関東平野のほぼ中央に位置する小山市。ラムサール条約湿地の渡良瀬遊水地など貴重な自然に恵まれながらも東京から約60kmと、ほど近い距離にあります。新幹線の停車駅でもある小山駅では宇都宮線と水戸線が交差し、国道4号線と50号線も行き交い、各方面からのアクセスも良好です。
地の利を活かし、古くから農業、工業、商業の調和がとれた街として発展してきました。ユネスコ無形文化遺産に登録された本場結城紬の産地でもあり、繊維業なども盛んです。そんな小山市の事業者が活用できる情勢金・補助金について紹介しましょう。
ものづくり人材育成事業助成金
ものづくりを営む中小企業が、専門知識や技能の取得、経営力強化などのために従業員に研修を受けさせた時、かかった費用の一部を補う助成金です。研修受講料、交通費などに使用することができます。
上限は20万円なので、複数の社員を研修に行かせたり、都内で実施されているセミナーに派遣したりすることもできるでしょう。また、技術指導員を招いて社内で講習会を行うことも可能です。
これまでは、栃木県内の関東職業能力開発大学校、わたらせ技能講習センターの他、東京都の中小企業基盤整備機構中小企業大学校などの講習会参加に使用されています。ただし、新人研修、一般的なパソコン研修、語学研修などは対象外となるので注意しましょう。
ISO認証取得支援事業補助金
ISOとは高品質の商品・サービスを提供していたり、環境に配慮していたりすることを証明する国際基準です。とくに外国との取引はなくても、国内のコンペでもISOが必須となることもあります。ぜひ取得しておきたいところですが、コストをかけられない中小企業も少なくないでしょう。
そんな時に活用したいのがこちらの補助金です。コンサルタント料や審査登録料を150万円まで補助してもらえるので、とても助かるのではないでしょうか。
ただし、すでに認証を取得している工場、事業所、営業所などが対象です。とりあえず費用を捻出しておいて、あとから補助金で補填するようにしてはいかがでしょうか。
「そもそも助成金って何?」「個人事業主でももらえるものなの?」という疑問をお持ちの方はこちら!助成金の制度や仕組みについてわかりやすく解説しています!
助成金とは?対象者や受給条件・申請の方法まで徹底解説新製品新技術研究開発事業補助金
中小企業や大学などの研究機関が新技術を開発し、新商品を作成して、販路を拡大しようという時に使える補助金です。原材料費、機械装置の購入、技術指導を受けるための費用にあてることができますが、上限は200万円となります。
ただし、この補助金を受けるには審査認定委員会でプレゼンテーションをしなければいけません。持ち時間は20~30分ですが、新商品のプロトタイプなどを持ち込むこともできます。できるだけ早く準備をスタートして、具体的にアピールできるようにしてみてはいかがでしょうか。
中小企業販路開拓事業助成金
展示会は自社製品をアピールするまたとない機会です。新しい出会いも期待できますし、販路開拓のために参加したい中小企業も多いのではないでしょうか。こちらの中小企業向けの助成金を使えば、出展料、展示装飾費、輸送費などを補助してもらえます。国内ならば30万円まで、海外ならば50万円まで助成されるので、ぜひ利用してみませんか?
まとめ
以上のように小山市には中小企業を応援するさまざまな助成金があります。ものづくりに携わる優れた人材を育成したり、大学などとの協力により新製品を開発したりすることをバックアップしているところが特徴といえるでしょう。
小山ブランドで有名なのが2014年に立ち上げられた「桑の実プロジェクト」です。古くから養蚕業が盛んだった小山市らしく、蚕のエサである桑の葉を活用したスイーツが話題になりました。今後、小山市からどのような新商品が誕生するか楽しみなところです。