2018年12月8日に改正入管法が可決されました。これによって今後は、これまで以上に外国人労働者の受け入れが拡大されていくことは間違いありません。日本の総人口はすでに減少に転じていて、すでにそれ以前から現役世代の人口減少は始まっていました。そのため人業種によっては手不足が深刻化していて、コンビニの24時間営業の廃止も取りざたされるようになっています。その中にあって、外国人労働者の受け入れが、今後はさらに加速していくことでしょう。とはいっても、言葉の壁や生活習慣の壁が外国人労働者の雇用には立ちはだかっています。外国人労働者を雇用するのに二の足を踏む事業者もいることでしょう。そこで、外国人労働者を雇用する事業者に向けてさまざまな助成金が用意されているのです。外国人労働者の雇用によるリスクを助成金の活用で軽減し、さらには人手不足の解消になるのですから、人材確保に悩む事業者にとっては、反対に業容拡大に向けて大きな突破口となることでしょう。ここでは、外国人労働者の雇用に使える助成金を紹介します。

雇用関係についてはさまざまな助成金が用意されています。日本人、外国人に関係なく労働者を雇用した場合に申請が可能な助成金制度も多くの人の雇用を促進しているのです。

外国人労働者を雇用することでもらえる助成金

人手不足といわれている業種は総じて、求人募集をしても人が集まりにくくなっています。そのため、より良い人材を集めるには賃金を上げる必要があります。また、深夜勤務を敬遠する人も少なくないので、その点でも人手不足が深刻化しているのです。24時間営業が当たり前とされてきた、コンビニ業界も時短の波が押し寄せています。そのような社会情勢の変化の中で、安価で雇うことができる外国人労働者はまさに救世主的な存在といっていいでしょう。ここでは、外国人労働者を雇用した場合でも支給される助成金についていくつか紹介します。

中小企業緊急雇用安定助成金

①概要

主に企業収益の悪化から、従業員を一時的に休業あるいは教育訓練などに出向させた場合の経費の一部を助成するものです。従業員を解雇することなく雇用維持に努め、さらには従業員のスキルアップを目指す中小企業が助成の条件となっています。さらに以下の要件を満たさなければいけません。

  • 直近の3ヵ月の売り上げが前年同期と比べても落ち込んでいる
  • 前々年同期と比べて10%以上の落ち込みとなっている
  • 経常損益が赤字
  • 出向中の賃金を事業主が負担している

以上の条件を満たせば、中小企業緊急雇用安定助成金の支給を受けることができます。

②支給金

休業時:休業手当の5分の4 ※期間中に解雇を行わない場合は10分の9に上乗せ
出向・教育訓練時:出向手当の5分の4 ※教育訓練の場合は上限6,000円を加算 支給期間は3年で300日まで

③手続き

以下の書類をハローワークに提出します。

  • 休業協定書
  • 教育訓練協定書の写し
  • 休業等実施計画届
  • 雇用調整実施事業所等に関する申請書
  • 雇用調整助成金支給申請書

雇用調整助成金

①概要

景気の変動などで事業活動の縮小を余儀なくされたとき、一時的な雇用調整(解雇することなく休業・教育訓練)を実施した場合に支給される助成金です。上述の中小企業緊急雇用安定助成金と似た助成金ですが、こちらは大企業も対象となります。受給には以下の要件を満たさなくてはいけません。

  • 雇用保険の適業事業者
  • 直近の3ヵ月の売り上げ指標などが前年同期比より10%以上減少
  • 実施する雇用調整が一定の基準を満たすこと

②支給金

休業時:休業手当の3分の2または2分の1 ※100日まで
出向時:出向手当の3分の2(中小企業)または2分の1 ※1年間を限度
教育訓練時:賃金の3分の2(中小企業)または2分の1 ※1人1,200円の加算 100日まで

③手続き

以下の書類をハローワークに提出します。

  • 雇用調整助成金支給申請書
  • 雇用調整に関する申請書」

休業・教育訓練の場合は、休業等実施計画届、休業協定書
出向の場合は、出向計画届、出向協定書

トライアル雇用奨励金

① 概要

就業には適正が大きく関係します。実際には仕事をしてみないと向き不向きはわかりません。単純な試行錯誤でも、中小企業においてはそれも大きなリスクです。そこで、多くの企業では一定の試用期間を設けて適正を計っているのです。その試用期間において事業者が受給できるのがトライアル雇用奨励金です。受給要件は以下の通りです。

  • 就労経験のない業種であること
  • 新卒後3年以内(第2新卒)
  • 2年以内に離職転職を2回以上

以上のいずれかの条件で、外国人労働者にも適用されます

②支給金

1人について月4万円の支給で3ヵ月間となります。※母子家庭の母あるいは父子家庭の父の場合は5万円

③手続き

以下の書類をハローワークに提出します。

  • 「トライアル雇用求人」の提出
  • トライアル雇用実施計画書
  • トライアル雇用奨励金の受給申請書

まとめ

この人材不足といわれるこの世の中。外国人労働者の採用は、人材確保に大きな課題を抱える企業にとっては、非常に助かる存在です。外国人労働者の雇用は、その勤勉性と労働意欲の高さにメリットがあり、言葉の壁や習慣の壁を乗り越えることで、日本人以上に大きな戦力になりうる場合もあります。今回ご紹介した各助成金を利用することで、優秀な外国人労働者を確保することもできるので、積極的に利用していきましょう。

弊社担当のご紹介
黒沢晃
黒沢晃(助成金コンサルタント)
商社にて新卒採用の人事を担当した後、人材コンサルタントとして企業の人事戦略を支援。2016年から中小企業や個人事業主を対象として助成金を活用した経営サポートに従事。現在は年間100社以上をサポートする。
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