高齢社会となった日本にISO9001は必須となった

監修残田康平
著者:ISOプロ担当者
投稿日:
更新日:2020年05月19日

ご存知の通り日本は、どんどん高齢社会に向かっています。内閣府が発表した数字によると、2015年の段階で65歳以上の人口は全体の約26.5%です。驚くことに4人に1人以上が高齢者…それが我が国、日本。そして、この先もどんどん高齢化は進んでいくのは明らかです。
さて、何故このような話をしているのかといいますと、高齢社会だからこそISO9001の需要が各業界で高まっているからです。このまま需要が高まり続ければこの先、国際規格は多くの企業にとって必須になっていくでしょう。ここでは、高齢社会とISO9001の密接な関わりについて紹介します。

公営機関でもISOを取得するようになった

ISO9001は商品やサービスの品質を保証するものですが「高齢者にこそ安心できる商品やサービスを提供するべき」という動きが各方面で始まっています。その動きは民間企業のみならず、既に公営機関にも広がっています。
たとえば、名古屋市のバスを運営している名古屋市交通局です。名古屋市交通局が運営している公営バスは、2006年から「市営交通事業経営改革計画」を打ち出し、その一環としてISO9001を取得しました。
国際規格取得の理由は、バスの利用者に高齢者が多く、彼らに質の良いサービスを提供するために必要だったからです。
名古屋市交通局は公営バスの運営をサービス業として考えました。その結果、接客サービスの向上を組織で意識するのであれば「国際規格の取得が有効」と考えたのです。
高齢者をはじめとする多くの利用者に「サービスの質が変わった」と感じてもらうために、社員1人1人が接客サービスの向上を目指す目的です。
このように、公営機関ですら国際規格を意識しているのです。民間企業ならば、なおさら意識しなければならないでしょう。
だからこそ「今後、この国では国際規格が必須になっていくであろう」と申し上げているのです。

介護施設の取得も増え始めた

高齢社会の進展と共に需要が高まっていくのが、老人ホームや老人介護施設です。
「より良い介護サービスを受けたい」と考える人は非常に多いので、同業他社との差別化を測るためにISO9001は有効でしょう。
多くの介護施設では、サービスの向上を目指し、その意思を前面に打ち出してはいますが「当施設のサービスは良いです」と言うだけでは説得力に欠けます。しかし、国際規格を取得していれば説得力は増します。「第三者のお墨付き」の効果が発揮されるからです。
利用者に向けての説得力があると同時に、国際規格を取得している施設では、働く人 達の意識も大きく変化します。それぞれの社員が、顧客満足について意識するようになり、自分から進んでより良いサービスを考えて仕事をすることになるからです。特に介護施設では、利用者のみならず、利用者のご家族も顧客と認識しサービス提供していく必要があります。
どんな仕事でも一緒ですが「人に言われて仕事をする」のと「自らの意思で仕事をする」のとでは大違いでしょう。
その意識の差は、当然施設の利用者にも伝わります。結果的には、組織の強化へと繋がっていくのです。
このような社員が多くいる施設は、サービスを受ける当人はもちろんのこと家族も安心することができ、その施設を選ぶ判断基準にもなります。

国際規格には、人手離れを防ぐ効果もあるかもしれません

ISO9001を企業で取得することで、社員の定着を測る効果もあります。
社員が国際規格を意識することで、社内での自分の役割が明確になり仕事にやりがいを感じる効果もありますし、仕事がマニュアル化されることで仕事もやりやすくなり、職離れを防ぐ効果もあるのです。
業界によっては、人手不足の悩みを抱えていることも多いでしょう。たとえば、土木をはじめとする建設業界では若手が定着せずに社員の高齢化が進んでいます。高齢者の引退によって、仕事がうまく引き継がれずに困っているケースも多いそうです。
このような問題を抱えている業界こそ国際規格が有効です。
若手の職離れを防ぐと共に、仕事を 文書化 しておくことで新人が自分のやるべき仕事を把握しやすくなるからです。また、ISOの 要求事項 内でリスクに対する取り組みも要求されているため、人手不足をリスクと捉え、組織として対策をすすめることもできるのです。
仕事がマニュアル化されれば、高齢の社員が引退してしまった後のダメージも最小限で済みます。
ですから、建設業界に限らず 職場 に高齢者が多い企業はISO9001の取得を前向きに検討するべきでしょう。
このように高齢社会は、サービスを受ける側だけでなく、働く側にも大きな影響を与えているのです。

まとめ

今後、高齢化を止める方法はありません。商品やサービスを提供する側でも受け取る側でも、高齢化は進んでいきます。
ですから、各企業で高齢社会が今後も進んでいくことを前提に物事を考えていく必要があるのです。
「高齢者の全員が」とは言いませんが、高齢者の多くは多少のお金を払ってでも質の良いサービスや製品を求める傾向にあります。だからこそ「より良いサービスや商品の提供」が、客観的にわかりやすい国際規格の取得が、各方面で有効になっていくのです。
第三者が認証する国際規格の取得は誰の目から見ても平等ですから、多くの高齢者にとってISO9001の有無が、サービスや製品を選ぶ判断基準になっていくでしょう。

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この記事の監修者情報
残田康平 (ISOコンサルタント)
約5年間ISOコンサルティング会社で累計200社以上のISO構築に携わってきました。現在はISOプロのISOコンサルタントとして活動中。企業の得意・不得意を引き出しつつ、自社にピッタリなISOを構築することが得意です。これからISOに携わる人々にわかりやすい言葉で情報発信をしています。
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