ISO14001を持つ土木建築会社がやるべき行動とは
ISO 14001では事業による環境への負担を最小限に抑え、継続的に問題を解決し続けられるシステムの構築を求められることになります。
土木建築会社がISO14001の取得を目指す場合、どのような活動をしていけば良いのでしょうか。
事業活動が与える環境影響を正しく知る
ISO14001は、企業の生産活動が環境に与える負荷を軽減させることを目的に作られた国際規格です。
土木建築会社では、土木作業や建築作業を行うことによって、自然の一部に対して人工的な力を加えることになりますので、負担をかけてしまうことは否めません。
ならば土木建築といった仕事は改善の余地が無いようにも思えますが、重要な論点はここではありません。
最も肝要なことは、自然への負担をいかに軽減できるか、という点にあります。そのためには、この仕事に従事している人全員が、仕事を通して自然へかけてしまう影響、負担について正しく評価、認識していく必要があると言えます。
ここで注意しなければならないのは、企業の営利目的の活動のみが対象となっているわけではないという点です。
ISO14001にてチェックされることは、例えば建設業者ならば建設中にかかる自然への負担だけではなく、裏方として活躍している事務所の中にまで及ぶことになります。
不要な紙をすぐに捨ててしまうのではなく、再生紙として活用したり、極力ゴミを出さないようにしたりなど、会社全体として、いかに負担を軽減させられるかが求められることになります。
そのためにも、社員の行動によってどのような影響が出るのか、という点は評価検討する必要があります。
ISO14001の基本構成要素はPDCAサイクルと呼ばれるシステムとなり、それぞれ、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価と見直し)、Action(問題点の改善)を意味しています。
事業が自然へ与える影響が調査されていることも重要ですが、それと同程度にPDCAサイクルがきちんと機能しているかどうか、という点も重要になってきますので、まずは社内にてこの辺りの勉強から始めていく必要があるでしょう。
従業員への教育を行う
ISO14001を取得するためには、一部の人間だけが取り組めば良いというわけではありません。
これは地球規模の話にも通ずる部分があり、例えば自分一人がゴミを捨てずに再生可能エネルギーとして活用したとしても、個人にできることは限られており、理想的な自然を維持させるために寄与できるとは限りません。
企業内でも同じで、社員の一人ひとりがそれぞれ、ISOについて知り、自然への負荷についても知ることで、初めて社会的にも効果が現れることになります。
知るためには、経営者側から勉強の機会を与えなければなりません。また、教育と言っても様々なものがありますが、ISO14001で求められているものは、組織が計画した目標達成に必要な力量を確実に満たすための教育を実施することです。
本業とは関係のないように見える環境教育のみではなく、工事のミスを低減させ、無駄なコストを発生させないようにするなど、本業と直結した内容も該当してくる可能性があります。
実際にどのように従業員の教育をしていく方法があるのか、この具体策については、おおよそ2通りの方法が考えられます。
まず1つ目は、経営者のみが学び、それから仕事を通して従業員へと教えていく方法です。経営者1人だけが学んだ後、社内制度改革を行い従業員に教育の一環として強制することによって身に付けさせるということになり、自主性が損なわれてしまう可能性がある点が危惧されます。
2つ目は、勉強会を開いたり、研修をしたりして、社員の能力向上へとつなげるという方法です。こちらの方法は高い自主性の維持が可能となりますが、セミナーへの参加費や教材費がかさんでしまう可能性があります。どちらも善し悪し、といったところかもしれませんね。
環境目標達成の取り組みを行う
一通り学び終わった後には、実際に取り組んでいくことになります。
これはPDCAサイクルにおけるDo(実行)とAction(改善)に位置することになりますが、それ以外のPlan(計画)やCheck(評価と見直し)を度外視するというわけではありません。
企業として取った行動は、全て評価と見直しを行い、新たな計画を立てていくことも重要になります。PDCAサイクルの制度が一通り確立した後は、新たに入ってきた従業員の教育につなげることもでき、周囲の人間がサイクルを維持していく限り、自然を保護するという精神や理念が社内に息づいていくことになります。
環境目標を達成するためには、経営者と管理責任者のみが活動するだけではいけません。全従業員一丸となって目標達成のための行動を起こさなければいけないのです。
一人だけの行動では大きな結果を出すことはできませんが、全員で行動することで大きな結果を出すことも可能となります。
行動した結果、未達成ということもあるでしょうが、達成できないものは悪というわけではなく、理想としていた目標とのギャップを分析することでより良くしていくことが求められています。
このように、PDCAサイクルを回し続け、組織の課題解決へと繋がる取り組みを実施してください。
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