高齢者福祉の現場における個人管理のポイントと「ISO27001」

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ISO27001とは、ISOの規格の1つです。各企業では、顧客情報や自社が扱う帳簿など外部に漏洩してはいけない情報がたくさんあります。それ以外にも従業員の個人情報なども含まれます。こうした情報が外部に漏れだしてしまうリスクを事前に確認し、企業内で扱う上での方法や管理方法を向上させる国際規格がISO27001です。

情報リスクもISOではシステム化して考えます

ISOとは、国際間でサービスや商品のやり取りをスムーズに行うために定めている共通の基準となります。ISOから認証許可を受けることで、国際間だけでなく国内の取引でもそのまま適用されます。ISOの認証は、第三者からきちんと評価を受けている状態なので、外部からも信頼をしてもらうことが可能です。

ISOには品質管理という概念があります。自社が扱う商品やサービスを生み出すためには、商品自体を「こちらはきちんとした商品ですよ」とアピールしても信頼されるのは難しいです。そこで、ISOでは商品やサービスを提供するための計画性や経営理念などを確認し、それが適正と判断したときに認証を与えることになっています。この発想はISOの基本的な概念となっており、ISO27001においても同じです。各企業が扱う情報の個人管理状態などを確認し、その情報管理状態が適正であれば認証を受けることが可能です。

ISO27001を取得する一般的な方法

ISO27001を取得するためには、自社が扱う情報にどのようなものがあるか確認した上で、特に大事な情報はどれか特定します。そうした情報が、他者に簡単に見られる・盗まれるなどトラブルが起こらないように対策を打ち出し、マニュアルや帳票などを作成し、それを実際に企業にて遵守していることを記録していきます。これらの手順を一定の期間行い、ISOの審査員による訪問審査と記録のチェックにチェックに合格することで、認証を受けることが可能です。

取得するには、長くて1年は見ておくほうが賢明です。まず、情報の洗い出しを行うと共に情報リスクを確認し、次に対策マニュアルをはじめとする書類を作成していきます。ここまでで、長くて半年はかかります。そのマニュアルで決めたことを企業内で3か月間運用し、その後に初めてISOの1次審査を受けることができます。次の1か月後に2次審査を受けることができ、それをパスすれば合格がきまります。

認証を受ける上で大事になってくるのが、情報が漏洩しないようなマニュアル作成と、それを実行したことを裏付ける記録の作成です。ISOがマニュアルとして要求してくるものには、自社で取り決めた情報管理をまとめたISMSマニュアル、情報管理の方法についてまとめた運用マニュアル、管理方法の適用範囲をまとめた適用宣言書、実際に管理したことを裏付ける帳票となります。

これらのマニュアルを作成する際、分厚ければいいと考える人もいますが絶対に辞めるべきです。分厚いマニュアルは作成自体に時間が掛かるだけでなく、読む気もなくなってしまいます。ISOが大事にしているのは、社内で決めた情報に対する取り決めを、どれだけ守ることができているかどうかです。誰にも読まれず、引き継ぎ時に嫌がれるようなマニュアルでは、審査員からも煙たがられるだけです。コンパクトで、必要最低限のことが書いてあるマニュアルを作成することが大事になってきます。

介護職の人がISOを取り入れるメリット

今ではISOに入っている企業が大半で、中小企業なども続々と取得している動きがあります。高齢者福祉など介護施設でもISO27001を導入する動きがみられており、施設を利用する従業員や利用者の情報を個人管理するようになっているのです。介護業の現場でもたくさんの情報を取り扱うことになるので、ISO27001を導入することで情報リスクの軽減と管理がスムーズになります。

ISO27001を高齢者福祉の現場でも取り入れると、情報システムの物理的セキュリティだけでなくデータの簡略化や管理システムの徹底を行うことができます。ISOを取り入れることで漏洩のリスクなどを管理できるのは大きなメリットですが、それを通して自社の情報に対するリテラシーの向上と共に、情報の整理ができるため組織のレベルの底上げにもつながります。また、自社だけでなく利用者や従業員の人たちにも情報に対する考え方の変化を促すことが可能で、個人情報をより強固に守ることが可能です。

特に、高齢者福祉の施設では利用者などの個人情報は漏れやすい傾向にあります。直接の利用者だけでなく、施設に預けているご家族のプライバシー情報への配慮も求められます。ISOを通して情報への理解が深まることで、高齢者福祉施設で不必要に情報が漏洩するという事態が徐々に減ってくるのです。

情報に関する整理を行うことにより、利用者だけでなく従業員にも意識改革が働くのは大きなメリットです。自社の情報に関する扱い方が明確になることで、各従業員が行うべき役割がわかり、自然とモチベーションもアップするようになります。情報の個人管理をしっかり促すことで、施設全体のレベルの底上げを行うことも大事な発想です。

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