Pマーク取得費用はいくら?企業規模別の総額を解説

FAQPマーク取得費用に関するよくある質問
Pマーク(プライバシーマーク)を取得する企業は、個人情報保護への意識の高まりなどを背景に、さまざまな業種に広がっています。これから取得を検討している企業にとって、まず気になるのが新規取得にかかる費用ではないでしょうか。
Pマークの取得には、審査機関に支払う申請料・審査料・付与登録料が必要です。さらに、現地審査に伴う交通費や宿泊費、社内の体制整備にかかる人件費、コンサルティングを利用する場合の費用なども考慮する必要があります。
そこで、Pマークの取得に必要な審査関連費用を企業規模別に紹介するとともに、取得に伴う追加費用やコンサルティングを利用する場合の費用について解説します。
目次
【企業規模別】Pマーク取得費用はいくら?
Pマーク(プライバシーマーク)の新規取得にかかる審査関連費用は、2026年10月1日以降の申請では、小規模事業者が33万6,600円、中規模事業者が69万800円、大規模事業者が138万2,700円(税込)です。費用は企業規模によって異なり、申請料・審査料・付与登録料の3つで構成されます。
ただし、上記は審査関連の基本費用です。現地審査に伴う交通費や宿泊費、社内の準備にかかる人件費、コンサルティング費用などは別途発生する場合があります。取得に必要な予算を把握するため、まずは企業規模別の料金と、規模の判定方法を確認しましょう。
規模別審査費用の料金表
2026年10月1日以降にPマークを新規申請する場合の審査関連費用は、以下のとおりです。
| 費用項目 | 小規模事業者 | 中規模事業者 | 大規模事業者 |
|---|---|---|---|
| 申請料 | 5万7,200円 | 5万7,200円 | 5万7,200円 |
| 審査料 | 22万6,600円 | 51万8,100円 | 109万4,500円 |
| 付与登録料 | 5万2,800円 | 11万5,500円 | 23万1,000円 |
| 合計 | 33万6,600円 | 69万800円 | 138万2,700円 |
- 申請料
- プライバシーマーク付与適格性審査の申請に必要な費用です。申請時にかかるため審査の結果によらず、申請するだけで支払う必要があります。
- 審査料
- 審査工程を実施するために必要な費用です。審査料には、文書審査・現地審査・改善内容の確認審査・審査報告が含まれます。
- 付与登録料
- 付与登録料は、プライバシーマーク付与適格決定を受けたのちにプライバシーマーク使用料として支払う費用です。
なお、申請料や審査料は、審査に通らなかった場合でも原則として必要です。また、現地審査に伴う審査員の交通費・宿泊費などが別途請求される場合があるため、料金表の合計だけで取得に必要な総額を判断しないようにしましょう。
企業規模はどのように決まる?
Pマークの審査費用を決める企業規模は、業種・資本金または出資の総額・従業者数を基準に判定されます。単純に従業員数だけで決まるわけではなく、業種によって基準も異なります。
主な判定基準は以下のとおりです。
| 業種 | 小規模事業者の従業者数 | 中規模事業者の基準 | 大規模事業者の基準 |
|---|---|---|---|
| 製造業その他 | 2~20人 | 資本金3億円以下または従業者21~300人 | 資本金3億円超かつ従業者301人以上 |
| 卸売業 | 2~5人 | 資本金1億円以下または従業者6~100人 | 資本金1億円超かつ従業者101人以上 |
| 小売業 | 2~5人 | 資本金5,000万円以下または従業者6~50人 | 資本金5,000万円超かつ従業者51人以上 |
| サービス業 | 2~5人 | 資本金5,000万円以下または従業者6~100人 | 資本金5,000万円超かつ従業者101人以上 |
また、従業者数には正社員だけでなく、契約社員やパート・アルバイト、役員、派遣社員なども含まれます。
複数の事業を営んでいる場合など、自社の区分がわからないときは、資本金だけで判断せず、業種と従業者数も確認したうえで審査機関に問い合わせると確実です。
支払うタイミングと支払先
それぞれの審査費用を支払うタイミングと支払先は以下のとおりです。基本的に各機関からの請求に基づいて支払うようにしましょう。
| 種別 | 支払先 | 支払時期 |
|---|---|---|
| 申請料 | 審査機関(JIPDEC含む) | 申請書類受付後 |
| 審査料 | 審査機関(JIPDEC含む) | 現地審査終了後 |
| 付与登録料 | 付与機関(JIPDEC) | 付与適格決定通知後 |
ただし、支払時期は審査機関によって異なる場合がありますので、あくまで目安として参考にしてください。
Pマーク取得にかかる費用総額

Pマークの取得費用は、審査機関に支払う審査関連費用に加え、コンサルティング費用や社内担当者の人件費、必要な設備・セキュリティ対策費用などによって変わります。
以下に、Pマーク取得にかかる費用総額の目安をまとめました。
| 企業規模 | 審査関連費用 | コンサル費用の想定 | 取得費用の概算 |
|---|---|---|---|
| 小規模事業者 | 33万6,600円 | 50万〜80万円 | 約84万〜114万円 |
| 中規模事業者 | 69万800円 | 50万〜100万円 | 約119万〜169万円 |
| 大規模事業者 | 138万2,700円 | 100万〜150万円 | 約238万〜288万円 |
