世界屈指の国際的物流を誇る成田国際空港を擁する成田市。空港周辺には空港関連産業、物流関連産業などが集まり、成田市の中心的な産業となっています。
また、1960年代から次々とゴルフ場が造成されてきたことも、このエリアの特徴のひとつです。現在はサービス業、小売業などの第三次産業従事者が最も多いというのも、このエリアの特徴といえるでしょう。そんな成田市の事業者が活用できる助成金、補助金についてまとめました。
成田市創業支援補助金
物流の一大拠点であり、年間を通じての観光客も少なくない成田市ですが、やはり、少子高齢化の影響は免れることができません。ここ数年、事業者数は減少傾向にあるのも事実です。そこで成田市では、新しく事務所を開設したり、お店を開業したりしている事業者に対して補助金を交付し誘致を呼びかけています。一事業者あたり50万円を上限としています。
ただし、成田商工会議所または成田市東商工会が実施している創業相談を受けて「適切な事業計画がある」と推薦を得なければいけません。さらに、
- 風俗営業店
- 他の人が行っていた事業の継承
- フランチャイズ店
- 市長に不適切と見なされた事業
などは対象外となるので注意しましょう。
雇用促進奨励金
次のような「働きたくても思うように働けない」という人を積極的に雇用する企業に対して交付される奨励金です。
- 障がい者
- 母子家庭の母もしくは父子家庭の父
- 満55歳以上65歳未満の高齢者
- 60歳以上の定年再雇用者
以上のような方々を、公共職業安定所の紹介によって雇用したり、自社の定年退職者を継続して再雇用したりした場合、1人につき月額17,000円~22,000円が支給されるというものです。ただし、労働時間は1週間につき20時間以上という条件を満たしていなければいけません。
「そもそも助成金って何?」「個人事業主でももらえるものなの?」という疑問をお持ちの方はこちら!助成金の制度や仕組みについてわかりやすく解説しています!
助成金とは?対象者や受給条件・申請の方法まで徹底解説成田市コンベンション開催事業補助金制度
国内外からのアクセスも良好な成田市では、コンペティションを開催する主催者に補助金を交付しています。コンペティションと一口にいってもさまざまです。この制度では次のようなコンペティションを補助の対象としています。
- 市内の施設で開催
- 国内コンペティションならば日本全国から、国際コンペティションならば10カ国以上の参加が必須
- 成田市内に宿泊する参加者が100名以上
- 主催者は営利目的の事業活動を行っていない
さらに、コンペティションの内容についても、下記のいずれかの項目を寄与するのもでなければいけません。
- 学術、技術、文化、芸術、スポーツなどの振興
- 産業、経済の振興
- 成田市の国際性ならびにイメージの向上
比較的、硬いテーマのコンペティションの方が審査を通過しやすいといえるでしょう。また、コンペティションの開催を通して成田市を活性化することが期待されています。
参加者が500人未満ならば国内コンペティションは25万円、国際コンペティションは50万円までが支給されます。もし、500人以上の参加者があれば、国内コンペティションは50万円、国際コンペティションは100万円が上限額となるので、できるだけ参加者を集めるようにしたいところです。
成田市宿泊施設バリアフリー化改修補助金
成田市では、宿泊施設のバリアフリー化に取り組む事業者に対してその改修費の一部を補助しています。
支給条件は成田市内の宿泊施設を営んでいる事業者で市税を滞納していないこと。
補助対象となるのは、手すり設置、出入り口の拡幅などの客室改善事業、廊下幅の拡幅や視覚障がい者用の誘導ブロックの設置など共用部改修事業です。
支給額は、
(補助対象経費-消費税及び地方消費税相当額-他の補助金)×1/2で、上限250万円までとなっています。
まとめ
コンペティションを開催する事業者に対する助成金制度があるというのは、世界的に有名な国際空港を擁する成田市だからこそともいえるでしょう。成田市への宿泊を必須とするなど、コンペティションを通じてエリアの活気を取り戻そうとしていることがうかがえます。
。そして宿泊施設にも、より観光客を増やすためにバリアフリー化への補助金制度を用意しています。
ベンチャー起業家、なかなか安定した職業を持つことができない人など、あらゆる人材を活用していこうというのも成田市の助成金制度の特徴です。どんな人でも働きやすい環境を整えようとしている成田市の今後の動向に注目したいところです。