つくば市のつくば研究学園都市は、国立の研究機関や大学を中心にした日本で唯一の学園都市です。産学連携のベンチャー企業が少なくないのも、このエリアの特色といえるでしょう。
一方、つくばEXPOセンター、JAXA宇宙センター、筑波山などの観光スポットも多く、第三次産業も盛んです。とくに、つくば市内にはパン屋が多く「パンの街つくば」のキャッチコピーも話題になりました。そんなつくば市で「ビジネスを始めてみたい」「お店を出してみたい」ならば、次のようなつくば市の助成金・補助金を活用してみませんか?
産業活性化促進奨励金
つくば市で新しく事業所を新設・増設しようとしている事業者に交付される奨励金です。以下の業種限定ですが、もし該当しているならば利用してみてはいかがでしょうか。
- 製造業
- 情報通信業
- 運輸業
- 卸売業
- 学術研究、専門・技術サービス業(興信所と獣医業は除外)
こういったタイプの助成金は建設費用の一部などを補助することが多いものです。しかし、こちらは新設・増設した事業所の土地・家屋・償却試算に係る固定資産税相当額というのがユニークな点といえるでしょう。
また、新規雇用者数に応じて限度額が変動するという方法も、他の助成金ではあまり見られないものです。新規雇用者数100人以上ならば限度額は1億円にもなります。とくにロボット関連、環境関連企業ならば3年間給付されるので、もしこういった分野にチャレンジするならば、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
つくば市産業創出支援補助金
技術革新や事業拡大に取り組んでいる中小企業を支援する補助金です。つくば市が競争力を強化したいと考えているロボット、ラフサイエンス、ナノテクノロジー、エネルギー、情報サービス関連のベンチャー企業に対して100万円を上限とする「技術系ベンチャー企業立地推進奨励補助金」を交付しています。
また、独自開発製品を展示会に出展したい中小企業には「展示会出展支援補助金」を用意しています。上限は、国内展示会ならば10~30万円、海外展示会は30~50万円です。展示会は新しい取引先との出会いが大いに期待できます。販路拡大のために参加してみてはいかがでしょうか。
「そもそも助成金って何?」「個人事業主でももらえるものなの?」という疑問をお持ちの方はこちら!助成金の制度や仕組みについてわかりやすく解説しています!
助成金とは?対象者や受給条件・申請の方法まで徹底解説商店街空き店舗活用補助金
つくば市も少子高齢化の影響で、後継者のいない空き店舗が一部で目立つようになってきました。「パンの街つくばでベーカリーを開業したい」といった希望があるならば、この補助金を使ってみても良いでしょう。ただし、1年以上継続して事業を行う見込みがあり、つくば市商工会の推薦を受ける必要があります。
古びた空き店舗は事業を開始するために改装が必要となることも少なくありませんが、150万円まで店舗改装等補助日が交付されるので安心です。また、賃貸物件で開業するならば、月々5万円まで1年分家賃補助を受けることもできます。
新規創業促進補助金
会社を創立する際には登録免許税が必ずかかります。起業家にとって創業時にかかるコストをいかに節約するかは悩みの種です。しかし、つくば市ならば登録免許税を75,000円まで補助してくれます。
毎年、次年度末までに会社を設立する予定の事業者を対象として募集があります。しかし、申請期間中でも予算がなくなり次第募集終了となる補助金なので、できるだけ早く申し込むようにしてはいかがでしょうか。
まとめ
つくば市にはベンチャー企業が利用できるさまざまな助成金があります。とくに、研究学園都市と何らかの関連がある先端的な試みをバックアップする傾向があるようです。もし、そういった分野へのチャレンジを考えているならばチャンスともいえるでしょう。
国内外の研究者が住むエリアとはいえ、少子高齢化による過疎化も進んでいます。一部で目立つようになってきた空き店舗を利用してレトロな味わいのあるカフェなどを営業するのも良いでしょう。場所柄、学生などの利用客も一定数見込めます。ぜひ、つくば市の助成金を活用して新しい一歩を踏み出してみませんか?