助成金というと厚生労働省や経済産業省が管轄するものというイメージがあるかもしれませんが、じつは、自治体が支給するものもあるというのはご存じでしたか?なかでも、今回は東京都江戸川区限定で使える助成金について詳しく紹介いたします。
江戸川区は区内産業就業者のうち約6割以上が区民であり「職住近接」を特徴とする街で、これまで金属品製造業、繊維工業、印刷業などの「ものづくり」を中心として発展してきました。しかし、高齢化による跡継ぎ問題、環境への配慮など、課題も少なくない昨今です。次のような助成金を利用して、企業体質の改善などを図ってみてはいかがでしょうか。
目次
ものづくり企業地域共生推進支援事業
江戸川区の産業を支える「ものづくり」のさらなる活性化、人材育成促進のための助成金です。技術の向上と普及を図る取り組みに対し、経費の一部が助成されます。
どんな時に活用できる?
「ものづくり」の技術習得を目的として研修を行う際の講師謝礼、会場使用料、教材費などとして活用できます。
支給の条件
研修を実施しようとしている江戸川区内の中小製造事業者などが対象となります。
いくら支給される?
団体ならば助成対象経費の2分の1以内で20万円まで、事業者ならば助成対象経費の2分の1以内で10万円までが支給されます。
過去にこの助成金を活用した企業は「従業員に技能士の資格を取得させ、職人としての意識を高めることができた!」「技術の伝承に役立てることができた」「従業員の向上心を高めることができた」といった効果があったそうです。ぜひ役立ててみてはいかがでしょうか。
ものづくり産業操業環境整備助成金
ものづくり企業が、工場の操業環境の改善を行いによって近隣の生活環境の改善を図るとともに、将来も現在の場所で事業を続けられる環境作りを進める取り組みに対し、その経費が補助される制度です。
どんな時に活用できる?
操業環境の改善を目的にした工場設備の改修や設置等に活用できます。
たとえば、空調設備の整備、騒音や振動対策に必要な整備等。
支給の条件
江戸川区内に本社がある中小企業であること、統計法に規定する統計基準である日本標準産業分類に定める製造業を主たる事業として営む者であることなどが対象条件です。
いくら支給される?
対象経費の2分の1、助成上限額500万円までが支給されます。
「そもそも助成金って何?」「個人事業主でももらえるものなの?」という疑問をお持ちの方はこちら!助成金の制度や仕組みについてわかりやすく解説しています!
助成金とは?対象者や受給条件・申請の方法まで徹底解説ISO認証取得、エコアクション21認証取得、プライバシーマーク認定取得助成金
ISOとは製品やサービスなどに関する国際基準のことです。ISO認証を取得すれば「信頼できる製品やサービスを提供している証明」にもなります。助成金を活用して取得する価値は大いにあるといえるでしょう。
どんな時に活用できる?
ISO関連の認証取得にあたっては、審査登録機関に審査を依頼したり、内部監査員要請のための研修を実施したり、外部コンサルタントによる指導を受けたりする必要があります。それらにかかる諸経費として活用できます。
支給の条件
江戸川区内に本社がある中小企業で、前年度の法人住民税や法人事業税を完納していることが条件です。
いくら支給される?
どのISO認証取得を目指すかによって20~50万円が支給されます。
人材確保・定着推進助成金
少子高齢化に伴い、多くの企業が人材確保に悩んでいる昨今です。「なかなか人材が定着しない……」ならば、助成金を使ってより働きやすい環境に整えるのもひとつの方法です。
どんな時に活用できる?
福利厚生事業の強化に活用できます。
支給の条件
江戸川区内に本社がある中小企業で、前年度の法人住民税や法人事業税を完納していて、常時使用している従業員が5人以上いることが条件です。
いくら支給される?
助成対象経費の2分の1以内とし、上限は10万円になります。
販路拡大支援事業助成金
どんなに優れた製品・サービスでも、販路が整っていなければ利益は生まれません。助成金を使って販路拡大を目指しましょう。
どんな時に活用できる?
ホームページやカタログの作成、展示会などへの出店など、販路拡大事業に活用できます。
支給の条件
江戸川区内に本社がある中小企業で、前年度の法人住民税や法人事業税を完納していることが条件です。
いくら支給される?
助成対象経費の2分の1まで支給されます。ホームページの作成・改修は50万円、カタログ製造は10万円、国内展示会への出展は20万円、海外展示会への出展は30万円が上限です。
まとめ
東京都江戸川区の助成金にはさまざまなものがあります。とくに「ものづくり」に従事している中小企業にとっては、役立つ助成金も少なくありません。
「今後も江戸川区とともに発展していきたい」そんな志がある企業ならば、ぜひ助成金制度を利用して会社の発展に生かしてみてはいかがでしょうか。