人材派遣業がISO27001を取得する目的

監修残田康平
著者:ISOプロ担当者
投稿日:
更新日:2020年05月18日

コンピューターの普及や、外部と通信できるシステムが多く構築したり、スマートフォンやタブレット端末が普及したことによって、情報は誰でも簡単に得られるようになりましたが、それに伴ってコンピューターウィルスなどの被害も拡大してきているため、情報の機密性は重要視されるようになりました。

IT業界では一般的になったISO27001ですが、人材派遣業においても導入するという動きが生まれてきています。

派遣スタッフに信頼してもらうため

ISO27001は、情報セキュリティを管理するための仕組みを作ること、そのシステムの国際規格です。ISMSと呼ばれることもあり、これを導入している企業は、情報セキュリティにおける信頼度が非常に高いという評価を得ることが可能です。

「情報」というキーワードが入ると、IT業界やSEといった仕事に就いている人や、企業が導入するものだと考えられがちですが、ISO27001はIT業界だけではなく、様々な業界にて導入されています。その理由は企業が持つ機密情報の重要性と、社会における情報の立ち位置にあります。

人材派遣業をしている企業もその一つです。派遣スタッフの個人情報や、人材を派遣している顧客に位置する企業の機密情報を守るという目的で、ISO27001の導入を目指す動きが出てきています。狙いとしては、派遣スタッフが安心してサービスを利用できるようにするため、そして顧客企業からの信頼を得ることが浮かび上がります。

たしかに、情報漏洩のリスクまでしっかりと配慮しているサービスならば、サービスを利用する側からすると安心です。

様々な事件が発生したことによって、個人情報の重要性が叫ばれるようになった昨今では、個人情報保護法という法律が誕生するまでに至り、個人が持つ住所や電話番号といった情報は適正に守らなければならないようになりました。個人情報が漏れてしまうことは、大きな犯罪へとつながる可能性がありますので、企業は顧客の情報を扱う上で細心の注意を払わなければなりませんし、顧客データや企業の機密情報はもちろん、スタッフの個人情報にも同じだけの注意を払わなければなりません。

ISO27001を取得することで、これらの情報を保護する仕組みを構築することができます。派遣スタッフの信頼を勝ち得るために、人材派遣業がこれを取得することは非常に有意義だと言えるでしょう。

会社のシステム化を推進するため

ISO27001はシステム(制度)を構築するためにも有効に働くことになります。この国際規格を導入するためには、認証機関による審査を通過する必要があり、システムを構築できているのか否かという点が争点になります。この基準を満たすことで、人材派遣業務においても効率化が期待できるでしょう。

システムの基本となるのがPDCAサイクルで、計画と実行、評価見直しと改善というサイクルが構築されているかどうかによって認可を受けられるか否かが決まるため、導入のために制度の改革を行うことで、会社内のシステム化を推進することが可能になります。データの管理方法のみが重要というわけではなく、どのように管理するか、また、問題が発覚した場合にはどのように改善していくかという、システムの運用方法まで必要とされることから、ISO27001はシステム化を推進するために大きく貢献することになるのです。

具体的には、企業の持つ情報の機密性・完全性可用性を確認し、対策を講じているかどうかが問われます。機密性とは「権限のない人物が情報にアクセスできないようにすること」、完全性とは「情報が改ざんされず、正しいものであること」、可用性とは「情報にアクセス可能であること」を意味しています。

社員の情報セキュリティ意識を向上させるため

社内の機密情報はセキュリティ上、誰でも全てを知ることができるというわけではありませんが、場合によっては平社員でも仕事をする上で一部の機密情報を持ち出さなければならないケースもあります。このケースの場合、セキュリティ意識が低い社員が情報を扱ってしまうと、ふとした拍子やちょっとしたミスによって情報が漏えいしてしまう危険性もあります。

情報管理ISOを取得することは、社員一人ひとりのリスクマネジメント能力も育むことになりますので、結果的に情報漏えいというリスクを低減させることにもつながります。

また、社員の情報セキュリティ意識が向上することは、取引先の企業からの信頼度を高めることにもつながるという点においてもメリットを発揮することになり、社員から派遣社員への教育にもつながると考えられます。

セキュリティ意識を持った人材が派遣されることになれば、更にクオリティの高い人材派遣サービスへとつながることになりますので、ここまでを総括すると、情報管理ISOの導入によって、会社にとってプラスなことが連鎖的に発生していくことになるのです。

人材派遣業者がISO27001を取得することの目的は、サービスを利用することになる派遣スタッフ社員の個人情報を保護することや、会社のシステム化を推進すること、また社員のセキュリティ意識を向上させることにあります。

ISOを導入するのは、IT業界に限った話ではなく、どのような業種であったとしても、企業にとってプラスにつながります。

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この記事の監修者情報
残田康平 ( ISOコンサルタント )
約5年間ISOコンサルティング会社で累計200社以上のISO構築に携わってきました。現在はISOプロのISOコンサルタントとして活動中。企業の得意・不得意を引き出しつつ、自社にピッタリなISOを構築することが得意です。これからISOに携わる人々にわかりやすい言葉で情報発信をしています。
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