ISO27001が必要な場合と取得のタイミング
どのような業種であっても取引先がいて、それに伴う情報があり、それらを管理するための知識や具体的な施策が求められています。そのような中で、情報保護に関する国際規格であるISO27001 の取得は非常に重要な目安として考えられています。 ISO 27001とは、情報セキュリティマネジメントの事で、企業が管理する情報が、不正アクセスやコンピューターウィルスによる被害、情報漏洩などのリスクを減らし、そうした被害が起こる前に適切な予防措置を行うことを目的として取り決められているISO規格です。では、企業としていつこうした国際規格を取得したほうが良いのでしょうか。そのタイミングをご紹介します。
■いつ取得に動くべきか
企業としてISO27001は自社の情報セキュリティの安全性を示すうえで重要な規格です。ですから、多数の人材に関する情報を管理するケースなど、たくさんの個人情報を扱う企業の場合はまずこの規格を取得することに成功しないと、社会的な信用を得ることは難しいといえるでしょう。もちろん、会社の規模や業種によって扱う情報の種類や機密性は変わってくるものの、基本的には外部に流出してはいけない情報を多かれ少なかれ扱うことになります。IT化によって便利になる反面で、適切な処置を講じていないといつ不正アクセスやコンピューターウィルスによって大切な情報が漏洩したり、消去されたりするかわかりません。そうした危険を避けるために、なるべく早くISO27001の取得には乗り出したほうが良いかもしれません。
また、取引先の取引条件として、ISO27001の取得が求められる場合もあります。取引先にとっても、大切な情報を開示する際に、その機密性がしっかりと保証されるのかどうかは非常に重要な要素であり、信頼のうちに取引を行い互いの利益を追求していくことは互いの組織の発展にとっても重要な要素です。もしも、この規格の取得がないと、かなりの分量のチェックリストを用いて人材と時間を割きながら定期的な診断が求められることもあり、ISO27001の取得は企業にとって情報セキュリティに関する費用の節約にもなります。
■仕事の受注内容や企業の発展によっても取得が必要になる
ISO27001の取得がなくても企業として十分に発展することはあり得ます。しかし、企業として更なる発展を目指すうえで、このISO規格の取得はぜひとも目指したいところです。企業の発展の節目として、上場する時が挙げられます。上場のタイミングで、今まで以上に組織の管理体制や組織力の強化を行うこと、そして情報を保護する面で大切な措置を講じることは企業イメージとしても重要な要素となるでしょう。
また、仕事を入札する条件として、ISO27001の認証取得を掲げている県もあります。そうした入札条件に適う上でも、認証取得が急務となる時もあるでしょう。いずれにしても、認証取得は行っておいて損はありません。集中的に取り組んで短期取得を目指すこともできますし、じっくりと取り組みながら徹底的に自社のシステムを見直し、認証取得に動くこともできます。
■人材派遣業では特に必要な場合がある
人材派遣業とは、労働者を派遣して労働サービスを提供する雇用形態のことです。どれだけの人材を擁するかがこの事業を成功させるための一つの基準ともなるでしょう。膨大な人材の情報を管理することは、決して簡単なことではありません。IT化が進む中で、情報を瞬時に取り出し、派遣先に適切な人材の情報を確認するには便利な技術が開発されてはいるものの、ネット環境下においては、いつ不正アクセスによって情報が盗み見られたり、改善されてしまったりすることも考えられます。そのような情報保護の観点で問題を起こしてしまうと、人材の登録数が伸びなくなり、企業としての運営が難しくなるという場合もあるでしょう。それは人材を扱う企業としては、ライフラインを絶たれることを意味するかもしれません。ISO規格の認証を早めに行い、すでに認証取得が済んでいることを示すことができれば、内外における企業の信用にも大きく影響を及ぼすことでしょう。ですから、こうした企業がこのような情報資産を主に扱う際には、事業を開始してすぐ取得に乗り出す方がよいでしょう。初めのうちは実務に追われてそのようなISO規格の認証にまで人材も時間も回すことはできないと感じる経営者もいるかもしれませんが、何か問題が生じた後の会社としての損失を考えると、認証取得に向けた努力は決して大きすぎる犠牲とはならないはずです。
ITの発展によって情報の管理はより便利にスピーディに行うことが可能となっています。そのため、企業としてはより迅速に情報を引き出し、利益につなげることも可能となっていることでしょう。実務に追われがちになってしまうこともあるかもしれませんが、長期的な利益は情報セキュリティマネジメントがしっかりと構築されていないと望むことはできません。企業としての発展の過程では必ず必要になるといっても過言ではないこのISO規格をぜひ取得しておきましょう。
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