板橋区は都内でも有数の工業集積地です。歯科技工物、ステンドグラス、Tシャツ、ヘルスメーター、特注革装アルバムなど、多種多様な「ものづくり」の工場が稼働しています。
平成26年には製造出荷額・付加価値額が23区で1位に輝きましたが、板橋区で受給できる助成金が果たした役割も大きかったのではないでしょうか。板橋区限定の助成金について紹介しましょう。
目次
板橋区ものづくり企業立地継続支援事業
東京都と連携し、板橋区内の中小企業が安定してより良い環境でものづくりを行えるように給付金を支給しています。多くの助成金は年に1度しか募集がなく、申し込み時期を逃してしまうということも少なくありません。しかし、この助成金は、平成29年度には3次募集までありました。こまめに板橋区のサイトをチェックすれば、タイミングを逃すことなく利用できそうです!
助成対象者
板橋区内で1年以上操業しているか、板橋区外で1年以上操業していて板橋区に移転予定のものづくりを営む中小企業が対象です。
受給条件
現工場または移転先の工場を改修しようとしていることが受給条件です。ただし、新増築は含みません。
助成額
助成対象経費の4分の3以内、100~375万円が支給されます。
板橋区先端的ものづくり企業誘致助成事業
独自技術、新分野開拓などに積極的な板橋区内のものづくり企業、いわゆる「先端的ものづくり企業」を応援する助成金制度です。
助成対象者
板橋区で操業中、または板橋区外で操業していて板橋区内に移転予定がある、先端的ものづくり中小企業が対象です。
受給条件
工場の取得、新設、増設などを試みようとしていることが受給条件です。ただし、工場の敷地面積は150㎡、建築面積は50㎡以上、板橋区の都市計画法が定める「隼工業地域」「工業地域または工業専用地域」に立地していなければいけません。
助成額
助成対象経費に占める助成金の割合は、工場取得では10分の1、工場新設・増設では5分の1までとなります。いずれも、上限は1,000万円です。
「そもそも助成金って何?」「個人事業主でももらえるものなの?」という疑問をお持ちの方はこちら!助成金の制度や仕組みについてわかりやすく解説しています!
助成金とは?対象者や受給条件・申請の方法まで徹底解説板橋区ものづくり企業貸工場家賃補助事業
板橋区内でものづくり中小企業が操業を継続したり、新たに起業したりすることをサポートします。
助成対象者
板橋区で操業中、または板橋区外で操業していて板橋区内に移転予定があるものづくり中小企業が対象です。
受給条件
新たに工場を借りようとしていることが条件です。現在の工場よりも少なくとも30%、または100㎡以上増床させることが必須となります。
助成額
初年度は助成対象経費の2分の1以内、年額120万円、月額20万円が上限です。翌年度・翌々年度は助成対象経費の4分の1以内、年額60万円、月額20万円が上限となります。
板橋区先端設備等設備投資支援事業
労働生産性向上に意欲的な板橋区内の中小企業を応援する助成金制度です。
助成対象者
板橋区内で1年以上操業している中小企業で、生産性向上特別措置法に基づく先端設備等導入計画の認定を受けている事業者が対象になります。
受給条件
老朽化した設備を生産性の高い最新設備に更新しようとしていたり、競争力強化のために設備刷新を試みようとしていたりすることが受給条件です。
助成額
助成対象経費の2分の1以内、上限は200万円です。
まとめ
以上のように板橋区には数多くの助成金があります。紹介したものの他にも「中小企業のための融資制度」などもあり、区が率先して小さな町工場を支えてきたことがわかります。ただし、いずれも、法人事業税や法人都民税などを滞納していると対象外となるので注意しましょう。
また、板橋区限定ではなく、全国の製造業者を対象とした助成金もあります。たとえば、経産省の「ものづくり補助金」は、全国の中小企業・小規模事業者の設備投資支援を目的とした助成金ですが、上限は1,000万円です。板橋区の助成金とあわせて活用すれば、かなりの資金を集めることもできるでしょう。ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。