最近では、職場のメンタルヘルス対策を実施することが事業主に求められています。従業員の心身の健康を保つことは事業活動の基盤となるため、企業の規模に関わらず取り組むことが大切です。

しかし、メンタルヘルス対策にかける資金調達が難しいとお悩みの企業も多いでしょう。その場合には、助成金を活用することがおすすめです。

そこでこの記事では、メンタルヘルス対策に活用できる助成金・補助金を解説します。

【無料】助成金診断をしてみる

企業に求められるメンタルヘルス対策とは

そもそもメンタルヘルスとは、「こころの健康状態」を意味します。メンタルヘルスが良好な場合には、以下の感覚が得られます。

  • 力が沸いてくる
  • やる気が沸いてくる
  • 穏やかで晴れやかな気持ち
  • 身体が軽い

メンタルヘルスが安定的に良好な状態を保てると、業務に前向きに取り組めたり、効率的に仕事ができたりする可能性も高まるでしょう。
しかし、最近ではメンタルヘルスの不調により休業または退職した労働者の数は年々増えています。このことから、企業におけるメンタルヘルス対策の必要性も高まっているのです。

具体的には、段階ごとにわけた以下のようなメンタルヘルス対策が求められています。

段階 取り組み例
1.【一次予防】未然に防ぐ取り組み
  • 適切な労働時間の管理や休憩時間の確保
  • 不規則な勤務がある場合、仮眠室の確保やフレックス勤務の導入など
  • パワハラ・セクハラ行為を防ぐため、労働規約を変更する
  • 孤独にさせない環境をつくるために、リラクゼーションルームを整備する
  • メンタルヘルス研修の実施
2.【二次予防】早期発見し、適切な措置を取る
  • ストレスチェックの実施
  • 健康状態のチェック表の作成と運用
  • 相談窓口の設置
3.【三次予防】対象者の職場復帰の支援を行う
  • 外部機関と連携し、職場復帰支援プログラムを受けられる仕組みをつくる(カウンセリングや通勤訓練など)
助成金申請を完全サポート 助成金申請を完全サポート

メンタルヘルス対策に活用できる助成金

ここでは、メンタルヘルス対策に活用できる助成金について解説します。

団体経由産業保健活動推進助成金

団体経由産業保健活動推進助成金とは、事業者や産業医などの産業保健関係者が自主的に労働者の健康管理や健康教育などを行う産業保健活動を支援する制度です。

引用:労働者健康安全機構「助成金」

中小企業や労働保険の特別加入者を支援する団体が産業医や保健師の専門職、産業保健サービスを提供する事業者と契約し、傘下の中小企業などに対して産業保健サービスを提供した際、その費用の一部を助成します。

助成額 「産業サービスを提供する費用+事務の一部を委託する費用」の総額の90%
助成上限額 500万円(一定の要件を満たした団体は1,000万円)

対象となる産業保健サービスを、以下にまとめました。また、この他に事務の一部を委託する費用も対象となります。

  • 医師、歯科医師による健康診断結果の意見聴取
  • 医師、保健師による保健指導
  • 医師による面接指導・意見聴取
  • 医師、保健師、看護師などによる健康相談対応※
    医師、保健師、看護師、社会保険労務士、両立支援コーディネーターなどによる治療と仕事の両立支援
  • 医師、保健師、看護師などによる職場環境改善支援※
  • 医師、保健師、看護師などによる健康教育研修、事業者と管理者向けの産業保健に関する周知啓発

※化学物質取扱にかかる健康相談、改善指導、研修なども対象。

参考:労働者健康安全機構「助成金」

人材確保等支援助成金(雇用管理制度助成コース)

人材確保等支援助成金とは、魅力ある職場づくりを目的とした設備・機器の導入、環境整備などを行う事業主を支援する制度です。
そのうち、雇用管理制度助成コースは、雇用管理制度の導入による雇用管理改善を行い、離職率の低下に取り組んだ場合に助成するコースです。

※令和4年4月1日より整備計画の受付を休止しています。(令和6年度も休止中です。)

以下の5つの取り組みを導入するとともに雇用管理制度整備計画を作成し、労働局の認定を受ける必要があります。

  • 諸手当等制度
  • 研修制度
  • 健康づくり制度
  • メンター制度
  • 短時間正社員制度(保育事業主のみ)

また取り組みの結果、離職率を目標値以上に低下させる必要があります。

【助成額】
目標達成助成:57万円

人材確保等支援助成金の詳細は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:【2024最新】人材確保等支援助成金とは?各コースを徹底解説

Check!

