日本で2番目に大きな湖沼、霞ヶ浦の西北に開けた土浦市。比較的温暖な気候と、筑波山に連なる豊かな自然に恵まれたエリアです。中核をなすJR土浦駅は東京駅から特急ひたち・いわきでわずか48分と、首都圏からのアクセスの良さも魅力といえるでしょう。

そんな土浦市は工業、商業の街として栄えてきましたが、近年は事業者数、店舗数が減少傾向にあります。不況にあえぐ中小企業も少なくありません。土浦市ではそんな中小企業をサポートする制度が充実していることが特徴です。どのような融資、補助金を利用できるのか見てみましょう。

セーフティネット保証制度

中小企業はどんなに優れた技術やノウハウを持っていても、周囲の影響でたちまち経営不振に陥ってしまうことも少なくありません。

  • 取引先が法的整理の申請をしている。
  • 営んでいる業種が全国的に不況。
  • 台風などの被害を受けた。

といった理由で経営状態が悪化している中小企業に融資を行うのがセーフティネット保証制度です。

助成金のように返済不要というわけにはいきませんが、銀行などの融資よりもはるかに小さな利率で利用できるので、困っている中小企業にとってはありがたい制度といえるでしょう。

一般保証限度額は2億円以内、無担保でも8,000万円、無担保無保証人でも1,250万円までの融資を受けることができます。利率は0.5~2.2%で保証されているため安心です。

土浦市中小企業退職金共済制度加入促進補助金

中小企業の中には独力で退職金制度を設けるのが難しいところもあります。そんな時に活用したいのが土浦市中小企業退職金共済制度です。この制度に加入すれば、従業員の給与口座から掛け金を毎月自動的に引き落とすことができます。しかも、その分給料から天引きされている……ということにはならないのがうれしいポイントです。

なぜならば、この助成金が引き落とし分を補っているからです。1人あたり毎月の限度額を600円とし、1年では7,200円までが給付されます。つまり、それだけ毎年積み立てることができるというわけです。ただし、中途入社した社員には適用できにないので注意しましょう。

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中小企業振興資金融資制度

市内の中小企業の振興を図るために、事業資金の融資を行う制度です。年利1.06%程度で設備資金、運転資金を借りることができます。いずれの返済期間は7年間です。限度額1,000万円の「自治金融」と2,000万円の「振興金融」の2種類があります。

対象となるのは市内に店舗・工場・事業所があり、1年以上営業実績がある企業です。ただし、原則的に法人のみを対象としていて個人事業主の方は利用できません。

中小企業勤労者のための融資制度

大企業ならば従業員はいざという時に会社から融資を受けることができます。しかし、労働組合がない中小企業ではそのような制度はありません。そこで活用したいのが中小企業勤労者のための融資制度です。

生活資金と教育資金は300万円まで、住宅資金は3,000万円まで借り入れることができます。年利は高くても3%以内なので消費者金融などのようにいつまでも利子の返済に追われる心配もないでしょう。

まとめ

以上のように土浦市はいくつかの融資制度、助成金制度があります。中小企業の経営を安定化させるだけではなく、そこに勤務する労働者が困ることのないように整備されていることが特色ともいえるでしょう。

助成金制度よりも融資制度が多いことが気になる人もいるかもしれませんが、銀行や消費者金融ではありえないような年利が設定されているので、あまり心配せずに利用できるのではないでしょうか。お悩みを抱えている土浦市の中小企業は、一度、土浦市役所商工観光課商工労政係に相談してみることをおすすめします。

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黒沢晃
黒沢晃(助成金コンサルタント)
商社にて新卒採用の人事を担当した後、人材コンサルタントとして企業の人事戦略を支援。2016年から中小企業や個人事業主を対象として助成金を活用した経営サポートに従事。現在は年間100社以上をサポートする。