自社リソースはお客様のために!ISO取得のアウトソーシングという選択

クライアントプロフィール

株式会社プライム・ナンバーズ
代表取締役 コンサルタント 五十嵐美帆 様チーフコミュニケーター 川嶋美羽 様
課題
ISOの取得を意識していたが、自社リソースを割くことができなかった
業種
情報処理
規模
20名以下
規格
ISO9001,ISO27001

今回の“ISOプロが訊く”は、官公庁や国の機関向けに情報処理サービス(データベースのメンテナンス、データクリーニング、運用サポート)を展開している株式会社プライム・ナンバーズ様です。お客様の大切な“情報”を多く取り扱っている企業様がなぜISO9001とISO27001の同時取得に至ったか。また取得にあたっての課題やISOプロのサポートを受けるキッカケについて詳しく伺ってきました。

取得前課題
ISOの取得を意識していたが、自社リソースを割くことができなかった
取得後
ISO取得にアウトソースを使うことでスムーズな取得を実現

情報処理サービスを展開する株式会社プライム・ナンバーズ

--早速ですが、株式会社プライム・ナンバーズ様の業務内容を教えていただきたいと思います。具体的にどのような事業をおこなっているのでしょうか?

五十嵐様:
弊社は官公庁や国の機関向けに情報処理サービスの提供を行っています。具体的にはデータベースのメンテナンスやデータクリーニング、それに伴う運用のサポートなどです。その他にも利用申込の処理、IT導入のためのコンサルティングなどのサービスを提供しています。情報サービスを取り扱う仕事なので、お客様の大切な“情報”に触れる機会が多い業務です。

ISOを取得に至った経緯について

--なるほど。だから情報マネジメントシステム規格であるISO27001の取得が必要になってきたのですね。実際にISO取得を意識し始めたのはいつ頃だったのでしょうか?

五十嵐様:
ISOの取得は会社設立時から考えておりました。取得に踏み切ったキッカケとしては、会社設立から3年目を迎えた時、将来的な受注機会拡大のためISO27001とISO9001の取得を決断しました。前職も類似する業種の会社にいましたので、ISOは取得していて当たり前という認識が強かったです。

--ISO9001とISO27001の同時取得に至った理由について教えて下さい。

五十嵐様:
ISO9001とISO27001を取得した理由は2つあります。1つ目は入札要件として求められるケースが多いからです。入札に参加する上でISMSを持っていることはほぼ必須であり、QMSの取得も小さい規模の会社が競争力を持つためにいずれ取得すべきだと思っていました。
2つ目は社内ルールの明文化を進めることです。ISOの取得で、今までの業務進行を見直すことができ、文書に残すことで今後の業務に反映させたいと思っていました。
ISO9001とISO27001は共通部分が多く、いずれ両方取得するのであれば同時取得が効率的なため、最初から同時取得を前提として取り組みました。

弊社は直接受注の案件も多数ありますが、直接受注が多いからこそISOを取得することは大事だと思っていました。

  • ※QMS:品質管理システム。製品やサービスの品質を向上させる仕組みのこと。規格としてISO9001が存在。
  • ※ISMS:情報セキュリティマネジメントシステム。情報セキュリティのリスクを適切に管理する仕組みのこと。規格としてISO27001が存在。

アウトソーシングを利用した理由

--自社でISOを取得する知見をお持ちかと思いますが、今回どうしてアウトソーシングをしたのでしょうか?

五十嵐様:
弊社の従業員は全員、前職でISO9001とISO27001の取得・運用経験があるので、事務局にかかる負担が大きくなることも理解していました。そのため、今回アウトソーシングをすることにしました。これにより、自社リソースに対するISO取得のための負荷を軽減でき、お客様に提供するサービスに充てることができました。

--ISOプロにサポートを依頼した決め手はどのようなものでしたか?

五十嵐様:
今回のISO取得は書類作成の代行を重視していましたので、いくつかISOコンサルタント会社にお見積りをお願いしました。その中でレスポンスが早かったこと、ISO9001とISO27001の同時取得が可能なことからISOプロさんがマッチしていました。営業さんの対応の迅速さに釣られた部分もありますね。
また、業務の役に立たないルールを作らないように動いていただいたのも大きかったです。サービス内容と対応が決め手でした。

ISOを取得して変わったこと

--ISO取得の目的だった社内ルールの明文化に関してはどのような変化がありましたでしょうか。

五十嵐様:
明文化を進めることに関しては、今まで口頭で済ませていたものをとりあえず全部テキストに残すなど明文化するものは増えたかと思います。ミーティングの記録も従来だと簡易的なものでしたが、ISOを取得してから少し細かく残すようにしています。ISOを取得して日が浅いので、これから成果が出てくるかと思います。

--ISOに対する知見があったことで、ISO取得前と取得後で業務進行など仕事に対して大きく変化などありましたか?

五十嵐様:
会社設立時からISOの取得を前提として業務進行をしてきたので、ISOを取得したからといって業務進行が大きく変わったことはなかったです。社内ルールの明文化で以前よりもテキストに残すものは増えましたが、弊社はデスクワークメインの仕事なので記録などはさほど大変だと感じておりません。

--なるほど、ISOに対する知見があるとISO取得後に業務進行が大幅に変わることなく対応できるということですね。本日はお忙しい中、インタビューのご対応いただきありがとうございます。

まとめ

今回プライム・ナンバーズ様のISO取得の目的は、『入札要件を満たすため』と『社内ルールの明文化を進めること』でした。
本来QMS・ISMSの2つのマネジメントシステムの導入には時間や工数が掛かります。しかし今回、全従業員が前職でISOの取得・運用経験があったことと会社設立当時からISOを意識した業務進行を行ってきたことが、ISOのスムーズな導入の実現とISO取得後も社内の仕組みを大きく変えずに済んだことに貢献したと考えています。
またISOにかかる社内工数を知っていたことで、社内リソースをお客様に提供するサービスにあて、ISO取得にかかるリソースはアウトソーシングする決断へとつながりました。
企業様のリソースが限られる中、顧客・サービスにあてるのか、ISOの自社取得・運用にあてるのか、重要度・優先度を見極めて選択することが大事であると再確認しました。

会社情報

社名 株式会社プライム・ナンバーズ
設立 2017年3月7日
資本金 500万円
所在地 東京都千代田区神田淡路町1-9-5 天翔御茶ノ水ビル205号室
URL https://www.prime-numbers.co.jp

記事掲載日:2023年08月24日

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