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HACCP(ISO22000)導入の義務化と零細企業の取り扱いなどの詳細

ISOプロ担当者

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この記事は2017年8月16日に更新されました。

HACCPやISO22000は、いずれも食品危害を防止する目的で誕生しました。

現在、厚生労働省は食品衛生管理の世界統一基準であるHACCPの導入を義務化に向け、法律を調整している段階です。義務化の対象は食品製造事業を中心におよそ350万施設に上ると言います。

ここでは、HACCP(ISO22000)の基礎知識と零細企業への対応策について、紹介致します。

HACCPとISO22000

HACCPとISO22000は、どちらも食品衛生や検査に関わる品質管理基準です。しかし、この両者には、国際機関認証なのかどうかなど、明確な違いが存在します。

まずは、それぞれの特徴について概要の説明を致します。

HACCPとは、食品の製造および加工工程段階(施設衛生管理等)で食中毒の原因になりうる微生物や異物混入を予測し、食品危害が発生しないように食品製造事業の企業が自ら監視・検査・指導や記録を進める方法です。

1993年から統一基準の設定がスタートし、欧米を中心に義務化が進みました。ただし、あくまで国際機関の保健衛生制度や運用基準ではなく、国や業種によって異なるケースも多いです。

一方、ISO22000は食品安全の国際規格(ISO)として導入されています。食品管理や保健衛生など、具体的な内容自体は会社ごとに策定できますが、国際規格(ISO)が世界共通で用意されていることから、信頼度が高い食品衛生管理システムです。

また、現在の食品衛生管理手段が最善と考えず、PDCAを強化しながら保健衛生に努め、製造段階での食品衛生管理や検査など、継続的に改善することを目的としています。

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HACCPの中小事業者導入時の取り扱い

日本国内でHACCPを導入しようとしている背景には、2020年の東京オリンピックが影響しています。世界中からお客様が訪れるにあたって、近年頻発している食品の異物混入事件などを、保健衛生指導を行い解消しようとする動きです。

HACCPは日本国内での導入実績は、食品製造販売額100億円以上の企業の87.4%が導入しているのに対し、食品販売額50億円以下の中小事業者ではわずか33.5%しか導入実績がありません。その理由は、中小事業者の場合、HACCP導入に対する費用や人員確保が負担になってしまうからです。

農林水産省の調査によると、中小事業者からは「施設整備に多額の資金が必要だ」「導入にかかるコストが大きい」「従業員研修や指導の時間が取れない」といった意見が見受けられました。しかし、海外から食品衛生管理の品質の低さが指摘を受けているのです。

日本からの輸出時も重要な制度

HACCP(ISO22000)の導入は、日本が世界に対して輸出競争力を付ける意味でも重要な制度です。日本からの輸出時、日本政府機関や国内の第三者認証機関がHACCP認証をしないと、輸出できない地域があります。

例えば、EUやアメリカでは水産物や水産加工品、牛肉、アジア圏の国では牛肉など、海外ではHACCP認証導入を必要としているのです。

世界から見た日本は、食品衛生管理のレベルが低いと指摘を受けることも少なくありません。EU向けのHACCP導入を行った水産加工施設数を見ると、1位がアメリカ、2位カナダ、3位中国といったランキングですが、日本はランキング中33位です。

先進国に限らず、世界全体で見ても決して上位とは言えない結果が出ています。

中小事業者では、HACCPをそのまま導入および運用することは現実的ではないと考えられます。そこで、厚生労働省が現在検討中の制度では食品の保存温度の日誌管理など、一部の要件や制度を簡略化して導入を進め、支援しようとしています。

ただし、中小事業者でも今後、HACCP基準に対しての理解を進めなければなりません。

国による長期的な支援と日本企業の考え方が課題

HACCP導入の義務化は国策的な要素が強いです。しかし、現実的には施設設備投資へのコストを始め、さまざまな負担が影響しているため実現できていません。

急速な導入は現実的ではありませんが、2020年は目前に迫っている状況で国はどのような対策や支援を打ち出しているのでしょうか。

例えば、当初は2013年6月末期限まで利用できた「HACCP支援法」は、2023年6月末まで延長されました。制度の内容は、HACCPのための施設整備を目的に、長期間かつ低金利での融資をするものです。

食品への微生物汚染防止を目的に、従業員向けに手洗い施設を建設する場合、低金利で融資借り入れの支援を受けることができます。

「HACCP支援法」の継続と義務化は、零細企業でHACCP推進を後押しする可能性があるでしょう。

HACCP(ISO22000)の導入に際し、多くの日本企業で行われてきた「経験とカン」は通用しなくなると考えられます。

今まで以上に科学的な検査や検証による、食品の安全性を保障する必要があり、従来のような方法では通用しませんので、導入を積極的に検討しましょう。

まとめ

HACCPの義務化に向けた制度検討が行われている時期ですが、HACCP(ISO22000)に対する理解と科学的検証のために統一基準を設定することは重要です。

中小事業者での取り扱いも意識し認証を目指しましょう。

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