経験のない人にとって、助成金の申請は大変な作業というイメージがつきまとうことでしょう。特に誰にも頼らずに一人で申請手続きを行おうと思うと大変さが先に立ってしまうのです。助成金の申請を一人で行うことができたら、会社の負担(工数等)も最小限に抑えることができるので、会社に対しての貢献度も増すのは間違いありません。もちろん、助成金の申請を行うだけではなく、審査に通らなければいけないのです。最初の関門として申請のための書類を滞りなく揃えますが、それを提出することです。その作業を全て一人で行うことが可能なのか、やってみなければ分からない部分もあるでしょう。結果的にできなければ、無駄な人件費をかけてしまうので、「一人でやってみよう!」と決めたら最後まで完遂する意識の強さが求められます。そのためにも、最初の見極め(できるかどうか)も必要となってくるのです。

助成金の申請を一人でするには

助成金の申請を一人で行うには事前準備が必要です。まずは何が必要なのかを考えなければいけません。その上で、本当に一人でできるのかの見極めをします。もちろん、相談をしてアドバイスを得、聞き取りなどを行っても一人で行うことに変わりはありません。助成金の申請手続きとして、まずは必要な書類を揃えることから始めます。そのためには以下のことが必要で、その上で問題点の洗い出しなども行っていかなければいけません。

① 社内事業の把握

当然のことですが、企業がどのような業種で利潤追求を行っているのか、会社の理念はどういったところにあるのか、生産や理念によって社会へどのような貢献をしているのかなど、社内事業の把握に努めなくてはいけません。漠然とはわかっているので、それらを簡単に書類まとめたらいいという自己判断ではなく、関係書類を閲覧しそれらをまとめあげていく書類管理能力が必要となるのです。

②就業規則などの整備

就業規則などは、もともと会社として整備されている(はずの)ものです。それをそのまま流用したらいいのですが、起業時の社則しかなく、現状に即していなければ修正しなければいけません。また、就業規則のほかに会社の情報が載っている登記簿謄本や雇用保険や労災保険に入っていることを証明する書類なども必要です。他には社員の勤怠情報を抜粋して提出用の書類を作らなければいけません。

③問題点の洗い出し

助成金の申請が初めてなら、最初に何を行ったらいいかが見えてこず、最初からつまずいてしまいます。そうならないように、最初に何をしたらいいのか、これを揃えるにはどうしたらいいのかなどを思いつくままに箇条書きにして、そこから優先順位を決めていくのです。同じことを繰り返して時間のロスを起こさないように、手際のよい作業が求められるのは言うまでもありません。

一人で行うメリット

助成金の申請を一人で行うメリットについて考えます

① 事業内容を熟知できる

会社の事業内容をより詳しく把握できます。自分の部著のことしかわからず、他の部署は関係ないといったこれまでのスタンスからグローバルに会社のことを考えるようになり、その内容を詳しく理解できるのです。

② 助成金の申請のノウハウを得ることができる

助成金の申請が始めてなら、助成金手続きを行い、助成金を得たときをゴールとしたらそれを完遂することで、助成金申請のノウハウを得ることができます。これは大きな収穫であり、助成金の申請はこれだけではありません。今後の助成金申請についても大きな財産です。たとえ、助成金の申請に失敗があっても、その失敗を次に活かすことができるでしょう。

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一人で行うためのコツ

助成金の申請手続きを一人で行うのは大変です。もちろんできないわけではなく、計画を順序立てて行うことで、一人で助成金の申請ができるのです

① 計画を練る

これが最も大切です。何事も最初に計画ありきで、計画を立てないと、やっつけ仕事になりがちで、やらなければいけないことが漏れていて、ポイントがずれてしまうことがあるのです。まずはしっかりとして計画を練ることが大切です。

②無駄なことはしない

計画を練ることにつながるのですが、助成金の申請手続きは大変な作業です。時間のかかる作業もありますし、中には同じことの繰り返しをして無駄な時間を過ごすこともあります。丁寧な作業が要求されますが、だからこそ無駄な時間を作らず、迅速な作業が望まれるのです。

② 相談する

分からなければ相談することが大切です。なにもかも一人で行うことはできません。つまずいたときでも一人で解決するノウハウは持っていたほうがいいのですが、聞いた方が早いこともあります。もちろん闇雲に聞くのではなく、ポイントを抑えた聞き方をするようにこころがけることが大切です。

まとめ

書類の作成から申請までを一人で行うのですから、何から何まで自分でしなければならないと考えがちです。全てを一人で行うことが理想ですが、書類作成を始めると、わからないことや予想しなかったトラブルや問題点に巻き込まれることもあります。そういったときは、分かる人に聞くなどして、一人で迷っている時間をできるだけ削減が必要です。一人で行うとそれだけでも、時間がかかります。そのための経費をできるだけ削減も大切なのです。

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黒沢晃
黒沢晃(助成金コンサルタント)
商社にて新卒採用の人事を担当した後、人材コンサルタントとして企業の人事戦略を支援。2016年から中小企業や個人事業主を対象として助成金を活用した経営サポートに従事。現在は年間100社以上をサポートする。