCサークル活動と改め、QC活動を進化させながら、自社の品質向上を続けています。

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QCサークル活動のメリット


ここでは、QCサークル活動を実施するメリットを解説します。

不良品の減少

品質改善にかかる活動の中で、「不良品の減少」は目標の一つになることが多くあります。
現状の製造工程や作業における課題を見つけて、対策を実行していく中で、不良品の減少につながるでしょう。

また、不良品が減少することで余分にかかっていた原材料費や人件費、電気代などのコストの削減も期待できます。

顧客満足度向上

製造プロセスごとの品質が安定・向上することで、消費者に届けられる最終製品の品質も安定・向上します。そのため、消費者のもとに不良品が販売される可能性が減り、顧客満足度向上につながります。

生産性の向上

生産プロセスに潜む改善点を解消していく中で、業務効率化や生産性の向上につながります。ムダなプロセスや作業が洗い出され、QCサークル活動を続けるうちに、徐々に最適な生産プロセスへと改善されていくでしょう。

従業員のモチベーション向上

小規模な集団で活動を行うため、従業員一人ひとりが受け身にならず、主導的に品質活動の取り組みに参加できるようになっています。自分の取り組みが会社の成長に影響していることがわかると、従業員のモチベーション向上につながります。

QCサークル活動のデメリット

多くのメリットがある一方、QCサークル活動にはデメリットも存在します。そこで、ここではQCサークル活動のデメリットを解説します。

手間がかかる

QCサークル活動を行うには、通常の業務時間の他に時間と人手を捻出する必要があります。従業員にとっては、やらなければならないタスクが増えることで、負担を感じてしまうかもしれません。

また、課題改善のために、これまでの運用にかかるルールやマニュアルを変更する必要が出てくる場合もあります。こういった手間や時間がかかるということは覚えておく必要があります。

形骸化しやすい

QCサークル活動を長い間行っている場合、慣習として形骸化してしまうことも多くあります。というのも、活動を始めた初期は品質改善という目的があったはずが、徐々に「活動していると見せるための活動」になってしまうのです。

形骸化する理由には、自分の活動が会社に評価されなかったり、成果が出なかったりすることが挙げられます。QCサークル活動を実施するうえでは、トップマネジメントによる現場の作業員に対する支援が重要です。

関連記事:QCサークル活動は時代遅れ?形骸化する原因と適切に進めるポイントを解説
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QCサークル活動の進め方


それでは、QCサークル活動はどのように実施するのでしょうか。ここでは、QCサークル活動の進め方を紹介します。

  1. サークルメンバーの決定
  2. QCサークル活動のテーマと目標の決定
  3. テーマに適したQCストーリーの選定
  4. 対策の実行
  5. 対策の効果測定

QCサークル活動を行う上で、大切になるのはテーマと目標の設定です。テーマを選定する際は、製造現場の課題や現状の把握を正確に行うことが大切です。従業員の声だけでなく、しっかりと裏付けを取るようにしましょう。

QCサークル活動の進め方の詳細は、以下の記事をご覧ください。

関連記事:QCサークル活動の5つの進め方!成功のポイントを解説

品質の継続的発展を目指すならISO9001取得がおすすめ

QCサークル活動は小規模な集団による取り組みであり、その全体像を合理的に管理することが難しい可能性があります。全社的な取り組みや工場、事業所ごとの品質管理を目指すのであれば、ISO 9001の取得がおすすめです。

ISO9001とは、自社の製品・サービスの品質管理に関する国際規格 です。ISO9001では、ただ品質向上を目指すのではなく、顧客満足の達成を目指しています。そのため、Q(quality)C(cost)D(delivery)という品質・価格・納期の3つのバランスを保ちながら高めていくことを重視しています。

ISO9001の詳細は、以下の記事をご覧ください。

関連記事:ISO9001とはなにか?導入企業や他の規格との違いを徹底解説!

ISO9001取得のメリット

ISO9001取得のメリットには、以下のようなものが挙げられます。

  • 業務効率化・生産性向上
  • 製品・サービスの品質向上
  • 取引先や消費者からの信頼獲得
  • 取引先の拡大
  • 公共事業の入札加点や参加条件を満たせる

ISO9001認証 取得は、自社の業務体制が国際的な基準に達していることの証明になるため、取引先や顧客からの信頼を獲得できます。また、組織体制をマネジメントシステム化することで、事業体制を強化できます。このように、ISO認証取得の取り組みは組織内外でさまざまな効果を発揮するのです。

ISO9001を取得する方法

ISO9001を取得するには、以下の2つの方法があります。

  • 自社取得:自社で取得する方法
  • コンサル取得:プロのコンサルティング業者にサポートを依頼する方法

取得する企業の多くが、コンサル取得を選択しています。というのも、自社にISO9001に精通している人材がいない場合が多いためです。ISO9001に精通し、自社と同じ業種や企業規模の取得サポートの経験があるコンサルタント会社に依頼することで、自社に適したマネジメントシステムの構築・運用が可能です。

また、月額の依頼料がかかりますが、総合的には取得にかかる労力・期間・費用のいずれの面で自社取得よりも負担を少なく取得できることがほとんどです。そのためには、信頼できる実績豊富なコンサルティング業者を選ぶことが大切です。

コンサルティング業者の選び方や料金相場については、以下の記事をご覧ください。

関連記事:ISOコンサルタントの必要性は?選び方やサービス内容、料金相場を解説
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まとめ

QCとは、品質管理にかかわる活動のことです。アメリカ発祥の技法でしたが、日本ではトヨタ自動車が採用したのちに日本独自の方法に発展させたことで、日本製の品質向上につながりました。

業務効率化や顧客満足度の向上が期待できるQCサークル活動ですが、最近では形骸化により活動が衰退してきています。目的を明確にし、適切なQCサークル活動を目指しましょう。

またQCサークル活動がうまくいかない場合やより良い品質活動を目指し、事業体制を強化したい場合にはISO9001の取得がおすすめです。信頼できるコンサルティング会社に相談してみましょう。

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