ISO9001の内部監査でチェックするポイント

監修残田康平
著者:ISOプロ担当者
投稿日:
更新日:2020年05月18日

ISO9001を取得したなら、内部監査を行ない、社内のルールが適切に活用されているかを確認していきます。ただ内部監査を行なうにしても、チェックする項目があり、それは社内改善のために行なうものであり、決して適当に行なってはいけません。

マネジメントシステムの適合性

まずはISO9001の規格要求事項 に適合しているかをチェックします。次に自社で定めたルールに運用が適合しているかチェックします。
つまりこれは、決まったことが守られているかをチェックする部分となります。適合性のチェックであり、規格要求事項との適合性をみるのです。

ISO9001を取得するときには、規格要求事項が決められていますので、それに沿いルールを作成したはずです。そのルールが適合しているかを見ます。このときもチェックリストを作成し、それに基づき規格要求事項と照らし合わせていきましょう。ただ何度も内部監査を行なうと、適合していて当たり前となり、チェックが疎かになることも多いです。

最終的には、適合しているかどうかを見て、改善を促していけるようになるのが理想です。また審査のためだけにルールと適合させても、それは意味をなしません。 行い方としては、監査基準はISO9001規格や自社のルールです。それに対し、守られているか見るには、現場での実証や証拠などを見ていきます。

実際に会社の現場での業務内容を見て、適合しているか確認するのです。そしてこの内部監査は、企業の実力をさらけ出す機会でもあり、社内のシステムがどれだけ成熟しているかもわかってきます。

もちろん適合していると良いのは間違いありませんが、もしも不適合という部分が見つかれば、それは改善するチャンスであり、社内システムを良くするチャンスでもあるので、是非とも有効活用すべきです。

組織のルールが規格要求事項に適合しているか、ルール通り運用されているか見るには、客観的証拠が必ず存在します。規格要求事項があり、会社でのマニュアルや目的があり、マネジメントシステムの導入は狙い通りかを見ます。

  • 品質方針は作成され、従業員に認識されているか
  • 品質目標を設定し、進捗を管理しているか
  • 不適合が発生していれば、識別し管理されているか
  • 不適合に対する是正処置は実施されているか

このように、規格要求事項や自社のルールで要求されていることを、確実に実行できているのか、定期的に確認することが求められています。

マネジメントシステムの有効性

マネジメントシステムはあくまで仕組みであり、それは入れ物にすぎません。中身が伴っていなければ効果を発揮できず、有効性がなければなりません。
また、マネジメントシステムが適合している前提で、有効性の監査は実施されます。
リーダーシップを発揮せず現場でのマネジメントシステムが形骸化している、日常業務の中で、どこからも要求されていない書類作成に膨大な時間を費やしている、意識の共有が図られず活用できない等、ルールは守られているが、役に立っていない内容がないか定期的に確認します。

例えば、20年前に構築した仕組みをまったく見直さず運用している場合、経済・技術などの外部環境も大きく変化しているため、当初は役に立っていたルールも、現在では無意味はものとなっていることもあり得ます。

通常は、内部監査は社内の人間が行なうときは、他部門の人間がその部門の監査を行ないます。そしてこのような上記の3つのポイントに沿って、社内のルールが有効に機能しているかをチェックします。そして以下の2点を重視すると、内部監査を有効に行えます。

内部監査はシステム機能をチェックする仕組み
その会社の仕組みが不十分であり、やるべきことが守られず、良くするためには何が必要かわからないというのであれば、問題点を改善できません。
内部監査を通して経営トップはシステムの運用状況を把握します。そのために、内部監査員は経営者の目と耳の役割も果たします。

内部監査は組織の問題を発見する仕組み
問題のない企業は存在せず、必ず何かしらあります。その問題を発見するのが内部監査での大きな役割です。

たとえば顧客のクレームは、社員も把握しやすい問題と言えます。
ただここでやっかいなのは、見えない問題です。これは潜在的な問題ということになり、発見するのは容易ではありません。

もしも発見してもすでに手遅れかもしれません。
内部監査ではこの見えない問題を如何に発見するかも、重要な役目です。

内部監査は、このようにして3つのポイントを重点的に監査していきます。もちろん監査するからには、それは会社のシステムの改善に役立てていかなければなりません。ただ右から左へと流れに沿って行なうだけでは、しなくても何ら問題はありません。

改善点を見つけていかなければならないので、内部監査を行なう社内の人間は、それだけの力量のある人間を任命するのが好ましく、適任者がいなければコンサルタントにお願いした方がいいでしょう。

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この記事の監修者情報
残田康平 (ISOコンサルタント)
約5年間ISOコンサルティング会社で累計200社以上のISO構築に携わってきました。現在はISOプロのISOコンサルタントとして活動中。企業の得意・不得意を引き出しつつ、自社にピッタリなISOを構築することが得意です。これからISOに携わる人々にわかりやすい言葉で情報発信をしています。
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