※コンサル費用は支援範囲によって変動する目安であり、企業規模ごとの一律の相場ではありません。審査員の交通費・宿泊費、設備投資費用、社内担当者の人件費などは含みません。
そのため、審査機関に支払う料金だけで判断せず、取得準備から運用開始までに発生する費用を整理することが大切です。
現地審査に伴う交通費・宿泊費
現地審査に伴う交通費や宿泊費は、審査関連費用とは別に請求される場合があります。
金額は、審査員の移動距離や審査場所、審査日程などによって変わり、事業所が遠方にある場合や、審査に宿泊を伴う場合は、追加費用を見込んでおく必要があります。
複数の事業所が審査対象となる場合は、訪問先や審査日程によって費用が変わる可能性もあるため、事前の確認が重要です。
社内担当者の人件費
Pマークの取得準備では、個人情報の取り扱い状況の確認や社内ルールの整備、従業員への教育、内部監査など、さまざまな作業が発生します。これらを社内で進める場合、担当者が作業に費やす時間も実質的な取得コストとして考える必要があります。
社内で対応できる作業と、専門知識が必要な作業を分けておくと、コンサルタントを利用する範囲も判断しやすくなります。
コンサルティング費用
Pマークの取得支援をコンサルティング会社に依頼する場合、費用の目安は30万〜100万円程度です。ただし、文書の作成支援を中心とするプランから教育・内部監査・審査対応まで幅広く支援するプランまであり、内容によっては100万〜150万円以上になる場合もあります。
見積もりを比較する際は、次の点を確認しましょう。
- 規程類の作成や修正が料金に含まれているか
- 従業員教育や内部監査への支援が含まれているか
- 審査前の確認や指摘事項への対応支援があるか
- 取得後の運用や更新審査にも対応しているか
- 追加料金が発生する条件が明示されているか
初期費用が安く見えても、必要な支援がオプション扱いとなり、追加料金が発生する場合があります。自社で対応できる作業を整理したうえで、必要な支援を含めた総額で比較しましょう。
取得後にかかる更新費用
Pマークは取得後も継続的な運用が必要で、付与の有効期間は2年間です。更新時には、新規取得時とは別に審査関連費用がかかるほか、コンサルティングを継続する場合は更新支援費用も必要になります。
2026年10月1日以降の更新申請にかかる審査関連費用は、以下のとおりです。
| 企業規模 | 申請料 | 審査料 | 付与登録料 | 合計(税込) |
|---|---|---|---|---|
| 小規模事業者 | 5万7,200円 | 13万4,200円 | 5万2,800円 | 24万4,200円 |
| 中規模事業者 | 5万7,200円 | 34万5,400円 | 11万5,500円 | 51万8,100円 |
| 大規模事業者 | 5万7,200円 | 74万9,100円 | 23万1,000円 | 103万7,300円 |
また、更新時のコンサルタント費用も、支援内容や契約形態によって異なります。
例えば、月額4万〜5万円程度で継続的に支援するサービスや、更新1回あたり40万円前後の一括型サービスなどがあります。
新規取得時と更新時の両方を見据えて費用を計画しておくことで、Pマークの継続的な運用に必要な予算を確保しやすくなります。
Pマークの取得費用を抑えるために検討すべきポイント
Pマークの取得費用を抑えるには、自社で対応できる作業と外部に依頼する作業を整理し、必要なサポートを見極めることが重要です。
自社の担当者が中心となって準備を進める「自社取得」と、専門のコンサルティング会社に支援を依頼する「コンサル取得」があるため、コンサル費用だけで判断せず、社内の人件費や取得後の運用負担も含めて比較しましょう。
自社で対応できる作業を整理する
取得費用を抑えるには、まず社内で対応できる作業を洗い出し、外部に依頼する範囲を明確にしましょう。
取得準備の作業をすべてコンサルティング会社に任せるのではなく、個人情報の洗い出しや台帳の作成など自社の業務を把握している担当者が進めやすい作業を社内で分担すれば、依頼費用を抑えられる可能性があります。
一方、社内担当者だけで進める場合は、規格や審査への理解を深める時間が必要です。通常業務との兼ね合いも考慮し、担当者の負担が大きくなりすぎない範囲で分担を決めましょう。
コンサルの費用とサポート内容を比較する
コンサルティング会社を利用する場合は、料金の安さだけでなく、費用に含まれるサポート内容を比較することが大切です。
料金だけを見て選ぶと、必要な支援が含まれておらず、追加費用が発生することもあります。見積もりを比較する際は、前述の確認項目に加え、自社と同じ業種・規模の事業者を支援した実績があるかも確認しておくと、自社の業務に合った支援を受けやすくなります。
自社に必要な支援が含まれているかを確認し、取得から運用までを見据えてコストを比較しましょう。
スモールスタートを検討する
Pマークの取得準備にかかる負担を抑えるには、最初から複雑な仕組みを整えるのではなく、自社の規模や個人情報の取り扱い状況に合った体制から始めることも有効です。
必要以上に細かなルールや手続きを設けると、書類作成や社内教育、日々の運用にかかる工数が増える可能性があります。まずは個人情報の取り扱い状況を整理し、必要なルールや管理方法を明確にしたうえで、実際に運用できる仕組みを構築しましょう。
ただし、費用を抑えるために必要な管理策を省略することはできません。Pマークの要求事項を満たしながら、無理なく継続できる体制を整えることが重要です。
【実態調査】費用がかかってもPマークを取得すべき?
