助成金には、厚生労働省から出る助成金と自治体から出る助成金があります。今回は、横浜市の事業者が活用できる助成金の中でも特におすすめのものをご紹介していきたいと思います。
横浜市創業促進助成金
横浜市創業促進助成金は、毎年4月から公募が始まる横浜市創業支援事業計画にて定められたセミナーを受講し、その年度に開業届けの提出または法人登記を行うことで受給することができる助成金です。
助成の対象となる経費は店舗借入費、設備費、広報費で経費の1/2が助成されます。(※最大30万円)開業間もないタイミングというのはどうしても資金不足に陥りがちですので、融資や自己資金で集めた費用以外にも資金を調達する方法があるなら是非とも利用したいですよね!
横浜市内で開業を考えているなら絶対に利用するべき助成金です!
中小企業新技術・新製品開発促進助成
新技術・新製品開発に取り組む中小企業に対して技術開発などに必要な経費の一部を助成してもらうことができます。例えば開発可能性を探るだけでも助成金を受け取ることができて、研究開発には最大2,500万円が助成されます。
- 開発可能性調査・・・最大100万円(助成率:2/3以内)
- 研究・・・最大1,000万円(助成率:2/3以内)
- 開発・・・最大1,500万円(助成率:2/3以内)
また、開発が完了した製品や技術を販売するための支援も行ってくれる販路開拓支援事業も合わせて受けることができるので、「アイデアはあるのに、資金が足りなくてなかなか事業をスタートできない」という方は利用してみてはいかがでしょうか。
審査が必要になりますが、助成額が多いため融資を受ける額を削減できるかもしれません。事業を長期継続させるためには初期融資額はできるだけ少ないほうが理想的ですから、日本政策金融公庫から多額の融資を考えている場合はもう一度予算を組み直しても良いかもしれません。
「そもそも助成金って何?」「個人事業主でももらえるものなの?」という疑問をお持ちの方はこちら!助成金の制度や仕組みについてわかりやすく解説しています!
助成金とは?対象者や受給条件・申請の方法まで徹底解説商店街空き店舗に関する助成
商店街の維持は日本全体で取り組んでいる政策の一つです。横浜市も例外なく商店街関連の助成金が多数あり、その中でも特におすすめなのがこの「商店街空き店舗に関する助成」です。
この助成金はこれから店舗を開業しようと考えている方にぴったりの助成金。商店街の中で空き店舗がある場合、その空き店舗を利用できるように改修する場合に費用の一部を横浜市が負担してくれるというのです。
飲食店や小売店を開業するにあたって最も重くのしかかるのが、この改修工事費ですし、商店街で開業をすることで他の助成金事業の恩恵を受けることができます。例えば、横浜市には商店街活性化イベントに関する助成金もありますし、インバウンド対策支援にも補助金が出ます。
こういったことを考えると、住宅街などに出店するのに比べて商店街に出店するほうが資金的なメリットは多いのではないでしょうか。——もちろん、廃れつつある商店街をどのように盛り上げていくかは皆さんの手腕次第でありますが、集客のために使用できる資金が多くなり、さらに他のお店と協力することでより高い集客効果を見込めるかもしれません。
「お店を出す場所を迷っている」という方はぜひ商店街への出店も考えてみましょう。
キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金は、厚生労働省から支給される人気の助成金です。この助成金は非正規雇用の労働者を有期雇用から無期雇用に転換したり、正社員に転換したりすることで支給される助成金です。
また、非正規労働者の労働環境改善にも利用することが可能で、例えば正社員限定で支給している家賃補助を非正規雇用者にも適用させるようにすることでも助成金を受け取ることができます。
正社員転換を行えば一人あたり57万円(生産性の向上が認められた場合は72万円)が支給され、1事業所で最大20名まで申請することが可能です。「普段頑張ってくれているアルバイトを正社員に転換してあげたい」そんな場合はぜひ利用しましょう!
経営学で有名なモチベーション理論によれば、「人は評価を受けるとやる気を出す」とありますので、正社員登用を行うことでさらに頑張ってくれるかもしれません。本人がそれを望まない場合でも優秀な人材を確保するために一定の評価を与えるのは経営上とても有効的な手法ですので、一度話し合ってみても良いかもしれません!
キャリアップ助成金はいくつかのコースに細かく分かれていますので、詳しく知りたい方は、「キャリアアップ助成金の活用法を一挙大公開!日本中が注目する活用方法とは?」をチェックしてみてください!
まとめ
今回は、横浜市の事業主が受給することができる助成金をご紹介してきましたが、この他にも助成金はたくさんの種類があります。また、助成金以外にも経済産業省管轄の補助金も受給することができます。
補助金は助成金とは異なり条件を満たしても確実に受給できるものではないですが、その額は助成金よりもはるかに大きいため資金調達の方法としてはとても有用です。
助成金や補助金の情報は毎年3月頃から随時変更・発表がありますので、今まで助成金や補助金についてあまり深く知らなかったという方もこの機会に一度受給を検討してみてはいかがでしょうか?