HACCP認証に関するよくある質問

HACCP義務化までに認証を取得する必要はあるの?
今回のHACCP制度化によって何かしらの認証を取得することは求められていません。厚生労働省も「食品衛生法に基づく規制においては、事業者に対して、これら民間認証の取得を求めないこととしています。」と明記しています。
HACCP認証が発行されれば取引先のチェックリストにも対応できるの?
HACCPの認証が発行されたとしても、その認証に価値がないものであっては意味がありません。取引先から求められているHACCP認証の要件を整理してから、どのような認証を取得するのかということを決定すると良いでしょう。
HACCP認証を取得することで義務化の要件を満たしたことになるのか?
HACCPの認証には民間認証や地方自治体の認証が存在しますが、これらは独自の審査基準として運用されており、中にはHACCPの考え方から大きく逸脱した認証も存在します。このため、HACCP認証を取得したからといって、必ずしも改正食品衛生法が求めるHACCP制度化の要件を満たすことはできません。
ただし、以下の食品安全マネジメントシステム認証に関しては今回の義務化の基準を満たすものとして考えられます。

  • ISO22000
  • FSSC22000
  • JFS(JFS-B、JFS-C)
  • SQF

上記マネジメントシステム認証を受けた場合は、義務化に伴う保健所等による立ち入り検査の際に、認定に必要な書類や記録、審査結果などが活用されるため、事業者の検査にかかる負担が軽減される可能性があります。

HACCP認証を取得すれば食品事故は発生しないのか?
HACCP認証は民間の企業や地方自治体など不特定多数の団体が発行しているものであり、その審査基準や認定基準についても非常に曖昧です。このため、HACCP認証を取得することができたからといって必ずしも食品の安全リスクが低減できるとは限りません。
また、HACCPは「リスクを0にする」ことが目的ではなく、「リスクを限りなく少なくしていく」ことが目的であるため、どのような認証を取得しようとリスクはなくならないことを認識しておきましょう。
食品安全マネジメントシステム認証とHACCP認証の違いは?
食品安全マネジメントシステム(FSMS)認証の多くは、HACCPに基づく衛生管理の実行だけでなく、一般衛生管理や食品の品質に関する要求を行っています。つまり、認証を取得するためにはHACCP以外にも多くの要件を満たす必要があります。
一方でHACCP認証の多くは7原則12手順に基づく要求を行うものであります。
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