Pマークの取得には審査費用や社内工数がかかりますが、個人情報を適切に管理する体制を整え、顧客や取引先からの信頼につなげられる点に価値があります。
情報漏えい対策は、セキュリティシステムを導入するだけでは十分とはいえません。社内ルールの整備や従業員教育など、組織全体で取り組むことが重要です。
ここでは、情報セキュリティ対策や消費者の意識に関する調査結果をもとに、費用をかけてPマークを取得する価値を考えます。
約4割の企業が「情報セキュリティ対策の強化・見直し」を検討
IT系企業以外の経営者約1,000人に「情報セキュリティ投資」に関する調査を行いました。

「今後さらに会社としてセキュリティ対策に取り組んで行く予定ですか?」と質問したところ、以下の回答が得られました。
- 『現状を維持・継続していく予定(63.0%)』
- 『強化していく予定(24.4%)』
- 『見直し・改善を検討中(12.6%)』
「強化していく予定」と「見直し・改善を検討中」を合わせると37.0%となり、約4割の企業が情報セキュリティ対策の強化や見直しを検討していることがわかります。
個人情報を適切に管理するには、システム面の対策に加え、情報の取り扱いルールを定め、従業員が正しく運用できる体制を整えることも欠かせません。
Pマークの取得に向けて個人情報保護のルールや管理体制を整備することは、自社の対策を見直す機会になります。取得費用を単なる審査のための支出と捉えるのではなく、社内の管理体制を整えるための投資として考えることも重要です。
企業に個人情報漏えいが発生した場合、顧客がとる行動は?
20〜60代の男女を対象に、「個人情報の取り扱いに対する不安意識と企業の信頼判断」に関する調査を実施しました。

「個人情報を登録している企業で個人情報漏えいが発生した場合、あなたがとる行動として最も近いもの」について尋ねたところ、以下のような回答結果になりました。
- 『すぐに退会する(18.2%)』
- 『退会はしないが一時的に利用を控える(29.8%)』
- 『企業の対応を見て判断する(50.5%)』
- 『特に問題ないと感じ、利用を続ける(1.5%)』
約半数が「企業の対応を見て判断する」と回答した一方、約2割は「すぐに退会する」と回答しています。情報漏えいが発生した際の対応は、顧客との関係や企業への信頼に影響する可能性があります。
さらに、「個人情報を安心して預けるために、企業に求めたい取り組み」については、以下の回答が多く挙がりました。
- 「情報漏えい時の迅速で誠実な対応」:66.1%
- 「定期的なセキュリティ対策の公表」:52.9%
- 「個人情報管理体制の明確な説明」:52.5%
- 「第三者認証(Pマーク・ISO27001など)の取得」:47.1%
この結果から、顧客は事故発生後の対応だけでなく、日頃のセキュリティ対策や個人情報管理体制についても関心を持っていることがうかがえます。また、第三者認証の取得も、個人情報を預ける企業を判断する際の安心材料の一つとして挙げられています。
Pマーク取得によって情報漏えいを完全に防げるわけではありませんが、社内の管理体制を見直し、その取り組みを社外に示すことは、顧客や取引先からの信頼を得るうえで意義があります。
まとめ
Pマークの新規取得にかかる審査関連費用は、2026年10月1日以降の申請で小規模事業者が33万6,600円、中規模事業者が69万800円、大規模事業者が138万2,700円(税込)です。実際には、審査員の交通費・宿泊費や社内担当者の人件費、コンサルティング費用なども加わるため、料金表の金額だけでなく総額で予算を立てることが大切です。
また、Pマークは2年ごとに更新審査を受ける必要があります。自社で対応できる作業と外部に依頼する作業を整理し、更新時の費用も含めて比較したうえで、自社に合った取得方法を検討しましょう。
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