2019年4月からついに開始した働き方改革ですが、中小企業を対象とした労働関連法の施工は2020年から本格的に開始します。働き方改革関連の報道もある程度落ち着きを見せていますが、まだまだ自社の働き方を改革することができたという企業も少ないのではないでしょうか?

今回の働き方改革では、有給休暇取得の義務化、残業時間の明確な規制、同一労働同一賃金制への転換などに取り組むことが最低限のラインとしてありますが、この機会に自社の労働に対して見直しを図ろうとする事業主も増えてきています。

そこで注目したいのが、ISO45001です。——今回は、ISO45001に取り組むことでどのような「働き方改革」を推進することが可能なのかということについてご紹介していきたいと思います。

ISO45001とは

ISO45001とは、労働安全衛生マネジメントシステムに関する国際規格 で、企業の「安全意識の向上」「労働災害の軽減」「法令遵守の自律的活動の推進」の普及を目的として策定されたものです。

労働安全と言えば、「建設現場での事故防止」や「工場などにおける不慮の事故の低減」のようなイメージを持ってしまいがちですが、ISO45001は建設業界や製造業にとどまらず、様々な産業で活用することが可能な規格です。——というのも、ISO45001は労働者の肉体的な健康だけでなく、精神的な健康を保護するという企業の責任を全うするためにある規格であるからです。

ISO45001を導入することで企業は労働者の肉体的・精神的な安全水準を継続的に向上させ、労働者満足(ES)の向上や社会的信頼感の獲得、採用活動での訴求ポイントを得ることが可能です。

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なぜISO45001を取得すべきなのか?

今回の働き方改革は、単なる「法規制の追加」なのでしょうか? もし労働者の誰もが自社の労働環境に関心がなく、労働関連法に関する知識が全くないというのであれば、おそらく単なる法規制の追加で終わることになるでしょう。

——しかし、世の中の労働に対する捉え方というのは変わってきています。例えば、ある牛丼チェーン店が従業員一人に店舗を切り盛りさせたことで、テレビ・インターネットで批判を受けることになっていました。某広告代理店の社員が過剰労働と職場環境から来るストレスによって自殺に追い込まれたこともありました。

労働問題は最早、雇用主と労働者の当事者同士の関係だけではなくなりつつあるのです。今はインターネットで何でも調べられる時代ですから、労働問題があったらそれだけで顧客からの信頼を損ねたり、採用活動に悪影響を及ぼしたりする可能性もあるのです。

しかし逆を言えば、労働安全水準の高い職場は社会的信用を勝ち取るためのチャンスにもなりますし、採用活動でも大きな武器になります。ISO45001は第三者認証 によって取得可能なマネジメント規格で、労働安全衛生水準の継続的な改善ができている組織でなければ取得することができない規格です。つまり、信用力の高いISOという国際的な組織のお墨付きをもらうことができるのが、ISO45001というわけなのです。

働き方改革とISO45001

では、働き方改革とISO45001にはどのような関係があるのでしょうか。——結論から申し上げると、直接的な関係はほとんどありません。日本政府は企業にISO45001基準の労働安全衛生マネジメントシステムを導入してほしいとは考えていないからです。

ISO45001はあくまで労働安全衛生マネジメントシステムであり、労働者の安全衛生水準を向上していくことができる「仕組み」を認証する規格です。ISO45001における労働安全衛生マネジメントシステムは、「現時点で安全かどうか」は評価されません。(※もちろん、法令遵守というのは最低条件ですが…)マネジメントシステムに求められるのは、「継続的に改善していくことができるかどうか」なのです。つまり、企業の自主的な取り組みを推進するという要素が強いのです。

一方の働き方改革は、労働基準法を始めとする労働関連法案に関する法案を整備し、サービス残業や長時間労働問題を是正、多様な働き方ができる社会の実現を目指すものです。働き方改革は有給休暇取得の義務化や同一労働同一賃金制の導入による「企業が達成すべき最低限の労働環境の整備」の底上げだと考えたほうが良いでしょう。

これらはどちらも「労働」というものを対象としていますが、そのアプローチの方法は異なるものなのです。

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働き方改革による影響に注目しよう

しかし、だからといってISO45001に取り組まないほうが良いというわけではありません。労働安全衛生水準の向上だけでなく、先にも述べたように、ISO45001は企業の自主的な労働環境改善を推進するものでありますから、ISO45001を取得することは採用活動や社会的信用力の獲得という様々なメリットがあるのです。

働き方改革によってこれからはますます労働者の「労働環境に対する関心」は高まりを見せてくるでしょう。そうなることを見越して、ISO45001を取得しておくことは、合理的な選択だと言えるのではないでしょうか?

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