「そもそも助成金って何?」「個人事業主でももらえるものなの?」という疑問をお持ちの方はこちら!助成金の制度や仕組みについてわかりやすく解説しています!

助成金とは?対象者や受給条件・申請の方法まで徹底解説

廃止されたメンタルヘルス対策関連の助成金

近年、メンタルヘルス対策に関する助成金が複数廃止されています。ここでは、廃止されたメンタルヘルス対策関連の助成金を紹介します。

  • 小規模事業場産業医活動助成金
  • ストレスチェック助成金
  • 職場環境改善計画助成金
  • 心の健康づくり計画助成金
  • 治療と仕事の両立支援助成金

いずれもすでに廃止されているため、新たな申請はできません。ここで紹介した団体経由産業保健活動推進助成金、もしくは地方自治体などが実施している支援制度を利用しましょう。

助成金申請を完全サポート 助成金申請を完全サポート

企業のメンタルヘルス対策の支援制度

企業のメンタルヘルス対策の支援制度として、厚生労働省が運営している「こころの耳」のホームページを紹介します。

「こころの耳」では、働く労働者向けやその家族向け、事業者向け、部下をもつ方向けのコンテンツまで幅広く用意されています。基本的な解説から実際のメンタルヘルス対策に活用できるものまでそろっているため、一度確認することがおすすめです。

具体的には、以下のような役に立つ内容のものが多数あります。企業のメンタルヘルス研修で利用するのも良いかもしれません。

  • 職場のストレスセルフチェック
  • 疲労蓄積度セルフチェック
  • 15分でわかるセルフケア
  • 職場のメンタルヘルス対策の取組事例

【地域別】メンタルヘルス対策の支援制度

地方自治体においても、企業のメンタルヘルス対策の充実を図るために、さまざまな支援策を用意している場合があります。以下にその一例をまとめました。

地方自治体 支援策
東京都
  • メンタルヘルス対策に関するセミナーの開催
  • ポジティブメンタルヘルスシンポジウムの開催
  • 従業員向けの相談窓口の設置
大阪府
  • メンタルヘルス対策における課題解決に向けた相談窓口の設置
  • 専門家による職場訪問支援
  • 管理監督者教育の実施
愛知県
  • メンタルヘルス促進員が事業場を訪問し、職場のメンタルヘルス体制づくりに関する助言指導や教育支援
石川県
  • メンタルヘルス対策における課題解決に向けた相談窓口の設置
  • 専門家による事業場内の体制整備やストレスチェック制度導入に関するアドバイスなど

地方自治体の公式ホームページを検索すると、支援制度について記されている可能性があります。または助成金コンサルに依頼することで、自社に適した助成金制度を提案してくれるでしょう。

まとめ

この記事では、メンタルヘルス対策に活用できる助成金を解説しました。

最近では、働く人たちのストレスチェックやうつ病などのメンタルヘルスに関する意識関心が高まってきました。そのため、企業においては十分にメンタルヘルス対策を実施することが求められています。資金難でメンタルヘルス対策が実施できない場合には、助成金の受給がおすすめです。

メンタルヘルス対策に関する助成金の受給を検討している企業の方は、プロのコンサルタントに依頼すると確実な受給につながります。まず以下から無料相談を試してみてはいかがでしょうか。
【無料】助成金相談をする

助成金申請を完全サポート 助成金申請を完全サポート
弊社担当のご紹介
黒沢晃
黒沢晃(助成金コンサルタント)
商社にて新卒採用の人事を担当した後、人材コンサルタントとして企業の人事戦略を支援。2016年から中小企業や個人事業主を対象として助成金を活用した経営サポートに従事。現在は年間100社以上をサポートする。